Google Pixel Tablet ハンズオン:専用ドックは神
「ディスプレイが着脱可能なディスプレイ付きスマートスピーカー」との見方もできる
Google Pixel Tabletは、Pixelブランド初となるタブレットデバイスだ。
特徴は、充電スピーカーホルダーとして使用できる専用ドックの用意。Pixel Tabletを置くだけで充電可能。設置中は、スマートホームを操作するハブ、Googleフォトの写真アルバムを表示するフォトスタンド、音楽を再生するオーディオシステムとして活用できる。
Pixel 7やPixel 7aと同じGoogle Tensor G2チップを搭載しており、高速でスムーズなストリーミング、高画質のビデオ通話、正確な音声入力、効率的なマルチタスクなどの機能を実現。タブレットとして初めてChromecastが内蔵されており、Pixelスマホからコンテンツをキャストできる。
本記事では、発売前に開催されたGoogleのハンズオンイベントで体験したPixel Tabletを紹介する。普段はAppleのエコシステムにどっぷり浸かっているユーザーとして、率直に感じた意見をまとめた。Pixel 7aのレビューに引き続きトンチンカンなことを語ってしまっている可能性があるため、優しい気持ちで読み進めてもらいたい。
タブレットとしての基本的なスペックをおさらい
Pixelシリーズ初のタブレットは、決してハイエンドモデルではない。まずはタブレットとして、基本的なスペック・仕様を以下にまとめた。詳細は公式サイトをチェックしてもらいたい。
価格 |
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ディスプレイ |
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サイズと重量 |
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バッテリーと充電 |
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メモリとストレージ |
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プロセッサ | |
セキュリティ | |
前面カメラ |
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背面カメラ |
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カメラ機能 |
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見てのとおり、4K解像度に満たないリフレッシュレート60Hz・最大輝度500ニトの液晶ディスプレイを採用。カメラは内向き・外向きともに800万画素で、固定フォーカス。メモリは8GB、ストレージは128GBまたは256GB。目を引くようなスペックは持ち合わせていない。純粋なスペックだけで勝負するのであれば、5万円以下で購入できるiPad(第9世代)を買ったほうが良いに決まっている。
しかしPixel Tabletは、充電スピーカーホルダーとして使用できる専用ドックがある。このドックがあるからこそ、Pixel Tabletが魅力的なデバイスであると言っても過言ではない。
タブレットの可能性を広げる専用ドックとハブモード
Pixel Tabletのドックは、マグネットで本体と接続する仕組みだ。本体の背面にある4つの端子がドック側と一致する必要があり、立てて設置することはできない。
着脱は片手でも可能。接着面に対してスライドするように取り付け、そのまま下方向に押し続ければすんなりと取り外せる。
Pixel Tabletをドックに装着すると、本体スピーカーから流れていた音は瞬時にドックの内蔵スピーカーに切り替わり、低音が強化されたサウンドが楽しめる。音は期待していたより籠もっていたが、単体で再生するより間違いなく優れている。
iPadであればHomePodに出力先を切り替える必要があるが、Pixel Tabletは取り付けるだけで切り替わる。この仕組み、控えめに言って最高だ。
ドックの魅力はそれだけではない。ドックに置くことで、スマートディスプレイの機能が利用できる「ハブモード」が有効化される。デジタルフォトフレームを表示したり、スマートデバイスを操作したり、置き時計を表示したりできる。
スマートホームを操作している様子
ドックとハブモードがあることで、普段はスマートディスプレイとして机の片隅に設置。必要に応じて取り外し、タブレットとして使える。タブレット以外の用途を提供することで、製品としての使い方が広がり”コストパフォーマンス”が上がる。
ドックに置くと充電される仕組みも便利だ。自宅でiPadを使おうとすると、使用頻度が低すぎるがゆえに電池切れになっていることが多い。ドックがあれば常に充電状態が保たれる。
Googleの担当者によると、ドックに接続中は90%で充電が止まる仕組み。ユーザー側で機能のオン・オフは切り替えでき、フル充電するように設定することも可能だ。
スタンドの仕組みは面白いが作りはチープ
Pixel Tabletの純正ケースは、装着したままドックに干渉しない構造となっている。包み隠さずに言うが、随分とチープな印象を受けた。しかしこのケースは、あくまでも実験的なものだろう。自宅内での利用を想定したタブレットだからこそ、あえてコストをかけずに顧客の反応を伺ったのではなかったのではないかと分析している。
ケースのヒンジ部分は本体中央よりわずか上に取り付けられており、180度回転する仕組み。ヒンジは緩すぎず硬すぎず、ヒンジ部分で持ってもケースだけが浮いてしまうことはなかった。接地面には滑り止め加工が施されている。
Pixel Tabletは「タブレット機能が搭載されたスマートディスプレイ」
Pixel Tabletは、どのようなユーザーを想定して作られたタブレットなのか。
セルラーモデルが用意されておらず、専用ドックを利用したスマートディスプレイ機能を持つことから基本的には自宅で使うことが想定されているだろう。
iPadでさえ日々まともに使っていない立場として、プラットフォーム違いのタブレットに対する使い勝手は評価できないが、会場でのハンズオンした様子をお届けしておく。Pixel Tablet上で再生しているYouTubeをChromecast対応テレビに映し出せることで、個人で楽しんでいたコンテンツを家族で楽しめるだろう。
デジタルコミックの読み心地は、可もなく不可もなし。ただしディスプレイ比率が16:9となっているため、片手で持つと重く感じる。
内向きカメラは意外と綺麗だった。内向きカメラはポートレートモードが利用できる。ボケ補正、長時間露光、夜景モード、トップショットなど、Pixelスマートフォンでお馴染みの機能も利用できる。
Tensor G2チップの性能を体感しやすいゲームも用意されていたが、そもそもゲームを全くしない僕にとって、ゲームセンスの無さを大勢のGoogle社員の前で披露するには勇気が足りなかった。しかし久しぶりにプレイするゲームは面白かった。
Pixel Tabletを体験終了後、「Appleがタブレット+ドックでスマートディスプレイ化する仕組みを作っていたら最高だったのに」と思わずにはいられなかった。タブレット単体としては特別惹かれる点はなかったが、専用のドックがあるだけで使い勝手が広がる。
Pixel Tabletを「タブレット」とすると、競合製品に比べて見劣りする部分はあるはずだ。価格も高く設定されており、二の足を踏む人も多いだろう。しかし「タブレット機能が搭載されたスマートディスプレイ」とすれば、見方が変わる。リビングや書斎、キッチンなどに置いておき、必要に応じてタブレットとして使える。
決して万人におすすめできるような製品ではないが、刺さる人には刺さる”Googleらしい”製品だ。
完全にトンチンカンですね\(^o^)/すぐに直します、すいません笑。
>> 低温が強化されたサウンドが楽しめる。
↑優しい気持ちで読み進めましたが、確かにトンチンカンなこと語ってますね。