「Twitter」は「X」に。ロゴの鳥とともにTwitterブランドは消滅へ
Twitterは事実上、「Twitter」としてのサービスを終了する
Twitterは、近日中に「Twitter」ではなくなる。
現CEOのイーロン・マスク氏が7月23日、Twitterブランドの消滅を宣言。Twitterの象徴である鳥のアイコンも同時に廃止され、暫定的な「X」ロゴに置き換えると明らかにした。
— Elon Musk (@elonmusk) 2023年7月23日
「X」は、マスク氏の関わるすべてのブランドに含まれている、いわばマスク氏を象徴する文字だ。創業したPaypalは当初「X.com」と呼ばれており、TeslaのSUVは「Model X」、自身の持つ航空宇宙メーカーは「SpaceX」と名付けている。Twitterを買収した際には、コミュニケーションから決済まで、あらゆる機能を集約した”スーパーアプリアプリ”化計画として「Xアプリ」構想を語っている。
「Twitter」が「X」になったら変わること
Twitterブランドが消滅することで、従来のTwitterが大きく変わる。
「Twitter」ではなくなる、「ツイート」でもなくなる
Twitterのサービス名は「Twitter」ではなくなる。「X」になる。「ツイッターで話題となっている〜」ではなく「エックスで話題となっている〜」という会話になる。酷い厨二病感漂うネーミングだ。
鳥ではなくなることで、投稿も「ツイート」ではなく「エックス」になるという。フォロワーは「ビュワー」と呼ぶそうだ。
ロゴが変わる
Twitterの特徴的な鳥が強制引退させられることになり、TwitterアプリのロゴはXを特徴とした新しいロゴに変わる。Twitterの特徴的な青いカラーも変更されるだろう。
黒ベースの表示が標準になりそう
Twitterは、プラットフォームとしてのデフォルトカラーを黒に変更する可能性がある。マスク氏が実施中のアンケートによると、約75%のユーザーは黒への変更に好意的だ。
Twitterは事実上、終わった
Twitterは事実上、サービスとして終わる。マスク氏の構想は、あくまでもスーパーアプリ化。自分の理想を金で買い、理想に向けた決定をしている。過去17年間にわたって形成されたTwitterの文化や既存ユーザーの意向は全く興味がない。
緊急時の最新情報、世界的に注目が集まるスポーツイベント、世間の注目が十分にもらえない地域や人による発信などは、今までどおり行うことは難しいだろう。良くも悪くも自由度が高く、現実世界に最も近いSNSだったTwitterはなくなる。
マスク氏は、LINEやWhatsAppのような存在に育てたいのだろう。「Twitterは、言論の自由があるグローバル・プラットフォームとしてポテンシャルがある。言論の自由は、民主主義が機能する社会において欠かせない」としてTwitterの買収を提案していた。言論の自由は課金の有無によって完全に制御している今のTwitterを見る限りでは、計画が変わったようだ。
Twitterに変わるプラットフォームとして、Meta運営のThreadsは大きな期待を背負って登場。リリース早々に1億人以上のユーザーを獲得するなど注目を浴びているが、最初のメジャーアップデートでは「Twitter対応サービス」として重要になる「時系列順のタイムライン」や「ウェブブラウザからの投稿」は見送り、翻訳機能やフォローしていないユーザーを購読する機能などを実装した。
Instagramといえば、「サードパーティで人気の機能を片っ端からパクる」という事業戦略だ。「第2のTwitter」として、消滅する「Twitter」の既存機能を積極的に実装してもらいたい。