YouTube、iOSで広告トラッキングの許可を求めるように
パーソナライズ広告の強化とクリエイター支援を目指す
Googleは近日中に、iOS版YouTubeアプリでユーザーに対して広告トラッキングの許可を求めるようになる。これにより、よりパーソナライズされた広告体験を提供し、クリエイター支援にも繋がるとしている。
AppleのATTポリシーに対応
iOS 14.5以降、Appleはアプリ開発者に対して、ユーザーのトラッキングを行う場合はその旨を通知し、同意を得ることを義務付けている。Googleは2021年に特定のトラッキング方法を停止し、この要件に準拠していたが、今後はYouTubeアプリ内でAppleのApp Tracking Transparency (ATT)プロンプトを表示し、ユーザーにトラッキングの許可を求める。
「許可」または「トラッキングしないように要求」を選択可能
iOS版YouTubeアプリを開くと、「YouTube」が他社のアプリやウェブサイトを横断してあなたの活動をトラッキングすることを許可しますか?というメッセージが表示される。ユーザーは「許可」または「トラッキングしないように要求」のいずれかを選択できる。
「許可」を選択した場合
YouTubeは、「より正確な広告測定が可能になり、ユーザーの興味関心に合った高品質で役立つ広告体験を提供できる」と説明している。これは、YouTubeアプリ内のアクティビティとGoogle以外のアプリやウェブサイトのアクティビティをリンクさせることで実現される。
また、広告主が広告パフォーマンスをより正確に測定できるようになることで、YouTubeクリエイターにも利益をもたらすとしている。
「トラッキングしないように要求」を選択した場合
現在提供されている、Googleのファーストパーティデータのみを使用し、AppleのATTの対象とならない広告体験となる。広告は「パーソナライズ度が低くなり、関連性が低く、繰り返し表示される可能性がある」と説明している。
YouTubeアプリのアクティビティは、Google以外のアプリやウェブサイトのアクティビティとリンクされなくなる。
設定変更はiOSの設定から
トラッキングの許可設定は、iOSの設定 > プライバシーとセキュリティ > トラッキングからいつでも変更できる。この設定はYouTubeとサードパーティのアプリ・ウェブサイトにのみ適用され、Googleのファーストパーティ広告主としては、アカウントでパーソナライズド広告が有効になっている場合、引き続きパーソナライズド広告が表示される。
(Source: 9to5Google)