Appleはかつてテトリスのクローンゲーム「Stacker」をiPod用に開発していた
テトリスは2006年、iTunes Storeを通じてダウンロード可能になった
Appleは、かつて第3世代iPodのプロトタイプ向けにテトリスのクローンゲーム「Stacker」を開発していたことが明らかになった。コレクターのApple Demo氏が実際に動作する様子を動画で公開した。
A brand new video is out about my Prototype iPod 3rd Generation (DVT Stage)! On top of the amazing software and hardware this prototype has, it has a rather interesting backstory! I even contacted an ex-Apple engineer about this one! #appleinternalhttps://t.co/sFyA0CiSov pic.twitter.com/vgnfWELGOv
— Apple Demo (@AppleDemoYT) May 24, 2024
入手したiPodのプロトタイプはDVT(Design Validation Testing)段階と見られ、モデル番号として「A1023」が付与されているが製品化されたモデル番号ではないという。2003年の14週目に製造されており、第3世代iPodが発表される1カ月以上前のたプロトタイプだ。中国で購入し、購入当初は動作しなかったもののハードドライブのフレックスケーブルを交換したことで動作するようになったそうだ。
動作OSはiPodOS 2.0。注目のテトリスのクローンゲーム「Stacker」は、スクロールホイールを使って落ちてくるブロックを並べて消すゲームだ。実質的にテトリスと同じと言っても過言ではないだろう。
他にもBlock0、Chopper、Klondikeなどのゲームを示唆する情報が見つかっているが、あくまでもプレースホルダーとして名前が記録されておりプレイはできない。プロトタイプのソフトウェアには「Battery Testing」と書かれたクラシック音楽をループ再生するプレイリストが発見され、Appleが当時バッテリーテストを行っている方法が垣間見える。
Apple Demo氏は、iPodの”生みの親”とされ2006年から2008年までAppleのiPod部門担当上級副社長を勤めたトニー・ファデル(Tony Fadell)氏とコンタクトを取ることに成功。なぜStackerが第3世代iPodに含まれていなかったかを問うと、ゲームがその後のソフトウェアリリースで追加されたから、との回答をもらったという。
実際にBrick、Solitaire、Parachute、Music Quizなどのゲームは追加された。2006年にはiTunes Storeを通じてゲーム配信を開始し、公式のテトリスもダウンロード可能になった。