YouTube、テレビアプリで「90秒スキップ不可広告」が出現
30秒広告の全面展開からわずか数週間。公式ポリシーは最大30秒のはずだが……

YouTubeのテレビ向けアプリで、最長90秒のスキップ不可の広告が表示されているとの報告が相次いでいる。Android Authorityが報じた。
複数のRedditユーザーが、YouTubeのテレビアプリで90秒間スキップできない広告を目撃したと投稿している。YouTubeの公式広告フォーマットガイドラインでは、コネクテッドTV向けのスキップ不可広告は最大30秒と定められており、90秒の広告はポリシー違反の可能性がある。
30秒スキップ不可広告のグローバル展開直後に発覚
今回の報告は、YouTubeが3月にコネクテッドTV向けの30秒スキップ不可広告をグローバル展開したばかりのタイミングで浮上した。従来はモバイルで15秒、テレビで15秒程度だったスキップ不可広告が30秒に拡大されたことで、すでにユーザーからは不満の声が上がっていた。Android Authorityが約6,700人を対象に実施したアンケートでも、圧倒的多数が「長いスキップ不可の広告は嫌だ」と回答している。
GoogleのAIが6秒のバンパー広告、15秒のスキップ不可広告、30秒のCTV専用スキップ不可広告を動的に最適化して配信する仕組みだが、90秒の広告はこの公式フォーマットのいずれにも該当しない。Googleがより長い広告フォーマットをテスト中なのか、それとも何らかの不具合なのかは現時点で不明だ。
なおYouTubeでは過去にも、数分から最長58分に及ぶスキップ不可広告が表示されたとの報告がある。今回の90秒広告も同様のテストである可能性は否定できない。
無料ユーザーへの”圧力”は強まる一方
YouTubeの広告収入は2025年に404億ドルを記録し、過去最高を更新した。プラットフォームとしての成長が続く一方で、無料ユーザーに対する広告の長時間化・スキップ不可化は着実に進んでいる。2月にはブラウザ経由の無料バックグラウンド再生も封鎖されており、無料で快適にYouTubeを使う手段は確実に減りつつある。
広告ブロッカーについても、YouTube側は継続的に対策を強化している。ただし過半数のユーザーには「効いていない」というアンケート結果もあり、いたちごっこの様相を呈しているのが現状だ。
30秒のスキップ不可広告でさえ多くのユーザーにとって限界だったはずだが、90秒となるともはやケーブルテレビのCMと変わらない。YouTubeが「テレビの代替」として成長してきた背景を考えると、皮肉な状況と言わざるを得ない。Premium加入を促すための”圧力”だとすれば、かなり露骨な戦略だ。
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