iPhone 17 Pro レビュー:「8倍」が変えたすべて
iPhone史上初の8倍ズームが実現した撮影体験と、アルミ回帰で得た真の進化
iPhone 17 Pro実機レビュー:iPhone史上最長200mmがもたらした写真体験の衝撃
昨年からすべてがフルリニューアルした「iPhone 17 Pro」は、期待に応える進化を遂げているのか。
完全に刷新された見た目、eSIM限定という刺激と引き換えにさらに長くなった電池持ち。チタンからアルミに回帰し、ベイパーチェンバーを内蔵したことで一段と強い熱耐性を手に入れた新モデルの実力はいかほどか。
個人的に最も注目していたのは、iPhone史上初となる4倍・8倍の光学ズームだ。200mm相当のレンズがポケットに入る世界は、これまでのiPhoneとは全く異なる写真体験を提供してくれるのだろうか。一足先に実機を体験できる機会をいただいたので、限られた時間の中で感じたことを率直にレポートしたい。
iPhone 17 ProがiPhone 16 Proから進化したポイント
まずは「iPhone 17 ProがiPhone 16 Proから進化したポイント」を中心に、最新モデルの新機能や特徴をおさらいしよう。最も大きな変化は、性能を最大化し、バッテリー駆動時間を飛躍的に向上させるため、内部から完全に生まれ変わった新しい設計の採用だ。
iPhone 16 Proのチタニウムデザインとは異なり、iPhone 17 Proは強くて軽く、熱伝導性のあるアルミニウムUnibodyを採用している。その中にレーザー溶接されたApple製のベイパーチェンバーを組み込むことで、高負荷時でも効率的に熱を放散し、前世代と比べて最大40%長くパフォーマンスを持続できるようになった。
ディスプレイの性能向上も見逃せない進化だ。iPhone 16 Proの屋外でのピーク輝度2,000ニトに対し、iPhone 17 ProはiPhone史上最高の3,000ニトを達成している。屋外でのコントラストも2倍に、グレアを抑える反射防止性能も33%向上した。
前面カバーには最新世代のCeramic Shield 2が採用され、3倍の耐擦傷性能を持っている。さらに、今回初めてCeramic ShieldがiPhoneの背面も保護するようになり、以前のモデルの背面ガラスと比較して4倍の耐亀裂性能を提供する。
エレガントさが失われた代償と手に感じる重量バランス
僕は以前「エレガントさが失われた」と表現したが、手元に届いてもその印象は変わらなかった。やはりエッジ部分に光沢がなくなったこと、各カメラのリング部分に光沢がなくなったことの影響が大きいように思える。
しかしそれよりも気になったのは本体バランスだ。iPhone 17 Proは非常に重く感じる。特にそれぞれケースを外した状態でiPhone 16 ProとiPhone 17 Proを交互に持つと、重さを感じる。
iPhone 17 Pro / Pro Maxの上部にはApple Pencilが充電できそうな端子がある。これはmmWaveのウインドウが付いているが、日本ではiPhoneでmmWaveを使えないので機能しない。付いている理由としては、iPhone 17 ProとiPhone 17 Pro MaxのeSIM専用モデルが世界中で共通の鍛造アルミニウムユニボディの筐体を使用しているからだ。
iPhone史上最高のバッテリー駆動時間を実現
iPhone 17 Proのビデオ再生時間はiPhone 16 Proの最大25時間から最大33時間に延長された。iPhone 17 Pro Maxは最大39時間のビデオ再生が可能だ。eSIMのみのモデルでは、物理SIMのスペースを活用してさらに大きなバッテリーを搭載し、ビデオ再生時間をさらに2時間延長している。
実際の使用テストでは、10時43分から放電開始し、カメラを中心に使用していたところ、22時39分時点(約12時間経過)でiPhone 17 Proは48%を残していた。YouTube上で4K映像を再生したままのテストでは、5時15分頃スタートして14時15分時点(約9時間経過)でiPhone 17 Proは62%を維持していた。
Appleの新しい40Wダイナミック電源アダプタを使用すると、20分で最大50%充電可能で、iPhone 16 Proより高速だ。最大100W出力の電源アダプタを使用した充電速度の検証では、約20分間の充電時間で、iPhone 17 Proは25〜30W、iPhone 17 Pro Maxは40W以上になることもあり、明らかに高速化されている。

急速充電中、iPhoneはどうしても熱くなる。アルミ筐体とベイパーチェンバーによってどれほど効果があるかは不明だが、体感としてはiPhone 16 Proより熱くなりにくいと感じた。来年の夏、iPhoneが快適に使えるかどうか楽しみだ。
全背面カメラが48MPに進化したProカメラシステム
iPhone 17 Proでは、メイン、超広角に加えて、まったく新しい望遠カメラを含む3つのすべてが48MP Fusionカメラとなった。これにより、8種類のプロレベルのレンズに相当する性能をポケットに収められる、とAppleは謳っている。
……若干無理があるが、言いたいことは分かる。実際に0.5倍、2倍、4倍、8倍で撮ってみると、非常に広いレンジの撮影が可能になっていることが分かる。
- 0.5倍
- 2倍
- 4倍
- 8倍
新しい48MP望遠カメラは、iPhone 16 Proの12MP 5倍望遠カメラから大幅に進化している。前世代より56%大きなセンサーを備えた次世代のテトラプリズムデザインを採用し、明るい場所でのシャープさ、暗い写真の精細さが向上している。
4倍ズームが加わったことで、ポートレートモードも4倍ズームが追加されている。背景が少し近くなっており、多少の圧縮効果が楽しめる。また、「スキントーンが明るくなり、写真全体にいきいきとしたアクセントを加えられる」というiOS 26で追加された新しいフォトグラフスタイル「ブライト」も適用した。

2倍ズームのポートレート

4倍ズームのポートレート
100mmの新しい4倍光学ズームに加え、iPhone史上最長となる200mmの8倍ズームに対応した。写真でのデジタルズームもiPhone 16 Proの最大25倍から最大40倍に向上している。
200mm望遠がもたらした写真体験の革命
冒頭でも書いたとおり、僕がiPhone 17 Proで最も期待しているのは4倍光学ズーム・4倍をクロップした8倍ズームだ。4,800万画素の4倍光学ズーム相当の望遠カメラを搭載することで、クロップして8倍ズームが利用可能になるという理屈となっており、「それは8倍ズームではない」との批判もあがっているようだが、個人的には問題なし。
超広角(0.5倍)から望遠(8倍)、そしてデジタルズームを駆使することで最大40倍ズームがiPhoneで実現できたということがとても良い。可能性が広がる。望遠カメラを使ってみた印象としては、「明るい場所なら結構使える、暗い場所は結構ブレる」だ。
今回は偶然通りかかった吉祥寺で御神輿を撮ったのだが、百枚以上撮っても満足できるピントが合っているものはわずかだった。それでも4倍ズーム、8倍ズームがあったからこそ、圧縮効果のある、今までのiPhoneでは撮れないような写真が撮れて満足だ。

革新的な18MPセンターフレームフロントカメラもiPhone 17 Proの大きな特徴だ。iPhone初の正方形センサー、広い視野角、4K HDR手ぶれ超補正ビデオ、デュアルキャプチャ、ビデオ通話のセンターフレーム機能を提供する。
縦持ちで横向きと同じ画角で撮影できることで目線が自然と合う写真になり、不自然な持ち方をしなくて済むこともメリットだが、1人で撮影するときも、背景をすべて収めたいときに縦向きで使える。

収まらない
ProRAWで実感するカメラとしてのiPhone
Proモデルの魅力はProRAWで撮影できることだ。あとから現像できるため、カメラのように使うことができる。もちろん望遠カメラだけではなく、他のカメラでも使える。
カメラの性能は、メインカメラが最も優れており、自然なボケ味や明るさが必要なときは1倍または2倍で撮るのが良い。しかし結果的に超広角カメラと望遠カメラが中心となった作例が多くなった。これまで撮れなかったような写真が撮れるようになるということが、物凄く楽しかった。
楽しくてついつい多数の作例を撮ってしまったので、是非見てもらいたい。すべての写真をProRAWで撮影し、現像している。
















業界初のプロビデオ機能を搭載
iPhone 17 Proは、スマートフォンとして初めてProRes RAW、Apple Log 2、そして複数のカメラや入力で正確にビデオを同期させる技術であるGenlockに対応した。外部ストレージでの記録時に、最大4K、120fpsのProResビデオ撮影に対応している。
ACES(アカデミーカラーエンコーディングシステム)に対応し、プロの映像制作ワークフローにさらにシームレスに対応する。4つのスタジオ品質マイク、空間オーディオキャプチャ、風切り音低減機能により、オーディオ品質も向上している。
ストレージ容量も大幅に強化された。iPhone 17 Proの最小ストレージ容量がiPhone 16 Proの128GBから256GBに倍増し、iPhone 17 Pro Maxでは今回初めて2TBのオプションが用意されている。
A19 Proチップが実現する圧倒的パフォーマンス
最後に、チップの話をしよう。
iPhone 17 Proは、iPhone 16 ProのA18 Proチップから、Apple史上最もパワフルで効率的なA19 Proチップにアップグレードされている。6コアCPUはあらゆるスマートフォンの中で最速であり、iPhone 15 ProのCPUより最大20%高速化されている。メモリは12GBに増えた。
新しい6コアGPUアーキテクチャは、各GPUコアにNeural Acceleratorを組み込み、AIワークロードの演算能力をA18 Proと比較して4倍向上させた。これにより、次のレベルのモバイルゲームやビデオ編集、ローカル大規模言語モデルの実行に最適化されている。
ネットワークと接続性も大幅に進化した。iPhone 17 ProはAppleが設計したN1ワイヤレスネットワークチップを採用し、Wi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadに対応している。USB-Cコネクタは変わらずUSB 3(最大10Gb/s)に対応している。
カメラ好きには「絶対買い」なアップグレード
iPhone 17 Proは、ツールとしての性能を重視した進化を遂げたと理解している。圧倒的な電池持ちと進化したカメラ機能だけでも、個人的には買い換える価値を見出している。カメラバーが上部全体を覆う新デザインは、既に慣れてしまった。
iPhone 17 Proはカメラ好き、電池持ちが重要だという人にとっては「買い」だ。間違いなく買ったほうがいい。iPhoneを日々ツールとして使い、本気で写真を撮ったり、動画を撮影したりするような人は、iPhone 17 Proの進化は体感できるだろう。
一方で、今年の新型iPhoneラインナップはiPhone 17がProに益々近づいてきており、”普通の人”はまずiPhone 17を選んでおけば間違いない。「自分はProモデルが必要」と思っていた人でも、今年は「iPhone 17 Proを選んだほうがいい人」というのは少数派になりつつあるかもしれない。そのような「ハイエンドユーザー向けの進化」を感じた。




























すいませんwwwwwwwwwwwww
(記憶違いにより、古参ぶり失敗)
記事内に書いてるよね……って思って放置してたんですが、今見返してみたら書いてなかったwwwwごめんなさい!!!!
レタッチについて聞かれてた皆さん>PhotoshopのCamera RAWを使って現像してますー◎
昔のMacbookProとかのレビューでPhotoshopと言ってなかったっけ
今は違うかもしれないけど
(毎回誰かがレタッチについて質問するんだけど、ゴリさんはシークレットなんですよ)古参ぶりたいぜ?
お写真どれも素敵です!
レタッチは何を使用したのでしょうか?
お写真どれも素敵です!レタッチはLightroomでしょうか?
あーーーー!!!これ確かに1倍じゃなくて8倍ですね!ありがとうございます!すぐに直します!
ガジェタッチ経由!!!!!!嬉しいいいいいい!!!!ありがとうございます!!!!!!
8倍光学「相当」、な?
あと書き忘れたのですが。「写真でのデジタルズームもiPhone 16 Proの最大25倍から最大40倍に向上している。」の下の写真、最初は「0.5倍」となってて。次の写真がかなり寄ってる写真だと思うのですが「1倍」となってますが。これ「25倍」とかの間違いではないでしょうか?
初めまして。ガジェタッチ経由でこちらに来ました。とても参考になりました。ゴリさんの写真、どれも素敵です♪
なんとラブが溢れてたのか……受け止めきれてなかった……反省……
たぶんg.O.R.iさんが好きすぎでいぢわるしたくなったんでしょう…
ということをわざわざコメントする意味とは……
「光学8倍」って表現を見ただけでもう激萎えして他を読む気しなくなる
発売日にiPhone17 Pro Maxを受け取って来て、夜に暗い公園で保護猫活動中に撮影をしてみました。
期待していたのは、望遠時の動画撮影を明るく撮れる事だったのですが、3倍を超えるとナイトモードが自動でオフになり暗い動画しか撮れませんでした。
4Kで3倍までのズームで撮って1080Pにトリミングするしか無い様です…。これにはガッカリしました。
今朝Apple StoreでiPhone 17 Pro Maxを受け取ってきました!
ゴリさんの写真は毎年綺麗でどうやったらそんな風に撮れるのか感服するばかりです!
RAWの編集の知識が全くなく、、、
あーサブタイトル変わってないですね、他は変更しました!
光学8倍ズームじゃないですよ「光学品質に相当する8倍ズーム」
5倍同士だと、iPhone17proの方はデジタルズームになるので劣化しますよ。
画質を比べるなら、iPhone17proの4倍及び8倍の方になると思います。
理屈の上では
iPhone17pro:4倍光学ズーム(48MP)≧iPhone16pro:5倍光学ズーム(12MP)>iPhone17pro:8倍光学ズーム(12MPクロップ)
という関係になると思います。
他サイトで恐縮ですが、ちょうど似たようなことを最近調べてました。
『iPhone 16 Pro カメラの「いい感じ」の正体を暴いてやんよ(作例付き)』
https://note.com/noriduke/n/nfef035d16969#e35d8b03-73de-4a29-8028-3ba589b59341
8倍ズームってリークもあったから僕は最初は8倍ズーム、クロップで16倍ズーム!すごいじゃん!ってワクワクしてましたね…
まぁ調べて事実を知ってまぁそんなもんかって納得したんですけど
当日は夜寝ちゃってAppleの発表自体見てなかったですし
取材に基づいて事前に端末を貸し出しいただいているものですが、公開前にAppleが事前に確認するなどのことは一切なく、すべて僕自身が書いている内容となっています。先行レビューは
全く読んでない奴ほど「提灯記事」などと揶揄されることも多いですが、実際に初めて経験した僕としてはそんな忖度している余裕なんてどこにもなく、思ったことを全力で書くのみと言う感じでしたね笑多分気になるテーマだとは思うので、どこかで記事にしたいと思っています!
ですね、これは僕のTwitter投稿がきっかけだったと思われるので、皆さんからいただいた意見をもとに、記事内は光学8倍ズームの表記は消しています。ツイートした内容はすでに時間が経っているので削除以外修正できないのですが……とりあえず修正できるポイントは対応しました。ご連絡(ご心配?)ありがとうございます!
特にPR表記等無いようですが、純粋なレビューということでよいのでしょうか?(なんの関係もなく発売前の製品は使えないとは思うのですが、マーケティング目的ではない?)
カメラの光学8倍についてのことですが問題視されています。
「iPhone 17 Pro/Pro Max」、カメラ「光学8倍」は誤解に SNSで指摘が相次ぐ 正しく伝えた競合メーカーは? – ITmedia Mobile
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2509/18/news093.html
今回のiPhoneはベンチマークアプリや鳴潮など、負荷が高いアプリを動かし続けた時の熱処理が気になります…
(発熱具合とか時間経過で冷めてる時間の違いとか…)
検証できそうだったらしてみますね!理論上だけで言うと、実は距離だけで言うと光学5倍のほうがクリアに撮れる気がするのですが、光学4倍の17 Proのほうがセンサーサイズが大きくなっているんですよね。距離を稼ぐには実質的に1,200万画素で8倍相当まで使える17 Proの方がいい気がします。
初めてコメントします。いつも楽しく拝見しています。カメラの8倍ズームが魅力なのですが、4倍より上はクロップであることが引っかかっています。現在16proを使用しておりますが、16proの5倍ズームと17proの5倍ズームは同等なのでしょうか?子供を撮影するのに少しでも良いカメラにしたいのですが、色々と迷っています。
ちょっと確認します!(分かり次第、このコメント更新しますね)
レビューありがとうございます。とても参考になりました。ProResRawは外部収録のみという事でしょうか?
実は検証したのです厳密な数値が出せず、記事内には入れませんでした!それでいうと、iPhone 15 Proから「寄れない」という状況には変わりないかと思います……むしろAirのほうが寄れます!
記事を楽しく拝見いたしました
現在iPhone15Proを使用しているのですが、特にメインレンズで寄れないことが最大の不満点になっています(マクロになると明らかに劣化する)
今回のiPhone17Proのメインレンズ及び望遠レンズの最短撮影距離はどのくらいになっているでしょうか