「ピアノはいいよね、1人でいつでもできるからさ」 -父親と最期の別れまでの7日間-
4日目
家族との別れは一瞬。予知できる場合もあるが、突然来ると後悔が残る。このシリーズを読んで家族のことを想い、実家に顔を出したり、食事をしたり、家族と時間を過ごすきっかけになったら幸いです。
今日は、父の葬儀に向けた大きな動きはなかった。
基本的には母親、弟、僕のグループでやり取りを行い、情報の更新ややるべきことのリストアップはGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートを使って行っている。余談だが、僕と弟はお互いMacユーザーではあるが、Appleのサービスを使おうという提案が全く出ないのは面白いなと思った。
この日は葬式に向けて、参列者の情報をまとめたり、食事を決めたり、そういった類のやり取りを行った。母親の様子が心配だったため、運動がてら自転車で少し離れた場所にあるパン屋でパンを買い、実家まで届けに行った。思ったよりも坂が多かったが、こういうときにハードな運動はそれに集中するため、とても良いと思った。
母親は思っていたよりも元気だった。「私は元気だよ」と言っていたが、「何もしていないと寂しくなると思うから」と言っており、やはり寂しさを紛らわすために努力しているのだろう。
ちなみに母親はナオトインティライミもビックリするぐらいの超ポジティブ人間。何せ本業がユーモアコミュニケーションだ。実は『ユーモアコミュニケーション 場の雰囲気を一瞬で変える! 』という本も出している(僕もちょっとだけ編集を手伝った)。ライフハッカー・ジャパンにも紹介してもらった影響で、ヤフーニュースにも載ったんだとか。
明るく、ポジティブでいることが強みとはいえ、生涯の伴侶に先に逝かれたら誰だって落ち込むはずだが、母親の「乗り越えてやる」という強い意志には自分の母親ながら感心した。
手続き関連のものを少しやり、帰宅する準備をしていたところ、母親が最近練習しているピアノを披露してくれた。曲は久石譲の『Summer』。
よりによってこの選曲は……なかなかグッとくるものがあるぜ母さん……。心の中で「なんちゅう選曲してくれるんだ」と思いつつ、最後まで楽しく聞かせてもらった。
「ピアノはいいよね、1人でいつでもできるからさ」
母親は多趣味かつ前向きな性格。父親が亡くなった翌朝も、毎朝やっているビデオ配信も行ったらしい。……いやさすがにタフすぎるって。メンタルの強さは大変誇らしいが、息子としてはいつかプツンと何かの糸が切れないか心配である。
余談だが、僕は4歳から中学卒業までピアノを弾いていた。ピアノを弾くきっかけだったのは、小さい頃貧乏で自分が習えなかったピアノを子ども達には習わせたい、という父親の希望だったという。今となっては弾けないが、ピアノが弾けたことで音楽を通じた色んな出会いがあった。これも父親(と練習に付き合ってくれた母親の)お陰だろう。
帰り際に父親が着ていたTシャツをもらった。どうせ捨てるならせめて僕がパジャマだったり、部屋着だったり、再利用してから処分したいと思い提案した。以前僕が自分用として買ったら予想以上に大きくプレゼントしたTシャツも持ち帰ってきた。
明日は弟が家まで来てくれるらしい。僕は約1カ月ぶりの鍼灸院。身体がボロボロになっているので、しっかりと施術してもらおう。
なんかゴリさんのお人柄が判りますねぇ。ご両親を見てて今のゴリさんがあるそんな風に取れますねぇ。
それと、あれもしたいこれもしたいと思っても葬儀終わらないと出来ないことっていがと多かったりしますねぇ。今は手続き関係とかをだれに相談しながら(司法書士の方とか)進めるかを考えるときですかねぇ、弟たちさんとかと手分けしたほうが負担減りますので頼めることはお願いするようにしましょう。
残暑厳しきおりですが、御自愛くださいませぇ。🙏️
んじゃ!!