Part 2

時代を彩る、アイコニックなMacを振り返る

iPhoneを知っている人は多い。iPadやAirPodsも、もはや一般常識レベルで浸透している。でも「Mac」はどうだろう。名前は知っていても、その歴史を知っている人は意外と少ないのではないだろうか。

g.O.R.i / 12 min read

iPhoneを知っている人は多い。iPadやAirPodsも、もはや一般常識レベルで浸透している。でも「Mac」はどうだろう。名前は知っていても、その歴史を知っている人は意外と少ないのではないだろうか。僕はMacが大好きだ。仕事という点ではiPhone以上に重要で、欠かせないガジェットナンバーワン。

1984
初代Macintosh

初代Macintosh(1984年)

「マウスでカチカチ」「画面上のアイコンをクリック」という操作は、1984年の初代Macintoshが一般に広めたもの。発表プレゼンは伝説。ジョブズがステージ上でバッグからMacintoshを取り出すと会場は大興奮。

Macintosh

CM「1984」はリドリー・スコットが監督、約9,600万人が視聴するスーパーボウルで放映、制作費約90万ドルにCM枠購入費を合わせ総額約200万ドル。製品の姿すら映さない異例の手法。ちなみにIBMを"仮想敵"に見立てたCMで、僕の父親は当時IBMに勤めていたので、なんとも複雑な気分。

1998
初代iMac

初代iMac(1998年)

倒産寸前のApple。1997年にジョブズが復帰。1998年、ボンダイブルーのiMac発表。フロッピーディスクドライブを排除。「インターネット時代のために設計されたパソコン」。「当たり前を捨てる」という判断がAppleを倒産の淵から救い出す。

iMac G3 5色
2008
初代MacBook Air
MacBook Air 2008

初代MacBook Air(2008年)

ジョブズがプレゼンのステージ上で茶色い書類封筒からノートPCを取り出した。薄さを言葉でなく封筒に入る事実で証明。ウェッジ型デザインがノートPC業界に一時代を築き、「Ultrabook」カテゴリまで誕生。僕はこの発表のとき「封筒から出てきたMacがある」と聞いて衝撃を受けた。

MacBook Air — 薄さへの執念

「WindowsのMac化」に明け暮れた日々

僕の初Macは2008年のMacBook Black Early 2008、通称"MacBook Kuro"。IBMに勤めていた父親の影響でThinkPadを愛用していたが、Macへの憧れが尋常じゃなかった。Y'z Dock、RK Launcher、FlyakiteOSXでWindows XPをMac OS X風に。DeviantArtでカスタムテーマ漁り。でも「どれだけカスタマイズしても、本物のMacにはなれない」と気づき、ThinkPadを売却して"MacBook Kuro"を入手。

黒い筐体のステータス性

白のポリカーボネートがメインだった当時、黒い筐体は「最上位機種」の象徴。マット仕上げの黒い筐体は信じられないぐらい指紋が付く。最近のMacBook Air「ミッドナイト」でも同じ問題。Appleと黒い筐体と指紋の関係は宿命。

MacBook Black Early 2008

m-floのTaku Takahashiさんの
MacBook Pro

オークションで落札し、マネージャーさん経由で受け取った。今でも大切に保管。Macは道具であると同時に、使う人の"らしさ"が宿るデバイス。

m-flo Taku TakahashiさんのMacBook Pro
2016
Touch Bar搭載モデル

僕が唯一憎んだMac

2016年登場のTouch Bar。ショートカットを多用する僕にとっては不便。物理キーの触感がない。不調時の修理費用が数十万円。役に立たないのに壊れると修理費用がかさむ。2023年に販売終了。

MacBook Pro 16インチ Touch Bar
2020
M1チップ革命
M1 MacBook Air

M1 MacBook Air(2020年)

Apple Silicon移行開始。ファンレスなのに爆速。「高性能=ファンが回る=熱くなる」の常識を覆した。Appleが「半導体すら自分たちで作る」という宣言。Mac史に残る最大にして最高の転換期。

40+
年を超えたMac史
6
アーキテクチャ世代
創造的な可能性

Macの進化 — 41年の軌跡

Macintosh 128K (1984)
Macintosh 128K(1984)— すべてはここから。GUIを大衆に届けた革命機
LaserWriter (1985)
LaserWriter(1985)— DTP革命の立役者。Macと共にデザイン業界を変えた
PowerBook (1991)
PowerBook(1991)— 現代ノートPCのレイアウトを確立した先駆者
iMac G3 (1998)
iMac G3(1998)— ボンダイブルーの衝撃。ジョブズ復帰後、Appleを救った一台
iMac G4 (2002)
iMac G4(2002)— 「ランプ型」と呼ばれたジョナサン・アイブの傑作
MacBook Air (2008)
MacBook Air(2008)— 封筒から取り出した、世界最薄ノート
Mac Pro (2013)
Mac Pro(2013)— 円筒形デザインで常識を覆したプロ向けマシン
iMac with M4 (2024)
iMac with M4(2024)— Apple Silicon世代のオールインワン
MacBook Air with M5 (2025)
MacBook Air M5(2025)— 50周年の今も進化し続けるMacの最新形

Macは「捨てる」ことで進化してきた。フロッピーディスクを捨てた。CD/DVDドライブを捨てた。USB-Aポートを捨てた。Intel製チップを捨てた。そのたびに批判を浴び、そのたびに時代がAppleに追いついてきた。

Y'z DockとFlyakiteOSXとDeviantArtに明け暮れていた日々があるからこそ、今でもMacが好き。Macは「こうありたい」と思わせてくれる存在。

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iPodからiPhoneへ。Appleの'手のひらデバイス'が現在に至るまで

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