【レビュー】ag WHP01K:”マニア”にも満足できる音質とノイキャン性能を追求
ドライバーへの負担やソフトウェア依存の音質の調整を回避するため、ドライバーの音響特性を徹底的に追求
AirPods Proの長時間使用は、耳への負担が大きい。AirPods Maxは自宅で使用する分には便利だが、折り畳めないため出先での使用には不便だ。
日本のオーディオブランドであるfinalが全面監修した「ag WHP01K」は、ノイズキャンセリングに対応し、音質に妥協せず、折り畳める軽量なワイヤレスヘッドホンだ。メーカーよりレビュー用としてサンプルを提供してもらったので、紹介する。
ノイズキャンセリングによる音質への影響を最小限に抑えた製品
WHP01Kは、「マニアのサブ機」として相応しい音質を目指しているという。メーカーによると、一般的なノイズキャンセリング対応製品では、以下の問題がある。
- ノイズキャンセリングを行うために使われる、外音を打ち消すための特殊な音を出すことでドライバーに負荷がかかりやすい。結果的に音質に悪い影響を及ぼす。
- 多くのワイヤレスイヤホン、ヘッドホン製品はソフトウェアのイコライザーに大きく頼った音質の調整が行われている。高音域で聴き疲れする音が発生する原因になっている。低域を過度に強調するなどバランスの取れていない製品が多いのは、聴き疲れする音を回避するため。
WHP01Kは、ドライバーへの負担やソフトウェア依存の音質の調整を回避するため、ドライバーの音響特性を徹底的に追求し、Bluetoothに起因する高音域の気になる部分のみわずかにイコライザーで補正する独自の方法を採用している。
WHP01Kの音質、使い勝手、操作性
大きめの音量でバランスの良い癖の少ない音質を楽しめる
WHP01Kの音質は、良くも悪くも癖がない。”Boseサウンド”や”Beatsサウンド”のように、特定のヘッドホンメーカーらしさを求めるのであれば物足りなさを感じるかもしれないが、どのような音楽も卒なくこなす。
小さい音量では魅力は十分に発揮できず、ある程度の音量まで上げることでバランスの良さを楽しめる。特にアコースティックサウンドが入った楽曲は、他のヘッドホンでは埋もれがちな高音域が綺麗に聞こえる。音の輪郭はカリッカリにシャープ、という印象よりも少しフィルター掛かったような奥まった音に近い。長時間の使用でも音疲れすることはなかった。
BluetoothはSBCやAACに加え、途切れにくく高音質かつ低遅延なコーデックであるaptX LLにも対応する。マルチポイント接続もサポートし、PCやスマホなど複数の機器との同時接続ができる。
ノイズキャンセリング機能は、ヘッドホンの遮音性と組み合わせることで、騒がしいカフェでも騒音をシャットアウトできる。ノイズキャンセリング機能単体で使用できるため、BGMは不要だがノイズキャンセリングを使いたいときに便利だ。多少のホワイトノイズは発生するが、気にならない程度だった。
注意点としては、ノイズキャンセリング有効時に不愉快なポップ音が鳴ること。またノイズキャンセリング時や電源オン・オフ時に流れる音声アナウンスの英語が無意味にねちっこい発音で聞き取りにくい。あらゆる音声アナウンスの選択肢がある中で、なぜこのアナウンスを採用したのか理解に苦しむ。
操作は物理ボタン、充電端子はUSB-C
WHP01Kは物理ボタンで操作する。特に音量の操作は、タッチ操作よりも正確に調整しやすい。
ただし残念ながら曲操作はiPhoneユーザーに馴染みのある操作方法ではなく、音量ボタンの長押しで行う。電源ボタンを1回オスと通話関連操作が作動するため、非常に厄介だ。曲操作はiPhoneやApple Watchから行ったほうが良いだろう。
充電端子はUSB-Cを採用。フル充電は2.5時間で、ノイズキャンセリング機能有効時で最大25時間の音楽再生が可能だ。
左耳のイヤーカップにUSB-C端子とANCボタンがある
コンパクトに折り畳める、本体も軽い
見た目はマット仕上がりで指紋が目立ちづらい。特別高級感がある仕上がりではないが、シンプルで必要以上に主張しないデザインはどのようなファッションでも溶け込みそうだ。
本体の重さは、約260g。AirPods Maxの370gと比べて驚くほど軽い。またイヤーカップ部分が内側に折り畳めるため、持ち運びやすい。
クッションは柔らかいが、イヤーカップが小さい
WHP01Kのイヤークッションは柔らかい。触り心地はBoseのQuietComfort 35に似ている。イヤーカップは耳をギリギリ覆うジャストサイズだ。もう少し大きく作ってほしかった。
ag WHP01K レビュー:価格以上の体験が得られるヘッドホン
夏場はヘッドホンよりイヤホンが好まれる傾向にあるが、夏こそ極端な冷房が室内でかかり、カフェは冬のような寒さになっていることが多い。騒がしい空間で落ち着いて集中したいときは、イヤホンよりもヘッドホンのほうが好みだ。作業が長時間に渡る場合も、イヤホンよりヘッドホンのほうが耳への負担が少ない。
WHP01Kは、音質の満足度が高く、ノイズキャンセリングもあり、折り畳める。イヤーカップのサイズや音声アナウンスは惜しいが、1万円以下としては驚異的なクオリティだ。ヘッドホンを探している人は、是非とも購入の候補に入れてもらいたい。
おおー!同じ感想ですか、なんかホッとしますwヘッドホンのレビューって伝わりづらいし、音楽の好みは人それぞれだし、難しんですよねw
aptXについてですが、公式サイトに「aptX LLにも対応」と記載されていますよ!なのでaptX LLに対応しているはずです!もちろん、通常のaptXにも対応しています!
ユーザーで実際に使っていてほぼ同じ感想ですが、aptx LLではなく素のaptx対応だったと思いますが…
あとアナウンスの発音ってよりは音量がうるさいですね