AppleのAI開発手法に疑念、「非倫理的な慣行を他社に外注」と株主が指摘
年間37兆円規模のGoogle検索契約も問題視、2月の株主総会で透明性確保を求める提案を審議
米国法律政策センター(NLPC)が、AppleのAI開発戦略に重大な懸念を表明した。同センターは、Appleがプライバシー保護を掲げながら、実質的に非倫理的なデータ収集を他社に委託していると批判している。
NLPCは、特にGoogleとの検索エンジン契約を問題視。この契約は年間約250億ドル(約37兆円)規模に達し、Appleの税引前利益の20%を占める。同センターは「Appleが利益と引き換えに、ユーザーデータの収集をGoogleに許可している」と指摘している。
株主提案では、以下の3点について報告を求めている:
- AI学習データの取得方法と適法性
- AIの開発におけるプライバシー保護措置
- AI生成コンテンツの法的・倫理的基準への適合性
Appleは現在、「Private Cloud Compute」を採用し、アカウントデータを送信しない仕組みを構築。ただし、OpenAIのChatGPTなど外部AIとの統合では、明示的な同意を必要とする方針を示している。
この提案は2月25日の年次株主総会で審議される予定だが、通常の株主提案と同様に否決される見通し。ただし、業界専門家からは「AIの倫理的開発に関する議論を加速させる契機になる」との見方も出ている。
(Source: 9to5Mac)
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