
watchOS 26
watchOS 26は、2025年9月15日にリリースされたApple Watch向けの最新オペレーティングシステムだ。Liquid Glassデザインの採用により画面全体が劇的に進化し、Workout BuddyによるAIフィットネスコーチング機能、高血圧通知や睡眠スコアといった健康管理機能の大幅拡充など、Apple Watchの使い方を根底から変える革新的なアップデートとなっている。Apple Watch Series 6以降、Apple Watch Ultra全モデル、Apple Watch SE(第2世代)で無料アップデート可能だ。
リリース日と対応機種
watchOS 26は2025年9月15日に正式リリースされた。対応機種はApple Watch Series 6以降で、Apple Watch Series 6、Series 7、Series 8、Series 9、Series 10、Series 11、Apple Watch Ultra、Apple Watch Ultra 2、Apple Watch SE(第2世代)がアップデート対象となる。前バージョンのwatchOS 18がサポートしていたApple Watch Series 4とSeries 5は対象外となった。アップデートはiPhoneの「Watch」アプリから「一般」→「ソフトウェアアップデート」で実行できる。
Liquid Glassデザインで一新されたUI
watchOS 26最大の特徴は、システム全体に採用された「Liquid Glass」デザインだ。半透明のメニューやボタン、アイコンが水滴を思わせる動きとガラスのような透明感を持ち、より洗練された視覚体験を提供する。Appleによると「周囲の光を反射したり屈折させたりしてコンテンツへの注目を高め、コントロール、ナビゲーション、アプリアイコン、ウィジェットなどに新たなレベルの活力をもたらす」という。通知、スマートスタック、コントロールセンター、各種アプリのデザインが統一され、Apple Watchならではの小画面でも視認性が大幅に向上した。
Workout Buddyで運動体験が進化
watchOS 26ではApple Intelligence搭載のWorkout Buddyが新たに追加された。これは運動中にリアルタイムで音声によるモチベーション支援を提供する、AIパーソナルトレーナー機能だ。過去のフィットネス履歴に基づいてパーソナライズされた洞察を提供し、目標達成をサポートする。9to5Macが報じた。ワークアウトアプリ全体もレイアウトが刷新され、よりシンプルなナビゲーションとクイックアクセスコントロールが実装された。ワークアウトメディア自動再生機能も搭載され、Apple MusicやPodcastsがアクティビティに応じて最適なプレイリストを自動選択してくれる。
健康管理機能の大幅拡充
高血圧通知機能
watchOS 26では高血圧通知機能が初めて搭載された。光学式心拍センサーを使用して血管反応を分析し、慢性的な高血圧の兆候を経時的に追跡する。一貫して高血圧の兆候が検出された場合、ユーザーに通知が届き、医療機関への相談やライフスタイルの改善を促す。これはApple Watchならではの、業界初の機能となっている。なお、日本での対応時期は未定だ。
睡眠スコア機能
睡眠スコア機能も新たに導入された。睡眠時間、就寝時刻の一貫性、睡眠段階、夜間の中断回数などのデータを組み合わせて、明確な夜間スコアとして表示される。睡眠の質を数値化することで、改善点が一目で分かるようになった。
新しい文字盤
watchOS 26では複数の新しい文字盤が追加された。「フロー」文字盤は流動的なアニメーションが特徴で、時間とともに変化する美しいビジュアルを提供する。「イグザクトグラフ」文字盤は精密な時計をモチーフにしたデザインで、正確な時刻表示にこだわるユーザーに最適だ。「ウェイポイント」文字盤はアウトドアやナビゲーションをテーマにしたデザインとなっている。「フォーブルパーティ」文字盤も追加され、華やかなビジュアルが楽しめる。既存の「写真」文字盤もアップデートされ、より表現力が豊かになった。文字盤ギャラリーも刷新され、新しい文字盤を探しやすくなった。
常時表示の秒針対応
既存の文字盤の多くが常時表示モードでの秒針表示に対応した。これまで常時表示モードでは秒針が停止していたが、watchOS 26では常に動き続ける秒針を表示できるようになった。より時計らしい体験が実現された。
メモアプリがついに対応
10年越しの要望がついに実現した。watchOS 26ではApple純正のメモアプリがApple Watchで利用可能になった。Apple Watch Journalが報じた。音声入力やスクリブルでメモを作成でき、iPhoneやMacと自動同期される。思いついたアイデアをすぐに記録できるようになった。
スマートスタックの進化
スマートスタックに新しいヒント機能が追加された。関連性の高いウィジェットを適切なタイミングで表示する提案機能により、必要な情報にすばやくアクセスできる。位置情報、音、時間などをトリガーにして表示精度が向上し、より「邪魔にならない」表示が実現された。予測機能も強化され、ユーザーの行動パターンを学習して先回りした情報提供が可能になった。
新ジェスチャー「手首フリック」
watchOS 26では「手首フリック」ジェスチャーが新たに追加された。手首を素早くフリックする動作で、着信を却下したり、アラームをスヌーズしたり、通知を消したりできる。画面に触れることなく操作できるため、手が濡れている時や運動中など、タッチ操作が難しい状況で便利だ。ただし、この機能はApple Watch Series 9以降のモデルが必要となる。
コントロールセンターのカスタマイズ
コントロールセンターがより柔軟にカスタマイズ可能になった。サードパーティアプリの機能もコントロールセンターに追加できるようになり、開発者とユーザーの両方にとって嬉しいアップデートとなった。よく使う機能にすばやくアクセスできる。
メッセージと通話機能の強化
メッセージアプリにはライブ翻訳機能が追加された。受信したメッセージをリアルタイムで翻訳できるため、海外とのコミュニケーションがより円滑になる。
電話アプリには着信スクリーニング機能と保留アシスト機能が追加された。不明な番号からの着信時に相手の用件をテキストで確認でき、保留中はApple Watchが代わりに応答してくれる。
騒音に応じた通知音の自動最適化
watchOS 26では周囲の騒音レベルを検知してメディア音量を自動調整する機能が追加された。Technowizeが報じた。騒がしい環境では音量を上げ、静かな場所では音量を下げることで、快適性と安全性が向上する。
ライブリスニングの文字起こし
聴覚サポート機能としてライブリスニングの文字起こしが追加された。AirPodsと組み合わせることで、周囲の会話をリアルタイムでテキスト化できる。聴覚に不安があるユーザーにとって、コミュニケーションがより円滑になる。
その他の機能改善
開発者向けAPIが強化され、サードパーティアプリでもより高度な機能が実装可能になった。ワークアウトとアクティビティリングのAPIも拡充され、フィットネスアプリの表現力が向上した。MapKitも強化され、地図アプリの機能が充実した。
今後のアップデート予定
watchOS 26.0.1では、VoiceOver機能の不具合修正が行われた。watchOS 26.0.2ではバグ修正と重要なセキュリティアップデートが提供されている。今後のアップデートでも、さらなる機能改善が予定されている。
Apple Intelligence対応機種
なお、Workout Buddyなどの一部機能を利用するには、iPhone 15 Pro以降のApple Intelligence対応iPhoneとのペアリングが必要となる。手首フリックジェスチャーはApple Watch Series 9以降のモデルが必要だ。すべてのwatchOS 26対応Apple Watchでフル機能が使えるわけではない点に注意が必要だ。
watchOS 18からwatchOS 26への変更について
watchOS 18からwatchOS 26へのバージョンジャンプに疑問を持つユーザーもいるかもしれない。Appleはすべてのオペレーティングシステムでバージョン番号を統一することを決定し、リリース年の下2桁をバージョン番号に採用する新しい命名規則を導入した。iOS 26、iPadOS 26、macOS 26、tvOS 26、visionOS 26のすべてが同じ番号を使用することで、将来的な管理をより分かりやすくする狙いがある。watchOS 19からwatchOS 25をスキップした形になるが、これは今後の一貫性を保つための措置だ。
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