Pixel 9 Pro XLで撮る、熱海への家族旅行
Pixel 9 Pro XL カメラ レビュー
Pixel 9 Pro XLのHazelを先行してメーカーより提供してもらったので、予定していた熱海への家族旅行のカメラとして持って行った。
普段使っているiPhone 15 Proに比べて一回り大きく、持ち運びに苦労するかと思っていたが、スマートフォンを2台持ちする機会が多いYouTuberが開発した半ズボンを履いていったため、Pixel 9 Pro XLをいつでもどこでもカメラとして活用できた。
先に小難しい話を済ませておこう。カメラとしての仕様は下記のとおり。ざっくりまとめると、外向きは4,800万画素以上のセンサーで、広角と望遠は光学・電子手振れ補正対応。望遠レンズは最大光学5倍ズーム。前面カメラは4,200万画素でオートフォーカス付き。家族撮影には十分すぎるスペックだ。
- 広角カメラ
- 50 メガピクセル Octa PD 広角カメラ
- 絞り値 ƒ/1.68
- 画角 82°
- イメージ センサーのサイズ 1/1.31 インチ
- ウルトラワイド カメラ
- 48 メガピクセル Quad PD ウルトラワイド カメラ(オートフォーカス機能付き)
- 絞り値 ƒ/1.7
- 画角 123°
- イメージ センサーのサイズ 1/2.55 インチ
- 望遠カメラ
- 48 メガピクセル Quad PD 望遠カメラ
- 絞り値 ƒ/2.8
- 画角 22°
- 光学ズーム 5 倍
- 超解像ズーム最大 30 倍
- イメージ センサーのサイズ 1/2.55 インチ
- 前面カメラ
- 42 メガピクセル Dual PD 自撮りカメラ(オートフォーカス機能付き)
- 絞り値 ƒ/2.2
- ウルトラワイド画角 103°
- その他
- マルチゾーン LDAF(レーザー検出オートフォーカス)センサー
- スペクトル センサー、フリッカー センサー
- 広角レンズ、望遠レンズ対応の光学式および電子式手ぶれ補正機能
以上でスペックや仕様の話は終わり。ここからは家族旅行で撮った写真の思い出話や撮影したときにカメラとして感じたことを紹介する。
Pixel 9 Pro XLを”旅カメラ”として使う
Pixel 9 Pro XLに限らず、Pixelスマートフォンをカメラとして使う上で最も重宝している機能が、サイドボタンのダブルクリック。確実にカメラが起動し、起動時にわずかな振動のフィードバックがあるため、ノールックでもカメラの起動が確認できる。
iPhone 15 Proのアクションボタンでも同様の機能が設定できるが、”カメラ起動体験”はPixel 9 Pro XLのほうが優れている。
さて家族旅行で最初に向かったのは、來宮神社。黒い鳥居が気になり撮影。空の一部が白飛びしてしまっていたが、現像で復活させることができて感心した。
有名な落ち葉ハートと本殿。
今回の目的は來宮神社御神木である大楠。国指定天然記念物であり、樹齢は2,100年、本州1位の巨樹。幹周が23.9メートル、高さが約26メートルあるそうだ。
回っている最中に大きなトカゲを見つけたため撮影を試みたが、望遠レンズの最短焦点距離が遠すぎたがゆえにピントが合わず断念。iPhoneもそうだが、3倍ズームのほうが「普段の生活の中でズームしたい範囲」にマッチしている気がする。5倍ズームは近すぎる。
次女がお寺の中で転び、顔で着地するという悲劇に見舞われたが、近くにあったパン屋でおやつを買うなどして機嫌を復活させ、海へと向かった。
海に行く機会があると「こういう写真が撮りたいな」という理想はあるが、実際に現地に行くと人が多すぎたり、空が思ったような色ではなかったり、ピンとくる構図が無かったりと、理想の実現に苦労する。今回は海辺こそ人で溢れていたが、それなりの入道雲があったので撮ってみた。夏っぽい!
内向きカメラも使ってみた。もはや上裸で海に入る時代ではなくなった。日差しが強すぎて暑いを通り越して痛い。
望遠レンズも使ってみた。今回の写真はすべてRAWで撮影し、現像した上で公開しているが、望遠レンズで撮影したRAW写真はなぜか靄がかったものが多く、JPEGと質感が大きく異なる写真となっていた。
昨年は僕の手を離さずに水へ近づけなかった2人も、今年は自らザブザブ入っていき貝殻探しに励んでいた。この成長を間近で見られるからこそ、子育ては楽しい。来年は海で泳ぎたがるかな。
続いて宿からの景色。夕暮れ時で、光線のようなものが気になり撮ってみた。なんていう現象なんだろう。
夜には線香花火を楽しんだ。子ども達にとって初めての線香花火は「怖い」と「綺麗」の狭間だった模様。やっているうちに「怖い」がなくなり、翌日夜も線香花火をした。
翌日はMOA美術館へ。
目的は、円形ホールにある巨大万華鏡。向かうまでの通路も近未来的だったので撮ってみた。
これが日本最大のマッピングされた万華鏡だ。なんという迫力。
色もガラッと変わるので、しばらく見つめていられる。警備員と見比べると、サイズ感がよく分かるだろう。
上下へ向かうエレベーターもライトアップされており、映り込んでも違和感がない。このスケールの大きい被写体も、Pixel 9 Pro XLがあれば十分に撮影できる。
MOA美術館にあった能楽堂も見てきた。土日祝日は、全日貸し切りで無料公演であれば18万円、有料公演であれば36万円らしい。
カメラとしてのPixel 9 Pro XL
Pixel 9 Pro XLを家族旅行としてのカメラで使ってみた。もちろんiPhoneも手元にあったが写真はほとんど撮らず、Pixel任せで撮影。記事には含めなかったが、家族写真やプールで遊んでいるときなどもPixelを使った。特にプールの写真は撮って出しでも最高の仕上がりだ。
端末としては、手に馴染まない大きさであるトレードオフはあるものの、大画面で撮った写真が楽しめるのは便利だ。改良されたディスプレイのお陰で炎天下でも画面は見やすかった。
カメラと関係なところで言えば、超音波式になった指紋認証は最高だった。セキュリティの精度はさておき、改めてユーザーファーストな生体認証は顔認証ではなく指紋認証だと改めて思った。両方をハイブリッドに搭載するPixel 9 Pro XLは素晴らしい。
電池持ちは厳密な計測をしていないが、写真も動画もガツガツに撮った割には電池が減らない印象がある。ちょっと使うと発熱するiPhone 15 Proと比べ、Pixel 9 Pro XLは1日中使っていても目立った発熱はなかった。夏に発熱しないスマートフォン、大事かもしれない。
一般的なユーザーがスマートフォンに求めるものは、電池持ちとカメラだという。Pixel 9 Pro XLは素晴らしい電池持ちと最先端のカメラを搭載している。iPhoneにこだわっていなければ、次の選択肢としてアリかもしれない。