10年前の30ピンコネクタiPadもOK、Appleのリサイクルプログラムで安心して古いデバイスの処分体験レポート
電源も入らない年代物iPadも個人情報漏洩の心配なく処理、5月16日までならアクセサリが10%オフになるキャンペーンも実施中
Appleは製品を販売するだけでなく、製品ライフサイクル全体を通して環境への影響を最小限に抑える取り組みを積極的に行っている。Apple Trade Inは下取りサービスとして知られているが、その背後には革新的なリサイクル技術と持続可能性への強いコミットメントがある。
今回はAppleのリサイクル活動に焦点を当て、その技術と環境への貢献について詳しく見ていこう。実際に手持ちの商品をリサイクルに出してきたので、その体験もレポートする。
革新的なリサイクルロボットが素材を効率的に回収
Appleは使用済み製品から素材を効率的に回収するため、最先端のリサイクルロボットを開発している。「Daisy」と名付けられたロボットは1時間に200台のiPhoneを分解でき、従来の方法では不可能だった素材回収を実現。驚くべきことに、Daisyが処理したiPhoneの部品わずか1トンから、通常2,000トンの鉱石から採れる量に相当する金と銅を回収できるのだ。
さらに「Taz」と「Dave」という専用ロボットも稼働中だ。Tazは音響モジュールから希土類磁石を分離し、Daveは振動機能に使われるTaptic Engineなどの部品から希土類磁石やタングステンを回収する。これらのロボット技術により、従来は回収が難しかった希少金属の再利用が可能になっている。
テキサス州オースティンには「Material Recovery Lab(素材再生研究所)」も設立され、ロボティクスと機械学習を活用したより効率的な資源回収方法の研究開発が進められている。
再生素材の活用と野心的な未来目標
Appleの再生素材活用は着実に進んでおり、2021年には全素材の約20%が再生素材となった。MacBook Airなど多くの製品は筐体に100%再生アルミニウムを使用し、iPhoneのメインロジックボードには100%再生スズを採用している。
さらに2025年までに、バッテリーのコバルトを100%リサイクル品にする、すべての磁石をリサイクルされたレアアースから製造する、パッケージからプラスチックを完全に排除するといった野心的な目標を掲げている。2030年までには製品ライフサイクル全体で「カーボンニュートラル」を実現する計画だ。
クローズドループ製造で資源循環を実現
Appleは「クローズドループ製造」という考え方で、使用済み製品から回収した素材を新製品に再利用する循環を作り出している。例えば、iPhoneから回収したアルミニウムがMacBook Airのボディに、バッテリーから回収したコバルトが新しいバッテリーになるのだ。
この取り組みにより、100%リサイクルアルミニウムを使用したMacBook AirとMac miniは、前モデルと比べてカーボンフットプリントが約半分になった。また、2021年には1,220万台のデバイスを整備して再利用し、新製品製造に伴う環境負荷を大幅に削減している。
今ならリサイクルで10%オフキャンペーン実施中!
Appleは現在、Earth Dayを記念して特別なキャンペーンを実施している。2025年4月16日から5月16日までの期間中、Apple Store直営店で対象アイテムをリサイクルすると、Apple製アクセサリを10%割引で購入できる。
Appleによると、このような活動を「地球に対していいことをしてもらっているので、それに対してAppleから”ちょっとしたお礼”という感じで10%オフにしてくれている」とのことだった。優しさ溢れてて最高!
実は今回、家に残してあった10年近く前のiPadも、なんとなく心配でメルカリやリサイクルショップなどに出さずにとってあった。まだまだ使える端末ではあるし、メルカリで売ったらそれなりに値は付く気がする。だけど、やっぱりなんとなく心配だなあという思いもあったので、この機会に全部出してみた。
すべて異常に古い製品なためApple Trade Inとしては利用できず単純にリサイクルとなったが、お陰様でAirTagの4個入りセットを10%オフで購入できた。旅行に出掛ける母親の荷物にAirTagを入れたかったため、ちょうど良かった。
ちなみに10%オフのキャンペーンは、電子機器であれば何でもOK。AndroidのスマホでもガラケーでもOKだそう。
僕はこの日、3種類のiPadと各種Magic Keyboardを3種類、合計6点を持参。1つは30ピンコネクタを採用している年代物だったため、電源を入れることもできず、ログイン云々も確認できなかったが、Appleに直接持参してリサイクルをするということで、安心して預けることができた。

Touch IDさえもないホームボタン……
お金になる可能性よりも、個人情報などを何かしらの方法で抜き取られる不安なく処理してくれるという安心感をもつことができる。
一人最大5台までのデバイスをリサイクルでき、それぞれに10%の割引が適用される。
リサイクルの方法は超シンプル
リサイクルの方法は非常にシンプルで、以下の2つの選択肢がある:
- Apple Store直営店への持ち込み: 使い終わったApple製品をApple Store直営店に直接持ち込むことができる。予約は不要で、スタッフがその場で受け付けてくれる。
- 宅配サービス: 近くにApple Storeがない場合や、持ち込みが難しい場合は、無料の宅配サービスを利用できる。日本では国認定の「リネットジャパン」が回収を担当している。
iPhoneやiPad、Apple Watchの場合は端末のみの送付でOKで、付属のケーブルや箱、アクセサリ類を送っても査定金額には影響しない。これらのアクセサリもリサイクルされる。
リサイクル前の準備
リサイクルに出す前には、以下の準備が必要だ:
- データのバックアップ: 必ずデバイス内のデータをバックアップしておこう。
- 個人データの消去: リサイクルに出す前に、デバイスから個人データをすべて削除しよう。
- 「探す」機能をオフにする: iPhoneやiPadなどでは「探す」機能をオフにしておく必要がある。
Apple Storeのスタッフがデータのバックアップや個人情報の消去方法を教えてくれるので、方法がわからない場合でも安心だ。
持続可能な未来へのAppleの本気の取り組み
Appleのリサイクル活動は単なる企業イメージ向上のための慈善活動ではない。専用リサイクルロボットの開発や素材再生研究所の設立など、多額の投資を行い、短期的な利益よりも長期的な環境持続性を優先していることの証だ。
これらの取り組みは決して安上がりではなく、Appleが利益の一部を意識的に環境保全に振り向けていることを示している。2030年までのカーボンニュートラル達成という野心的な目標は、Appleが環境問題に本気で取り組む姿勢の表れだ。
私たち消費者も、使わなくなった電子機器をAppleのリサイクルプログラムに参加させることで、この持続可能な循環に貢献できる。Appleの環境への投資は、より良い未来のための投資であり、私たちもその一部になれるのだ。
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