総務省、キャリア各社に「2年縛り」の見直しを要請へ!ドコモは年度内に改定予定
ユーザーに端末代金を安く提供できるという表向きの理由と、長期的にユーザーを囲い込むことができるという表立っては言わない理由で長らく実施されてきたキャリア各社の「2年縛り」。今後、この仕組みが緩和される可能性が見えてきた。
SankeiBizによると、総務省は携帯電話会社に対し、「2年縛り」という契約形態を見直すよう要請する方針であると報じている!
MVNOへの乗り換えがしやすく、ユーザーメリットは大きい
「2年縛り」と呼ばれている契約形態はガラケー時代から長らく行われてきたキャリア各社の王道とも言える囲い込み戦略。現在、「縛られている」期間中に契約を解除する場合は約1万円の高額な解除料が発生する仕組みを取り入れている。
ユーザーが端末代金を安く抑えることができることからユーザー・キャリア双方にメリットがあると思われていたため、これまで長らく提供されてきたが、キャリアの提供する使用料よりも遥かに安い料金で同等のサービスが受けられるMVNOが台頭してきたため、ユーザーからも不満の声が上がっていた。
ドコモは既にこの問題に着手済み。月額料金を上げる代わりに解約料を安くするプランや、利用期間によって解約料が安くなる仕組みを検討しているとのこと。年度内に改定が実施される見通し。なお、KDDIとソフトバンクの動向は不明。
キャリア各社が提供する囲い込み戦略はより良いサービスを提供することではなく、既存ユーザーを逃さないための戦略でしかない。総務省からトップダウンで「2年縛り」の見直しを要請することはユーザーにとってはもちろんのこと、MVNO各社にとってもメリットが大きい。競争が激化するため、サービス内容の質が向上することも期待できそうだ。
なお、EUでは2年以上ユーザーを束縛できないことを定めているとのこと。現状は3年目に突入しても自動的に「2年縛り」が引き継がれる仕組みとなっているため、この取り組みは国内キャリアにも見習ってもらいたいところだ。
これまで揺るがない地位を築いてきた大手3社もユーザーにとって一度自社の提供内容を見直し、より魅力的なサービスを提供するきっかけになることを願う。
(via Linkman)