Apple Watchの血中濃度センサー、ソフトウェアアップデートで復活可能と判明

血中濃度センサーが無効化されたApple Watch Series 9とApple Watch Ultra 2は、ソフトウェアアップデートを通じて機能が復活すると明らかになった。

Appleは、医療技術企業Masimoより特許侵害で訴訟されており、昨年12月半ばより米国内において販売停止措置を受けている。製品自体の完全販売停止を回避するためAppleは血中濃度センサーを無効化したモデルを用意し、米国内で販売を継続している。

調査中の税関通告が検索できるCROSS（関税判定オンラインリサーチ）によると、AppleはApple Watchの対象モデルがiPhoneとペアリングされていると認識した場合、血中濃度センサーを無効化する仕組みをソフトウェア内で導入。血中濃度センサーを無効化したモデルはすべて工場でハードコーディングされているという。

血中濃度センサーの無効化を確認するべく、Appleは無効化されたApple WatchをMasimoに提供し確認を取る必要があった。MasimoはAppleのあまりにも簡単な回避策に不満を持ち、Jailbreak（脱獄）したiPhoneとペアリングすることで血中濃度センサーは完全に無効化されていないと指摘。iPhoneの脱獄は「一般的かつよく知られている」と主張したが、退けられた。

iPhoneの脱獄は、特殊なソフトウェアを使うことでAppleが許可していない様々な機能を利用可能にする仕組み。コピーアンドペーストやマルチタスクが無かった頃のiPhone、一部で盛り上がっていた。

脱獄されたiPhoneで血中濃度センサーが再度有効化できるのであれば、Appleはソフトウェアアップデートを通じて血中濃度センサーを復活させることもできるはずだ。購入時点では機能が無効化されているモデルでも、販売停止措置が解禁されれば利用できるようになるだろう。

Appleが侵害しているとされるMasimoの特許は2028年に失効する。遅くとも4年後には血中濃度センサー付きのApple Watchは米国内で販売が復活する。

（Source: MacRumors）