Androidの現状の課題を解決?GingerbreadとNexus Sについて思うこと
Samsung製のNexus Sが12月6日に発表されたのだが、これは単に最新のOSを搭載した高スペック端末が発表されたというだけではない。このOSは現状のAndroidの課題を大幅に解消する可能性がある。
▽まずは、Nexus Sの紹介ビデオ
私事だが、先日より一時的にHTC Desire HDを自分用にカスタマイズして使用してる。今の日本で発売されているAndroidの中では間違いなく高速であろうこの端末に思うことは色々あるが、特に酷いのが文字入力。OpenWnnの導入等でフリックを取り入れたり、キーボードの構成をシンプルにしたり、多少はプラグインやアプリで改善されるものの、iPhoneに比べたら圧倒的ににタッチミスがしやすく、急いでいるときに限ってうまく打てないことも多い。
だが、今回のアップデートによりそれが解消されるらしい。というのも、キーボードそのものを再設計したらしく、以前よりは(少なくともフルキーボードは)打ちやすくなっているそうだ。
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・Android OSに関して以前から筆者が使いにくいと思っていたのはキーボードで、iOS機器のソフトキーボードに比較すると反応性が悪いと思っていた。Google社によると、Android 2.3のソフトキーボードは、入力や編集を迅速に行なえるように再設計された。一部キーの形や位置が変更されているという。
▽GingerbreadのKeyboardの改良について
Androidは、これまでもこの先も「iPhoneキラー」や「iPhone超え」など、常にiPhoneと比較される運命にあると思うのだが、今までのアップデートを見てきている限り、全体の処理速度やFlashの対応など、一見大幅な改良を重ねてきたようにもみえた。ただ、実際にFlashなんか見れることより思ったとおりに文字が入力出来る事のほうが遥かに大事であるのは言うまでも無い。Androidはその点を1.6からずっと先延ばしにしてきたのを、ようやく今回のアップデートで見直したようだ。フルキーボードで日本語を入力する人は以前よりはずっと使いやすくなるかもしれない。
さて、今回のGingerbreadのアップデートでさらに気になったのはテザリング機能の強化だ。なんと、Jailbreakでお馴染みのMi-Wiと同等の機能を持つ、ポータブルホットスポット機能を搭載していて、最大6つまで接続することが出来るらしい。
GIGAZINE:「Nexus S」がついに登場、Android2.3を搭載
Nexus SはWi-Fiホットスポットとして6つまでの機器を接続することができます。一度接続すれば、これらの接続したデバイスからはキャリア料金なしでネットにアクセスすることができます。
▽テザリング機能の強化について
仮にこれが日本国内で正式に発表されても確実にテザリング機能が削られる運命なのだろうが、日本のキャリアから公式に発表される予定は今のところなく、SIMフリーモデルの予約が既に開始しているので、docomo回線でテザリングが出来る可能性はある。
その他にもインタフェースを見やすくしたり、VoIPを標準搭載したり、もろもろアップデートはあるが、個人的には上記2つが一番今回のアップデートで期待している。
今回、Gingerbread(Android OS 2.3)とNexus Sが発表されたところで更にもう一点気になるのは、国内のAndroid端末がどれだけ早くアップデートをしてくれるか。僕が予約しているRegza Phone T-01Cに至っては現状2.1、2.2のアップデートは来春、ということなので、少なくとも2.3にアップデートするには夏までかかりそうだ。このあたりのキャリアとGoogleとの関係性はよく分からないが、アップデートを保留する事ほど残酷なことはないので、迅速にアップデート配布をしてもらいたいところですね。