パパの悩み:抱っこ紐をしたまま用を足すのは本当に大変だ
男性小便器でも大変だが、個室はさらに大変 妻の話を聞くと女性特有のファッションで苦労することも
抱っこ紐をしたままで用を足すのは本当に大変だ。
子育てをしているパパであれば一度は経験したことがあるかもしれないが、男性用小便器の場合は手元を見ることが不可能だ。手元が見えないということは、すべての工程を感覚で行う必要があるのだ。
手元が見えずに完璧に用を足す大変さ
戦いは準備段階で始まっている。デニムであればチャックを開ければいいだけじゃないか、と思うかもしれない。ところがたったこれだの行為だけでもハードルがある。
パンツ問題:スウェットパンツかデニムか
最初に次女のお尻位置を確認する。重さで下に降りてきてしまっている場合、抱っこ紐の位置を調整しなければならない。それからチャックを下げる。
チャックがない場合はさらにハードルが上がる。最近はもっぱらスウェットパンツを履いているが、用を足す場合はパンツの前側を下ろす必要がある。問題はパンツを縛っている紐を解かなければならないこと。
もちろん紐は見えない。紐が正しい蝶々結びになっていれば引くだけで解けるが、何かしらの理由で絡まっていて、解けたと思ったら固結びなっていたということもある。
子連れで外出する時は子供が主役z。大人のトイレは常に後回しで、行くとなった場合は限界ギリギリの状態であることが多い。
そのような危機的状況で、紐が固結びになってしまった時の感情を想像して欲しい。悲劇だ。手先が見えない状態で尿意を必死に我慢しつつ、焦りを抑えながら紐を解くのだ。
下着問題:前開きか、前閉じか
パンツが脱げたら後は用を足すだけ、と思ったら大間違いだ。女性の皆さんには不要な情報で恐縮だが、男性下着は前開きのものと前開きではないものもある。履いたまま用を足すことができれば早いが、そうではない場合はスウェットパンツのように前側を下ろす必要がある。
スウェットパンツを履いていればこれは問題ない。スウェットパンツと合わせてガバっと開けばいいからだ。
問題はデニムを履いている場合。自分がその日、どの種類を履いていたは覚えていない。万が一デニムを履いていて「あ、今日前開きじゃない」となった時、チャックによって作られた僅かな空間から放尿に向けた姿勢に切り替える必要があるのだ。
もちろん手元は見えない。大変なのだ。
デニムの上にあるボタンやベルトも外し、スウェットパンツと同じような状態にすることもできる。ただこの状態は元通りに戻すのが大変だ。特にベルト穴に金具を通すのは至難の業。なぜなら手元が見えないからだ。
長年の経験と勘が成功を生む
ここまでの苦労を乗り越えれば用を足すことができるが、抱っこ紐をしていない時のような開放感や安心感はない。何せ、手元が全く見えないのだ。小便器内とは言え、当たり方によっては跳ね返りのリスクがある。
33年間小便器で用を足してきた長年の経験から、自分や抱っこ紐への被害がないであろう完璧な放物線を予測し、コントロールする必要があるのだ。
用を足し終え手を洗う。これはそれほど大変ではないが、ハンドドライヤーの音に驚いて泣き出さないか、心配になることは何度もある。幸いにもまだ一度もない。
個室は個室ならではの苦労がある
男性小便器が大変なら個室で用を足せばいいのではないか、と思うかもしれない。残念ながら大変さは変わらない。むしろ個室の方が大変かもしれない。
抱っこ紐をしたまま座るということは抱っこ紐のパーツが地面や便器に近づく、ということ。触れないように細心の注意を払いつつ、次女を抱っこ紐のまま膝の上に載せて用を足す。
小便器と異なりパンツも下着もガバっと脱ぐので多少楽だが、抱っこ紐をした状態でトイレットペーパーに手を伸ばすことも、尻を拭くのも、動きづらすぎて大変だ。
特に拭いている時は、数キロの重りを持ったまま空気イスをしている状態になる。日頃のトレーニングが活きる。終えるとトレーニング後のような達成感がある。
妻にこの話をしてみたところ、女性ならではの悩みもあるという。例えばストッキングやタイツ、またはハイウェストパンツなどを履いている場合、腰よりも高い位置で履くことになる。抱っこ紐をしていると腰ベルトが衣類を覆っている状態になるため脱ぐのも一苦労だが、「元通りに着ることはほぼ不可能」だという。
それは確かに大変だ。ママ達が「ファッションは二の次、動きやすさが重要」と口を揃えて言っているのは、トイレ事情の大変さも関係しているのかもしれない。
抱っこ紐をしたまま用を足すのは本当に大変だ。今でこそ大変だが、この苦労も何年後には笑い話になると思うので、これはこれで楽しみたい。
一方ロシアはおんぶひもを使った。