Zolo Liberty / Zolo Liberty+ レビュー
Anker Japanのスマートオーディオブランド「Zolo」から、完全ワイヤレスイヤホン「Zolo Liberty」が昨年末に、「Zolo Liberty+」が今年初旬に発売されている。
iPhoneがヘッドホン端子を廃止して以来、ワイヤレスヘッドホンやイヤホンの市場は急成長していると言われ、「AirPods」の登場により完全ワイヤレスイヤホンも各社から次々と登場している。
ケーブルが一切無いことは実に素晴らしいことだが、この手の製品は「価格が高すぎる」と「電池持ちが悪い」という欠点がつきもの。例えばBoseの完全ワイヤレスイヤホン「Bose SoundSport Free」はイヤホン単体では最大5時間、ケースを利用すると別途10時間。ワイヤレスイヤホンにしてみると一般的かもしれないが、決して長いとは言い難い。
「Zolo Liberty」および「Zolo Liberty+」はモバイルバッテリーのAnkerならではの技術が採用され、イヤホン単体では3.5時間と少々短いものの、下位モデルでもケース利用で24時間、上位モデルでも48時間の使用が可能。
それぞれサンプルを提供して頂いて長らく使っているが、僕は「Zolo Liberty」がオススメ!その魅力を写真多めで紹介する!
下位モデルながら僕のお気に入りは「Zolo Liberty」
これが「Zolo Liberty」。
これらの写真はまだ寒い頃に撮影したものだが、この時点でかなり使い込んでいるのでケースのかすり傷が目立つ。プラスチック製のケースなので特別な高級感はないが、イヤピース本体が守られしっかりと充電するという役目さえ果たしてくれれば僕としては問題ないので、全く不満はない。
手に持つとこの程度のサイズ。ポケットに入れていても邪魔にならない。
ケースの中身はこのようになっている。充電ケースから取り出すと自動的に電源がオンになり、ペアリングも完了する仕組みが採用されているため、都度オン・オフを物理ボタンを押して操作する必要がない。
実際に装着してみたところ。Ankerの強みである電池持ちは、本体のみで連続最大3.5時間、付属の充電ケースを使えば最大24時間使用可能。僕の使い方では1回の使用で3.5時間を上回ることは早々にないため、電池持ちは十分すぎるほど。だからこそ、ケースの充電が長持ちしてくれる方がありがたい。
フィット感は非常によく、耳にもすっぽりと入るため、邪魔にならない。
上位モデルの「Zolo Liberty+」は専用アプリで操作可能
続いて、こちらが「Zolo Liberty+」。
こちらの方が使用頻度が低いため、単純に傷が少ないということもあるが、「Zolo Liberty」とケースが異なることに気付いただろうか。
「Zolo Liberty+」はケースの周囲にリング状のデザインが施され、上位モデルとしての貫禄がある。
写真左(右手に持っている方)が「Zolo Liberty+」、写真右(左手に持っている方)が「Zolo Liberty」
ケースそのもののサイズは中身はほとんど差がない。具体的な違いについては後述する。
正直なところ、装着している様子はパッと見た感じでは「Zolo Liberty」と「Zolo Liberty+」に差はない。僕自身も写真の撮影順番が入れ子だったとしたら分からないだろう。
「Zolo Liberty」と「Zolo Liberty+」の違いは?
では、「Zolo Liberty」と「Zolo Liberty+」は何が違うのか。
違いはドライバ、Bluetooth規格、マイク性能、連続再生時間、アプリ対応の有無。スペック・仕様の比較表を参考にどうぞ。
Liberty | Liberty+ | |
---|---|---|
ドライバ | 5.5mm グラフェン ダイナミックドライバ (×2) | 6.0mm グラフェン ダイナミックドライバ (×2) |
周波数特性 | 20 Hz 〜 20 kHz | 20 Hz 〜 20 kHz |
対応コーデック | AAC、 SBC | AAC、 SBC |
周辺音取り込み機能 | なし | あり |
Bluetooth | 4.2 | 5.0 |
マイク (右側イヤホンのみ対応) | MEMS (CVCノイズ低減 (通話時のみ) ) | MEMS (EC / NRテクノロジー) |
連続再生時間 | イヤホン本体:約3.5時間 充電ケース使用時:約24時間 |
イヤホン本体:約3.5時間 充電ケース使用時:約48時間 |
防水規格 | IPX5 | IPX5 |
電源 | Micro USB (5V / 1.5A) | Micro USB (5V / 1.5A) |
アプリ | なし | あり (Zolo Life) |
音声操作 (右側イヤホンのみ対応) | あり | あり |
確かに上位モデルは下位モデルにない機能が用意され、電池持ちも倍長い。ただ、違いはスペックだけではない。
実は、イヤピースの形状がわずかにに異なる。普段は何かと上位モデルを購入したがる僕だが、この「Liberty」シリーズに関しては上位モデルが僕の耳にフィットせず、結果的に下位モデルに落ち着いた。
正直なところ、それでも僕は全く困っていない。アプリはあると便利だが、無くても特に困らない。電池持ちは長いほうが良いが、24時間でも十分すぎるほど。ドライバによる音質の差は、僕には分からなかった。
では、「Zolo Liberty」と「Zolo Liberty+」、どちらを買うべきか。
僕はフィット感という理由で「Zolo Liberty」一択となっているが、仮にフィットしたとしても「Zolo Liberty」(7,999円)の倍近い価格を払ってまで「Zolo Liberty+」(14,980円)を買うメリットは見出だせない。
「Zolo Liberty+」を買う意義をイマイチ見出だせない僕
僕は「Zolo Liberty」を主にジムで使っているが耳の中にしっかりと入れて使うため、遮音性は非常に高い。ノイズキャンセリング機能がなくても全く困らない。
ただし、耳の中にしっかりと入れるため、汗をかくと耳の中が若干不快になることがある。簡単にタオルなどで汗を拭き取れば問題ないが、耳栓のように入れるからこその弊害かもしれない。
音質は予想以上にバランスが良い。酔いしれるほどの高音質とは言わないが、約8,000円でこの音質であれば十分満足できる。運動中だけではなく、移動中や作業中にも活用できる。遮音性も高いため、騒がしい環境でも役に立つ。
「Zolo Liberty」の方が僕の耳との相性は良いみたい
通信も驚くほど安定している。使い始めて半年近く経っているが、通信が途切れたと記憶しているのは片手で数えられるほど。パーカーのフードで覆ったり、片耳を覆ったりするぐらいでは途切れない。
完全ワイヤレスイヤホンとして高い評価を得ている「Bose SoundSport Free」と比較すると低音や音の解像度は足りないが、何を聞いても比較的バランスが取れた音を楽しめるため、仕事中にしろ運動中にしろ、作業用BGMを流すためにはむしろ「Zolo Liberty」の方が好みかもしれない。
機能・音質・価格のバランスが非常によく、とても気に入っている「Zolo Liberty」だが、あえて欠点を挙げるとすれば、イヤピース単体の操作がしづらい、ということぐらいだろうか。ただ、iPhoneやApple Watchを使わずに操作できるのがベストだが、使っている時は大体トレーニングしている最中なので操作することはほぼないため、全く困っていない。
また、遮音性が高いため、話しかけられても気づかない可能性があることも、一応配慮しておくべきこととして挙げておく。
完全ワイヤレスイヤホンはケーブルに縛られず、髪型にも左右されず、iPhoneをポケットやカバンの中に入れたまま音楽を楽しむことができる。一般的には2万円以上の製品が多いが、「Zolo Liberty」であれば7,999円で手に入れることができる。これからワイヤレスイヤホン・デビューを密かに企んでいる人は、思い切って完全ワイヤレスの世界に飛び込んでみてはいかがだろうか!
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