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「Apple Watch Series 1」の登場から垣間見えるAppleのスマートウォッチ市場制覇への道

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Apple Watch Series 2」の発表と同時に「Apple Watch Series 1」というモデルが発表された。両モデルの違いは下記記事を参照。ざっくり説明すると「Series 2」の廉価版が「Series 1」という位置付けになるのだろう。

廉価版と言われると手にすることを躊躇する人もいるかもしれないが、僕はこの「Apple Watch Series 1」は間違いなくスマートウォッチ初心者に向けられたモデルであり、このデバイスでスマートウォッチ市場をジワジワを制覇しようと試みているのではないかと考えている。

初代から大幅値下げし、高性能化した「Series 1」

AppleはApple Watchで珍しい戦略を取った。これまでiPhoneやiPadの新モデルを発表した際にはそれまで現役だったモデルの価格を下げて継続して販売する形を取ってきたが、今回は初代モデルは販売終了。代わりに中のチップを「Series 2」とほぼ同じ(GPSは非搭載)のものを採用し、販売開始されたのが「Series 1」だ。

初代モデルを買った人はよく分かると思うが、発売当時の価格はとにかく高かった。今考えると無駄に高いと言いたくなる。発売当時の記事によると、各モデルの価格は以下の通り:

初代 Apple Watch 38mm 42mm
Apple Watch Sport 42,800円〜 48,800円〜
Apple Watch 66,800円〜 71,800円〜
Apple Watch Edition 1,280,000円〜 1,480,000円〜

一方、「Series 1」の価格は以下の通り:

Apple Watch Series 1
38mモデル 27,800円〜
42mmモデル 30,800円〜

今回からアルミニウムケースの「Sport」、ステンレススチールケースの「Watch」という区別は廃止され、どちらも同じApple Watchという括りになった。その中でアルミケースかステンレスケースかを選ぶ仕組みだ。

「Series 1」はすべてアルミケース。旧Sportモデルなのだが、38mmモデルが15,000円、42mmモデルが18,000円も安くなっているのだ!それでも他のスマートウォッチと比べると多少値はあるが、発売当初に買った僕としては少しイラッとするぐらいには安い!

余談:Editionは「限定モデル」として毎年変わる?
Editionモデルは今回セラミック製の筐体を採用したモデルとして登場。セレブ達に配られていた18Kイエローゴールドまたはローズゴールドのケースはなくなり、125,800円から購入可能になった。

ここでふと気になったのがEditionモデルの「Edition」とは「限定」のことを指しているのではないか、ということ。要は、Editionモデルは最新モデルにアップデートされる度にが使用される素材が変わる限定モデルという位置付けなのではないかとふと思った。だとしたら興味深い。

ファッション性を意識しつつフィットネス機能を充実化

スマートウォッチは非常に難しいデバイスだ。身に付けるためファッション性は大事だが、なんだかんだで求められているのはフィットネス機能。このバランスを取るのが難しく、Appleも試行錯誤しながらのチャレンジとなっているのだろう。

初代モデルはファッション性を重要視した。当時の発表にはファッション誌も招待し、ファッションショーにもスポンサー企業として出資するなど、Appleがファッション界隈に積極的に進出する姿が度々報じられた。

今回は路線を少し変えてきた。Appleは初代モデルを通じてユーザーがスマートウォッチにファッション性よりもスポーツやフィットネスに重きを置いていることが分かったのではないかと思う。実際、海外ではスマートウォッチよりもフィットネスバンドの方が人気があり、その市場をFitbitが牛耳っている

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実際、スマートウォッチを身につける人の多くは歩数の管理や移動距離など日々の生活の可視化を求めて購入する人も多いのではないだろうか。

ファッション性は重要視しつつも、健康関連機能を充実させたのが今回の新モデル。ファッション性はしっかりと抑えつつも、「まずはスマートウォッチを買ってみたい、試してみたい」という人を意識したのが「Series 1」モデルではないかと思う。

「Series 1」はGPSも無ければ50メートル防水も無いが、他のフィットネスバンドには搭載されている心拍センサーは搭載され、生活防水にも対応。「Series 2」と同じ「watchOS 3」が動作し、新たに搭載されたデュアルコアCPU「S1P」プロセッサのお陰で動作は滑らかになっているはず。

スポーツバンドをつければ運動でもバリバリ使用することができ、バンドをウーブンナイロンバンドに変えれば一気に品のあるオシャレなタイムピースに早変わり。

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このようにファッションとフィットネスのバランスを取りつつ、以前より手が出しやすい価格帯に落としたことにより、スマートウォッチ市場をジワジワと制覇しようと試みているのではないかと思っている。

ようやくメインストリームを狙えるApple Watch、誕生

初代Apple Watchと「watchOS」はハッキリ言って大して何もできなかった。動作も遅く、役の立たないボタンが設置され、アプリもろくなものがなかった。女性とファッションを意識したものの、やはり最初に飛びついたのはガジェット好きの男性であり、女性にはあまり刺さらなかったと聞く。要は僕みたいな人。

「Apple Watch Series 1/2」では戦略を変えフィットネス関連機能を充実化。デバイスとしての課題もハードウェア・ソフトウェアの両面から解消されている。現物を見ていないが、ハンズオン動画を見る限りではそう感じる。

これまでは「Apple Watchが気になる、どう?」と言われると「今は買わなくていいと思う、動作遅いし、無駄に高い」と率直に答えていたが、今後は「Series 1」から勧めてみたいと思っている。そう思えるほど、非常に正統な進化を遂げたと感じる。

僕はApple Watchを身に付けるようになってから生活が変わった。アクティビティリングを埋めることに必死になり、電車を最寄り駅の数駅前から降りて汗だくになって帰るということを頻繁に行っていた。

最新モデルでさえもまだまだできることは少ないが、今なら買ってもいいと思う。僕の周りにいる人が運動を楽しめるにようになり、健康的になってくれることに越したことはないからね。

Appleの今後の戦略にワクワクしつつ、僕は購入した新モデルの到着を待ちたいと思う!

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公開情報
更新日2016年09月24日
執筆者g.O.R.i
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