macOS High Sierra:必ず知っておきたい新機能9選
「macOS Sierra」に続く最新のmacOSバージョン「macOS 10.13 High Sierra」が正式にリリースされた。
「iOS 11」および「watchOS 4」から1週間遅れてのリリースとなり、「Apple Watch Series 3」を買った人はこれでようやくMacのロック解除が利用可能になる。
「WWDC 2017」で正式発表された「macOS High Sierra」は、目に見えて劇的な変化があるというよりは、Macのパフォーマンスをさらに引き出し、日頃の操作をより快適にしてくれるようなアップデート内容、という印象を受けた。
本記事では改めて「macOS High Sierra」の新機能や変更点をまとめておくので、アップデートする人は参考にどうぞ!
「macOS High Sierra」に対応するMacまとめ
新機能や変更点の前に、「macOS High Sierra」に対応するMacを確認しておこう。使っているMacが下記一覧に含まれていない場合、アップデートすることができない。
「macOS High Sierra」に対応するMac | |
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MacBook Air | 2010年以降のモデル |
MacBook | Late 2009年以降のモデル |
MacBook Pro | 2010年以降のモデル |
Mac Mini | 2010年以降のモデル |
iMac | Late 2009年以降のモデル |
Mac Pro | 2010年以降のモデル |
既に「macOS Sierra」をインストールできているのであれば「macOS High Sierra」を問題なくインストールできると思われる。
「macOS High Sierra」の気になる新機能・変更点
1. Appleのファイルシステム「APFS」に対応
最も大きいのはファイルシステムが変更されること。
「Apple File System(APFS)」はフラッシュストレージをベースとしたデバイスに最適化されたファイルシステム。高いセキュリティと反応の良さを実現し、ファイルの複製やフォルダの中身のサイズを調べるなどの一般的なタスクが大幅に高速化される。
2. 動画フォーマット「HEVC(H.265)」、「Metal 2」、VRに対応
「macOS High Sierra」は現在のビデオ圧縮の標準規格であるH.264よりも、最大40%高い効率でビデオを圧縮することが可能に。「Metal」が進化した「Metal 2」もサポート。
MacでもついにVRが利用可能になる。ValveのSteamVRとHTC ViveのVRヘッドセットが利用できるが、新しいiMac Retina 5Kディスプレイモデル、2017年12月に登場する新しいiMac Pro、または外付けGPUと組み合わせた対応するMacのみで利用可能。
3. 「写真」アプリの編集機能が大幅に強化
iPhoneで撮った美しい写真をMacで見るーーiCloudを介したこの連携プレイには毎回感動するが、「macOS High Sierra」ではその快適さがアップする。
コントラストの微調整ができる「カーブ」や、色の彩度を一段と高めることができる「カラーごとの調整」などのパワフルな編集ツールが用意され、「写真」アプリの中から他社製アプリケーションを開いて写真を編集することが可能に。
「Live Photos」も編集可能にになり、「iOS 11」でも提供されているエフェクト「バウンス」や「長時間露光」なども利用できる。
「ピープル」アルバムが使いやすくなり、顔認識機能が強化されたため、以前より正確さもアップしている。
4. Siriが自分専用DJに(Apple Music限定)
ハッキリと言っても良い。MacのSiriは邪魔だ。でも、「macOS High Sierra」からは少し役に立ってくれるかもしれない。
なんと「Apple Music」を利用していれば、Siriが曲の好みを学習し、オススメの音楽を提案してくれるように。いわば、自分専用DJになってくれるのだ!
「iOS 11」と同様に話し言葉もより自然になった。機械人話しているのではなく、人間と話しているような会話が繰り広げられるのは嬉しい。
5. Spotlightの検索対象がより広く
Spotlightの検索対象が広がった。
「macOS High Sierra」では、例えばフライトの便名を入力すると、到着時刻、出発時刻、ターミナル、搭乗ゲート、遅延情報が確認でき、さらには地図も見ることができる!準備万端の状態で飛行機に乗ることができるかも?
6. メモアプリに「ピン留め」機能が追加
「メモ」アプリを活用している人に朗報だ。重要なメモをピン留めすることが可能になった。もうこれで重要なメモが埋もれてしまう心配はない。
7. iCloud Driveにファミリープラン登場、共有機能も
写真や動画を大量に撮る人であれば200GBは足りないかもしれないが、2GBだとさすがに余る、という人は家族とシェアしてみてはいかがだろうか。「iCloud Drive」にファミリーシェア機能が用意され、大容量のプランを家族で分け合うことが可能に。
また、Dropboxのように「iCloud Drive」も保存したすべてのファイルを、リンク共有が可能になり、招待した人と同じファイルを見たり、ダウンロードしたり、そのファイルを使って一緒に作業することができるようになる。
iCloudに保存されたPages、Keynote、Numbersの書類やメモには、共同制作機能が組み込まれているため、Mac、iPad、iPhone、Windowsパソコン上で、文書、スプレッドシート、プレゼンテーションを一緒に作成したり編集することができる。
8. Safariでサイトごとに設定が可能に、自動再生ビデオも不可に
Safariも細かいところが改良されている。
リーダーを常にオンにする機能や自動再生ビデオのデフォルト停止などを含む、ウェブサイトごとの個別設定が可能に。ページの表示サイズや自動再生のオン・オフ、コンテンツブロッカーの有効・無効がページによって指定できる。
さらに、機械学習を使ってユーザーのオンラインでの行動を追跡する広告主などを特定し、クロスサイトトラッキングデータを削除することも可能。ユーザーとしてはある意味グッドニュースだが、広告主としては間違いなくバッドニュースだろう。
9. 改良されたに言語入力
改良された二言語入力では、入力方式を頻繁に切り替えなくても、日本語と英語を組み合わせた言葉を入力することが可能になった。いちいちキーボードの切り替えをすることなく、スラスラとうち続けることができる。
また、新しい自動修正テクノロジーも採用され、スペルミスや誤字を修正できるようになった。
以上がgori.meが選ぶ、「macOS High Sierra」の知っておきたい新機能9選!まだまだ細かい機能は沢山あるとは思うが、まずはざっくりと概要を知ってもらえればと!
個人的にはAPFSへのアップデートが楽しみ!日頃の作業が高速化されるとのことなので、「macOS High Sierra」へのアップデートで体感できるほどの違いがあればアップデートする甲斐がある。