イーロン・マスク「やっぱりTwitter買うわ」
裁判で争っても圧倒的に不利な状況、買収条件も当初から変更なし
TeslaおよびSpaceXのCEOを務めるイーロン・マスク氏が、Twitterと決裂していた買収取引を再開すると明らかにした。買収契約は4月時点から変わらない。1株あたり54.20ドルを支払い全株式を取得し、すでに保有している9.2%相当分を含む約440億ドルで手続きを進める。
Twitter issued this statement about today's news: We received the letter from the Musk parties which they have filed with the SEC. The intention of the Company is to close the transaction at $54.20 per share.
— Twitter Investor Relations (@TwitterIR) 2022年10月4日
マスクのボットに関する独自調査、第三者機関に否定される
買収交渉が決裂するきっかけは、スパム・ボット・フェイクアカウントの割合だ。Twitter側が開示した5%未満の主張に対し、イーロン・マスク氏は独自の調査で20%を超えていると反論。Twitterが正確な情報を開示しておらず重大な違反行為を行っており、契約破棄の権利があると主張していた。
ところが決裂した本当の理由は、Twitterのパラグ・アグラワルCEOとの対立であると判明。裁判所に提出されたテキストメッセージのやり取りによると、ボットについては全く言及しておらず、マスク氏のTwitterに対するネガティブな発言を指摘したことが発端だったと見られている。
マスク氏のボット不正に対する主張も弱い。The Vergeによると、第三者機関が実施した調査はTwitterの主張を支持している。
マスク氏にとって圧倒的に不利になっていたことから、10月17日に始まる法定審理を前に和解案を提出することで、対立の長期化を避ける狙いがあるだろう。Twitterは訴訟を取り下げる意向は無いと見られる。
Twitterの未来は大丈夫なのだろうか。