iPadOS 13の注目するべき新機能や既存機能の改良点まとめ
iOS 13の新機能を引き継ぎつつ、独自ホーム画面やマルチタスク機能の強化、ファイルアプリやSafariの大幅改良も
Appleは6月4日、iPad用の次期OSバージョンiPadOS 13を正式に発表した。従来はiPhoneとiPadは同じiOS 13というくくりだったが、今回からiPadのOSはiPadOSとなった。
とは言え、基本的にはiOS 13の延長にあると考えられ、ダークモードや進化したマップアプリ、改良された「写真」アプリ、パフォーマンスの向上に関してはすべてiOS 13と同じ。詳しくは下記記事を参考にどうぞ。
新しく登場したiPad専用OSでは、ホーム画面が大画面を活かすように改良され、マルチタスク機能が向上。Apple Pencilのレイテンシーが業界最高水準である9ミリ秒に低減され、「ファイル」アプリが劇的に進化している。Safariも従来の欠点を克服し使い勝手が良くなっている。
「iPadOS」は「iPad Air 2」以降の「iPad Air」、すべてのiPad Proモデル、「iPad (第5世代)」以降のiPad、「iPad mini 4」以降のiPad miniをサポート。
以下、iPadOS 13の注目するべき新機能や既存機能の改良点をまとめたので、参考にどうぞ!
iPad単体で使えるシーンが増える予感?!
ホーム画面が改良、ウィジェットも配置可能に
ついにiPadの大画面を活かすことができるホーム画面のレイアウトが用意された!と言ってもウィジェットを画面左側に常時表示できるようになるだけなのだが、それでも大きな進化。
「今日の表示」をホーム画面に追加することでヘッドライン、天気、カレンダー、イベント、ヒントなどの情報を一目で確認できるようになる。
Split ViewとSlide Overが改良され、マルチタスク機能が向上
iPadOS 13では「Split View」と「Slide Over」が改良されたことによってマルチタスク機能が向上している。
「Split View」のアップデートによって同じアプリから複数のファイルと書類を同時に操作できるようになり、例えば、メールを作成しながらもう1つのメールを並べて表示するようなことが可能になった。Macでは当たり前にできることが、ようやくiPadでもできるようになる!
これにより、1つのアプリが複数のSpaces(仮想デスクトップのような位置づけ、スワイプで画面を切り替えることが可能)に表示することができる。ではその特定のアプリだけを探したい場合は?
Dockからそのアプリをタップすると、そのアプリだけが含まれるSpacesが表示される。Appleはこれを「App Exposé」と呼んでいる。
Apple Pencilのレイテンシーが9ミリ秒に(業界最高水準)
Apple Pencilもまた進化する。なんとハードウェアを変えずに、先進的な予測アルゴリズムと最適化によってレイテンシを業界最高水準の9ミリ秒にまで低減することに成功。
操作性も向上している。iPadの画面の隅からApple Pencilでスワイプするだけで、ウェブページ、書類、メールに注釈を加えたり、全体をまとめて送信したりできるように。
ツールパレットも新しくデザインされ、ツール、カラーパレット、図形、オブジェクト単位で消せる消しゴム、線のどの部分でも削除できる新しいピクセル単位で消せる消しゴム、完全にまっすぐな線を引くための定規が用意されている。
「ファイル」アプリが劇的進化!ZIPファイル圧縮・解凍も外付けドライブもOK!
iPadの欠点は、ファイル管理システムが貧弱であるということ。そもそも外部メディアを活用できなかった。
iPadOS 13では外付けドライブに対応。USBドライブやSDカードを簡単に接続したり、SMBファイルサーバにログインしたりすることも可能に。
「iCloud Drive」ではフォルダ共有に対応し、「ファイル」アプリの表示方法として高解像度プレビュー機能を備えた新しいカラム表示も追加されている。ディレクトリの閲覧がしやすくなるだけではなく、注釈、回転、PDF作成などのクイックアクションにも対応し、Macのような使い勝手を実現している。
さらにiPadOS 13では、ローカルストレージやzipファイルの圧縮・解凍にも対応している。
Safariでデスクトップと同様のブラウジング体験が可能に
iPadなのにSafariを開くとデスクトップ表示にならないという致命的な問題もiPadOS 13で解決。デスクトップ版のウェブサイトを自動的に表示し、iPadのディスプレイに合わせて表示を正しく調整し、タッチの操作に最適化してくれるようになる。
iPadのSafariではGoogle Docs、Squarespace、WordPressなどのウェブアプリを快適に使うことができるようになる。セルラー版のiPad Proがあれば、いよいよどこでもゴリミーを更新できる環境が整うかも?!
また、ダウンロードマネージャー、30種類の新しいキーボードショートカット、タブ管理機能の強化も追加されている。
テキスト編集機能が改良、ジェスチャーで操作性アップ
iPadOS 13ではテキスト編集機能が多数追加され、操作性が大幅に向上。新しいジェスチャを使ってカット、コピー、ペースト、取り消しの操作が可能になっているだけではなく、カーソルの移動やテキストの選択もしやすくなっている。
カスタムフォントに対応
よりMacライクな機能として、iPadOS 13ではシステム全体で利用できるカスタムフォントに対応。
Adobe、ダイナコムウェア、Monotype、モリサワ、Founderなど、小規模ベンダーや大手ベンダーが提供するフォントがApp Storeで入手できる。