Apple Watch Series 7 レビュー:深刻な特徴不足

大画面化と急速充電以外に特筆するべき特徴のない、歴代で最も地味なモデル

Apple Watch Series 7は、Apple Watch Series 6のディスプレイサイズを1mm大きくしただけの製品だ。耐久性が強化され、急速充電に対応したが、目立った特徴は画面の大型化のみ。Apple Watch史上最も地味なアップデートだ。

「あともう少し画面が大きかったら見やすいのに」「もっと短時間で充電できればいいのに」と感じることがあれば、Apple Watch Series 7は”買い”だ。Apple Watch Series 6は見送っていいだろう。電池持ちに支障が出ていなければ、Series 5やSeries 4の人も来年のモデルを待つほうが賢明だ。

Apple Watchはさり気なく生活を寄り添い、支えるデバイス

Apple Watch Series 7 Review 07

Apple Watch Series 7は進化が乏しいが、便利であることに変わりない。僕自身が身につけていて便利だと思う活用方法は、以下の9つ。

  1. マスクしたままでiPhoneをロック解除できる
  2. Macにログインできる
  3. 運動が可視化できる
  4. iPhoneを見る時間を減らせる
  5. Siriがすぐに操作できる
  6. 手首をかざすだけでモバイル決済できる
  7. スケジュールの見落としが減る
  8. 見失ったiPhoneを探し出せる
  9. 遠隔操作でiPhoneカメラを撮影できる

特にコロナ禍で欠かせないのは、マスクした状態でiPhoneのロック解除ができる機能。エクスプレスカードを設定すれば、iPhoneとは別にApple Watchをかざすだけで決済も可能だ。Apple Watchがあることで、マスク着脱の面倒さから逃れられる。

コンプリケーションを設定すれば、iPhoneを見ずに次の予定や活動量、降水確率や天気も確認できる。家の中でアイフォンを見失っても、音を鳴らして場所を特定する機能は毎日のように使っている。親族で家族写真を撮るときは、Apple Watchを使ったiPhoneカメラの遠隔操作が欠かせない。

なくても生活は困らないが、あれば生活は少しだけ便利になる。Apple Watchはさり気なく生活に寄り添うデバイスなのだ。

進化の少ないSeries 7に買い替えて良かったのか

大画面は正義だが、もっと活かす文字盤がほしい

僕はApple Watch Series 6の44mmモデルからSeries 7の45mmモデルに買い替えた。わずか1mmの差だが、想像よりも画面の見やすさやボタンの押しやすさが改善される

Apple Watch Series7 Series6 display comparison 04
左がSeries 7、右がSeries 6

画面が大型化したことで、すべてが”ちょっとだけ”大きい。パスコード入力ボタンやワークアウト開始ボタンは、タップしやすくなった。画面の縁ギリギリまで広がる新しい文字盤も用意されている。大画面化でユーザー体験は向上している。

Apple Watch Series 7 Review 05
エッジ部分ギリギリまで来る文字盤「輪郭」

しかし僕は不満だ。空気を吸うようにApple Watchを毎年買い替えているハードコアユーザーとしては、もっと最新機種を使っているアピールができる文字盤がほしい。ハードウェアに対し、ソフトウェアの進化が追いついていない。

自己顕示欲を最も満たせる文字盤は、ディスプレイの端まで寄れる「輪郭」だ。付けているバンドのカラーマッチさせると格好良い。
Apple Watch Series 7 Review 03

電池持ちは相変わらず進化なし

Apple Watch最大の不満は、電池持ちの悪さだ。Apple Watch Series 7の電池持ちは、Series 6から全く変わっていない。

常時表示ディスプレイを無効化、エクササイズなし、消費カロリーが500kcalを上回る程度の生活で、電池残量は46%。常時表示ディスプレイを有効化し時計らしく使いたいが、1日の終わりに低電力モードを促されるような電池持ちでは利用する気になれない。

Apple Watch Series 7 Review Battery and charging 01

どれほど進化しても、電池持ちが持たなければ役に立たない。Appleは「1日持つバッテリー」を「18時間」と定義しており、エクササイズやセルラー通信機能を使用すれば容易に下回る。

急速充電は便利だが、他に検討してもらいたい充電方法がある

バッテリーが進化しない代わりに、Apple Watch Series 7は充電時間を短縮する急速充電に対応した。約45分で0〜80%まで充電でき、8分の充電で8時間の睡眠を記録できる。

Apple Watch Series 7 Review Battery and charging 02

急速充電は歓迎するべき機能だが、利用には5W以上の充電器とUSB-C充電ケーブルが必要。充電器はiPhone用などで代用できるが、Apple Watch用のUSB-C充電ケーブルが条件。既存の充電ケーブルや充電台が搭載された充電器は対応しない。

特定のケーブルと電源がなければ利用できない急速充電よりも、iPhoneの上に置くことで充電できる仕組みを検討してもらいたい。電池持ちを延ばすことが難しいのであれば、充電方法の幅を広げるべきだ。

Apple Watch Series 7 レビュー:進化不足

Apple Watch Series 7 Review 04

Apple Watchは、ファッションアイテムとガジェットのハイブリッドのような存在でスタートした。いつの間にか健康管理に重きを置いたデバイスに進化していた。

Apple Watch Series 7は、血中酸素ウェルネスアプリ心電図アプリ、高心拍数と低心拍数の通知、不規則な心拍リズムの通知、転倒検出などの身の安全を予知できる健康機能をサポート。身につけているだけで自分の命を救ってくれる可能性がある

海外ではApple Watchを身に着けていたお陰で、命が助かった事例が多数報告されている。先日話したApple Storeのスタッフは、心臓の異常をApple Watchで発見。病院に事情を伝え、専用のデバイスを身に着けて24時間心拍を計測したところ、Apple Watchの計測結果と完全に一致していたそうだ。Apple Watchは医療機器でないが、病院に足を運ぶきっかけになったと話していた。

Apple Watch Series 7 Review 08

僕は初代モデルからApple Watchを愛用している。今となっては生活に欠かせないガジェットの1つだ。

しかしApple Watch Series 7は、初めて「買わなくても良かった」と思っている。電池持ち以外で機能面の不満はないが、Series 6からの進化があまりにも少ない。大画面化は便利だが活かすソフトウェアが用意されておらず、買い換えるほどの魅力になっていない。

Apple Watch Series 7は、Apple Watchを初めて買う人にとってもおすすめしづらい。たいていの人はApple Watch SEで十分だからだ。

Apple Watch SEは血中酸素ウェルネスアプリや心電図アプリなどには対応せず、GPSモデルのみ。常時表示ディスプレは対応せず、アルミニウムケース限定だ。Apple Watchに高級感、単体通信、最新の健康機能を求めなければ、SEで事足りるだろう。

Series 5やSeries 6を持っている人は、もう1年我慢して2022年モデル(Apple Watch Series 8)を待ったほうが賢明だろう。

Apple Watch Series 7
8.0 /10
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更新日2021年11月15日
コメント(6件)

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  1. g.O.R.i(コメントID:617611)
    コメント先:通りすがりの読者(コメントID:617608)
    こういうレビューは大切。毎年アップル製品が出るごとにアホみたいに賞賛ばかりしまくっている、金をもらっているとしか思えないポエムライターが多すぎる。

    僕のレビューはどれも忖度せずに好き勝手書くことにこだわり抜いていますが、それが「正しい」か「正しくない」かは、人によって感じ方が異なると思います。僕というフィルターを介した意見として、参考にしてもらえればと思います!

  2. g.O.R.i(コメントID:617609)
    コメント先:通りすがりの読者(コメントID:617598)
    0.1mmは1mmの誤記ですかね

    完全にそうですね、失礼しました……

  3. 通りすがりの読者(コメントID:617608)

    こういうレビューは大切。毎年アップル製品が出るごとにアホみたいに賞賛ばかりしまくっている、金をもらっているとしか思えないポエムライターが多すぎる。

  4. 通りすがりの読者(コメントID:617598)

    0.1mmは1mmの誤記ですかね

  5. 通りすがりの読者(コメントID:617578)

    結構前からiPhoneのリバース充電の噂はあるのに、指紋認証同様、なかなか踏み切らないですね。

  6. 通りすがりの読者(コメントID:617569)

    夏ごろまで外出時5・自宅で4を使用していましたが5を破損してしまい、そこでApple Watch自体を辞めました。個人的にはバッテリー持ちの見直しと、アナログ文字盤はインデックスが無いものはデザインとしてしょうがないとしても、インデックスが細かすぎるのは逆に見辛いので見直しして欲しい。

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