Apple Vision Pro、年内に生産終了か

Appleは、2024年末までに空間コンピューター「Vision Pro」を生産中止する可能性がある。The Informationによると、AppleはVision Proヘッドセットの生産を突然縮小したという。

ヘッドセットの部品製造に「直接関与している」複数の人物によると、生産縮小は初夏に開始。これは、Appleが来年の販売期間の需要を満たすのに十分な数のVision Proを在庫として確保したことを示唆している。

Vision Pro販売不振の原因

Vision Proは、コンテンツ不足と高価格のため、需要が低迷していると広く報じられている。3,499ドル（日本では599,800円）という高価格は、多くの消費者にとって購入の障壁となっている。また、Vision Proに対応したアプリやコンテンツが少ないことも、販売不振の一因と考えられる。

The Informationによると、Vision Proのサプライヤーは、これまでに50万台から60万台分のヘッドセットの部品を生産。一部の工場では、Appleの販売予測の低迷を受け、5月にはVision Proの部品生産を停止しており、倉庫には数万点もの未納部品が保管されたままだ。

Appleは最近、Vision Proの組み立てを担当する中国企業Luxshareに対し、11月には生産を縮小する必要があるかもしれないと伝えたとの情報もある。Luxshareは現在、1日あたり約1,000台のVision Proヘッドセットを製造しているが、これはピーク時の半分に過ぎない。

低価格ヘッドセットの開発に注力

Appleは、Vision Proの販売不振を受け、低価格ヘッドセットの開発に注力しているようだ。Appleはサプライヤーに対し、低価格ヘッドセットの生産準備を指示しており、その販売目標は400万台だという。

この低価格ヘッドセットは、2025年末までに発売される可能性がある。

第2世代Vision Proの開発は中断？

Appleは、第2世代Vision Proの開発を少なくとも1年間中断したと報じられている。Appleはチップのアップグレードなど、物理的なデザインに限定的な変更を加えた「段階的なアップデート」をリリースする可能性がある。

これは、サプライチェーンに存在する大量の余剰部品を消費するためと考えられる。

（Source: The Information via MacRumors）