【レビュー】Apple Watch Series 4のある生活を振り返る
「Apple Watch Series 4だから良かった」という機能は少ないけど、やっぱりもうApple Watchのない生活には戻れない
「Apple Watch Series 4」のレビューを書いていなかったことをすっかり忘れていた。もう時期、Apple Watch Series 5が発表されるというのに、1年間ともに生活してきた2018年モデルについて紹介していなかったので、この機会にサクッと振り返っておこうと思う。
Apple Watch Series 4とともに生活した1年間を振り返る
2mm大きくなったディスプレイサイズで劇的に見やすくなった
「Apple Watch Series 4」はApple Watchの中でもメジャーアップデートとして位置づけられる。これまでのモデルの特徴を振り返ってみると、2015年に登場して以来、初めてディスプレイサイズが大きくなった。
Apple Watchの種類 | 発売時期 | 特徴 |
---|---|---|
Apple Watch | 2015年4月 | シングルコア「S1」搭載 Apple Watch「Apple Watch SPORT」「Apple Watch EDITION」の3種類展開 |
Apple Watch Series 1 | 2016年9月 | (初代モデルのマイナーアップデート) デュアルコアの「S1P」搭載 Apple Payに対応 |
Apple Watch Series 2 | 2016年9月 | デュアルコア「S2」搭載 GPSに対応 防水機能の強化 |
Apple Watch Series 3 | 2017年9月 | デュアルコアCPU「W2」搭載 LTE通信モデルの登場 |
Apple Watch Series 4 | 2018年9月 | デュアルコアCPU「S4」搭載 40mmモデルと44mmモデルに大型化 心電図機能(ECG)が追加 |
僕はもともと42mmモデルを使っていて、それが44mmになった。たかが2mmだが、されど2mm。ベゼルが薄型化されることによって手首にディスプレイを付けているような感覚になり、何よりも一度に閲覧できる情報量が増えた。
Apple WatchはiPhoneと違い、じっと眺めているというよりはさっと見る、という感覚の方が強い。画面が小さければ小さいほど文字も小さくなり、まだ老眼ではないとは言え文字が大きくて見やすいことには越したことはない。
そもそも僕は大型の時計が大好きなので、将来的にはiPhoneのMaxモデルのように48mmぐらいのモデルを出してくれることを期待したい。
LTE通信機能は無くても困らないが、あると意外と便利だと気付いた
「Apple Watch Series 3」から用意されているApple Watch単体で通信できるLTE機能。正直、1年間で使ったのは片手で数えられるぐらいしかない。通信可能な状態にしていると無駄に電池を消費するので、基本的に無効化している。
あると便利なシーンとしては、ランニングする時。いくら「iPhone XS」とはいえ、ポケットに入っていない方が走りやすい。腕につけるバンドはなんだかんだで邪魔。
LTE通信に対応したApple Watchであれば、Apple MusicまたはSpotifyで音楽をストリーミング再生することができ、アクティビティも測定できる。
LTEとは関係ないが、僕の場合は自宅の鍵もスマートロック化しているため、Apple Watchさえあれば戸締まりも可能。モバイルSuicaを設定しているので、コンビニに寄って飲み物を買うこともできる。
必須ではないが、LTE通信があるだけで生活に自由が生まれる。月額の通信料も大した金額ではないので、個人的にはLTEモデルの方がおすすめ。
電池持ちは改善の余地はあるものの、毎日充電すれば問題なし
「Apple Watch Series 4」の電池持ちは、腕時計であることを考えると決して良くはないが、意外と持つ。よほどハードな使い方をしていない限り翌日まで持ち越すことができる。
ただ、腕時計として考えると、やはりまだまだ改善の余地はある。理想は1週間ぐらいは持ってほしいが、せめて3日間ぐらいは余裕で持つようになってほしい。
コンプリケーションが多い文字盤は便利
「Apple Watch Series 4」の大画面を活かすことができる「インフォグラフ」と「インフォグラフモジュラー」という2つの文字盤を最も活用している。
その最大の理由は、一度に多くの情報量を確認できるコンプリケーションが用意されていること。対応しているコンプリケーションが限られているというのも事実だが、文字盤上でアクティビティ情報、電池持ち、カレンダー、天気、紫外線情報、気温の他、ワークアウトとApple Musicへのアクセスができるのは便利。
「インフォグラフ」と「インフォグラフモジュラー」はアナログ時計とデジタル時計を使い分けたい時に切り替えている。
アクティビティリングは意外とモチベが上がる
僕は毎日朝起きたら必ずApple Watchを身に着け、寝る直前に外すような使い方をしているが、ジムでトレーニングする時は外している。リストストラップをする時に邪魔というのと、無酸素運動の計測はあまり信用していないからだ。
結果的に普段の生活の中で消費するカロリーや運動量を可視化する機能となっていて、それはそれで良い。実は僕は今年5月頃から減量をしていて記事執筆時点で約10kgほど絞れているのだが、このアクテビティリングが埋まっていると減量が進みやすく、モチベにも繋がりやすい。
コンビニでの買い物はApple WatchのSuicaが大活躍
最近は現金の出番が減り、Apple Payを使えるところは積極的にApple Payを活用している。iPhoneでも設定しているが、Apple WatchにはSuicaをエクスプレスカードとして設定している。
そのため、コンビニなどで決済したいときは手首をかざすだけ。特に子供を抱っこしている時に何か決済したい時はポケットからiPhoneを出すよりも遥かに便利でスピーディ。
ちなみにApple WatchにSuicaしか設定していない理由は、万が一デバイスの電池が切れた時にどこかしらで充電できる可能性があるのはiPhoneだから。Apple Watchだと専用のバッテリーが必要となるため、充電できないリスクがある。
Apple WatchからiPhoneを探し出す機能は毎日のように使っている
Apple WatchからペアリングされているiPhoneを探し出す機能が用意されていることは知っているだろうか。ハッキリ言ってめちゃくちゃ便利だ。
家のどこに置き忘れたかを知る上で欠かせない機能で、毎日のように使っている。
Macのロック解除、Touch IDよりも利用頻度高め
Apple Watchがあれば、自動的にMacのロックを解除することができる。
これは地味ながらめちゃくちゃ便利な機能で、毎日使っている。「Touch ID」よりもキーボードやマウスを「タターンッ!」と叩くだけで少し待てばロック解除されるので、とてもスマート。
相変わらず時計が確認できないのが不便
僕はApple Watchの初代モデルからある不満なのだが、Apple Watchは時計としての使い勝手があまりにも悪すぎる。時間表示だけ常時確認できるような機能を良い加減実装して欲しい。
手を絶妙な向きで振り上げなければ確認できないのは僕にとって使い勝手が悪い。想定通り画面が点灯しない状況に遭遇することが多々あるからだ。
Siriはめちゃくちゃ使う
僕は自分の部屋を中心にHomeKit製品を取り入れているため、SiriやSiriショートカットを利用した家電操作は毎日のように使っている。
Siriに呼びかけることが最も多いデバイスは、iPhoneよりもApple Watch。電気やエアコンのオン・オフ、扇風機の強度変更、そして照明のプリセット反映などで活用することが多い。
何を言えば実行されるかを覚える手間はあるものの、Apple Watchの方が確実に身に着けているため、指示を出しやすい。
運動しているかどうかを自動的に認識する機能は結構便利
「Apple Watch Series 4」ならではの機能として、装着しているユーザーが運動していることを検知した場合、自動的にワークアウトを開始させ、運動が終わったと検知したら自動的に終了する機能がある。これは意外と便利だ。
身につけているだけで勝手にユーザーの行動を理解してくれるのは、Apple Watchならでは。たまに坂を歩いているだけなのにそのようなトレーニング種目をやっていると誤認識してしまうこともあるが、概ね精度は高い。
アプリは使わないが、全体の動作はキビキビに
「Apple Watch Series 4」に内蔵されている「S4」チップは前モデルよりも最大2倍高速になっている。これは実際に「Apple Watch Series 3」からの買い替えでも動作が大幅に改良され、キビキビ動くことが確認できる。
ただし、そのキビキビ感の恩恵はほとんど受けることができない。なぜなら用意されているアプリは相変わらず使い物にならないから。Apple純正アプリでさえもこの1年間を通じて使った記憶がない。
やっぱり通知が確認できるのは最強!それだけでも持つ価値あり
Apple Watchの良いところは、やっぱりiPhoneの通知を確認できること。これは昔から変わっていないし、最新モデルだからと言って特別良いこともないのだが、やっぱりなんだかんだで一番活用していて一番身につけている恩恵を受けている点であると認めざるを得ない。
特にすべての通知を受信するのではなく、”通知の断捨離”をすることもできるのも良い。
まとめ:Apple Watch Series 4のある生活に慣れすぎて今更なかったら困る
「Apple Watch Series 4」は買って良かったのか。正直なところ「Series 4」だから良かった、という点は限られているものの、もう今さらApple Watchの無い生活は考えられない、と言い切れるほど僕の生活の中に溶け込んでいる。
大きくなった画面で様々な情報が確認でき、いざという時に単体で通信することも、財布として使うこともできるこのガジェットは”腕時計”としての性能は相変わらずイマイチだが、なくてはならない存在だ。
いよいよ数時間後にはApple Watch Series 5が発表されるだろう。劇的な進化ではないものの、「Apple Watch Series 4」と比べてパフォーマンスも改良され、「watchOS 6」に最適化されたモデルとなっているはずなので、個人的には買い換えるのが楽しみだ。
腕時計ではなく、腕時計型ガジェット。そう思えばApple Watchは存在意義が十分あると僕は思っている。