Apple、アプリやウェブにおけるユーザートラッキングを許可制にーー今春導入へ
ユーザートラッキングするアプリは、ユーザーに許可を問うポップアップが表示される仕組みに
Appleは1月28日、透明性の向上と裁量権の強化を目的として、App Tracking Transparency(アプリケーションのトラッキング申告)を発表。Apple以外の企業が所有・運営するアプリケーションやウェブサイトを通じてユーザーデータを追跡する場合、事前にユーザーの許可を必要とする仕組みを導入する。
今春リリースが予定されている、iOS 14、iPadOS 14、tvOS 14から適用される。
Facebookが見せしめに、Mark Zuckerbergは不満爆発
Appleが公開したスクリーンショットでは、Facebookアプリを例に「Facebookが、他社のアプリやウェブサイトのトラッキングを許可しますか?」のポップアップが表示。「許可しない」「許可する」の2択から選択できる。
ユーザートラッキングを行う広告を導入しているアプリは、売上に大きな影響を及ぼす可能性が高い。Facebookの決算発表において、CEOのMark Zuckerberg氏は「ユーザートラッキングの許可制はユーザープライバシーを守るためではなく、Facebookの事業利益を害することが目的だ」と語り、不快感を示した。
米国内におけるFacebookユーザーの半数は、iPhoneなどAppleのプラットフォームを利用している。ユーザートラッキングの許可制が導入されることで広告の配信精度が低下し、売上に影響を及ぼす可能性は高い。
一方GoogleはAppleの発表を受け、トラッキングIDの使用停止を発表。許可を問うポップアップは表示されないが、アプリデベロッパーに対し「大幅な収益減になる可能性がある」としている。
App Store、プライバシー情報に関する「プライバシーラベル」を導入
iOS 14とiPadOS 14は、App Storeの各アプリページにプライバシー情報に関する「プライバシーラベル」を追加した。
Appleは「加工食品のパッケージで見かける栄養成分表示に当たるもの」と説明しており、Appleを含むすべてのデベロッパに対し、プライバシー取り扱いの概要をユーザーに見える化している。
なおFacebookが使用する個人情報量は膨大だ。
「Facebookアプリは個人情報がダダ漏れ」と海外で話題になってたので見てみたら、想像以上にダダ漏れでビビった🤯🤯🤯
まあ僕らの同意の上で”ダダ漏れ”なんだけどさ、それにしても凄まじい量だな…… pic.twitter.com/XWpcOjLNaE
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) 2021年1月5日