iPhoneが普及→高額アプリが売れなくなる
iPhone 4の発売で、さらに多くの人がiPhoneを手にするようになった。ただ、一般ユーザーに普及したことに伴って、最近App Storeに変化が出てきたように感じる。それは、「高額のアプリは売れない」もしくはこの先「高額のアプリは売れにくくなる」。その理由を考えてみた。
ユーザーが高額アプリを買わない
きっかけは最近iPhone 4を購入した先輩の話。オススメのアプリを教えてほしい、と言われていくつか紹介したのだが、「え、有料アプリとか買わないから無料の教えてよ」と言われた。
有料アプリを空気を吸うごとく買ってしまう僕としては結構衝撃の発言だった。僕はApp Storeを以下のように認識している。
- App Storeのアプリは基本的に有料
- iPhoneをより便利なものにするためにアプリを購入し、機能強化する
- 無料アプリはLight版、有料アプリはPro版
もちろん、無料なのにも関わらず素晴らしいアプリはいっぱいあるのも事実だが、僕としては有料アプリは買ってなんぼだと思っている。買い切りでランニングコストが掛かるわけでもないので、どうせなら金を払って高性能なアプリを使いたい。
でも、最近はそうでもないらしい。以下がついこないだのApp Storeの有料アプリランキング。なんと、115円アプリばっかりである。
僕はあまりApp Storeを見ずに誰かのレビューやtweetから飛んで購入することが多いのだが、かつては600円アプリや1200円のアプリがそれなりに上位にランクインしていたと記憶している。むしろ、2500円の大辞林が、値段に似合わず、一定期間上位にランクインしていたのを覚えている。そう考えると、このランキング、一時的の可能性があるとは言えども、ちょっと異常だな、と思う。
iPhone 3Gが出た当時は、まだまだガラケーには当分及ばないようなハードスペックだったので必然的にApp Storeでアプリを購入し、機能強化せざるを得なかった。今ではiPhone 4のようにハードが高性能化・高速化されているので不自由しないが、きっとガラケーからiPhone 4に乗り換えた人はそんなことも当然知らないので、App Storeに暇つぶしがてらアプリを物色しているのだろう。すると、高めの値段に設定されているアプリにそこまでの必要性を感じなくて当然である。
開発者が高額アプリを出さない
この現象の元となっているのは、恐らくユーザーだけではない。実は開発者自身も高額アプリ導入に躊躇しているのではないかと考える。App Storeの特徴として、全てのアプリが従量課金、つまり買い切りなので、一回買えば永久的に利用することが出来る。だが、逆に言えば、それはある意味、永久的に動作を保証しなければならないことにもなる。それが開発者としても有料アプリはすごいプレッシャーになっているようだ。
というのも、当初App Storeが出来た時は、利用していたのはApple好きやガジェット好きなどのアーリーアダプターが中心だったため、それなりに開発者に対して理解があったり、大袈裟に言えばApp Storeが拡大していく過程を一緒に歩んでいたと言ってもいいかもしれない。だが、一般的に普及しつつある今、App Storeは既に膨大なアプリ数で溢れかえっていて、前者のような考え方を持っていないユーザーが利用している、と感じる。App Storeを見ていると、ちょっとした不具合でもむやみに開発者に対して文句をいったり、ケチを付けたり、酷いことを言っているユーザーコメントが増えた気がする。僕も当然開発者でも無いが、サービスを作っている身としては、自分都合で文句を言ったりする人は本当にやめて欲しいと常々思う。
まとめ
話がそれでしまったが、要は、マーケットはあくまでも買う人と作る人がいて初めて成り立つものなので、ユーザーはなんでも安いものを求めるのではなく、開発者はむやみに価格を安く設定せず、引き続きApp Storeを盛り上げていければと思います。
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