アクションカメラ「DJI OSMO Action」ハンズオンーーGoProにはまだ勝ち目がある
ドローンやジンバルなどで有名なDJIから「DJI OSMO Action」という新しいアクションカメラが発売された。製品コンセプトや本体のデザインゆえに、完全なる“GoPro潰し”だと確信しつつ、機会をいただき製品体験会に参加。
実際に製品を試してみた結果、様々な面において予想通りの仕上がりだった。滑らかな画が撮れ、操作性も良く、価格もGoProと比較すると少し手が届きやすい。
その一方で、まだ「GoPro HERO7 Black」にもまだ勝ち目があると感じる部分もあった。
以下にその違いを紹介する!
「OSMO Action」の実機をチェック!
僕が「OSMO Action」を試すことができたのは限られた時間であり、海に飛び込んだりバイクに乗ってスピードを出したり、アクティブな使い方はしていないが、その中で分かった製品の魅力について紹介したいと思う!
デュアルスクリーン
「OSMO Action」の特徴といえば、デュアルスクリーン。
背面側には2.2インチ型のタッチスクリーンを搭載されているが、表側(レンズ側)にも1.4インチ型のディスプレイが搭載されている。いずれも直射日光でも見やすく、発表会でもその見やすさは実感できた。
表側にディスプレイがあるのはものすごく便利だ。撮影されているかどうかも一目瞭然で、何よりも自分がちゃんと画角に収まっているかどうかが一目で分かる。
ハードユーザーなら手を伸ばした位置とカメラの向きで自分が画角に収まっているかどうか瞬時にわかるかもしれないが、たまに使いたいというライトユーザーはそれが分かりづらい。とても使い勝手が良かった。
ちなみに画面の切り替えは、背面側のタッチパネルを2本指でダブルタップすると切り替わる仕組み。使いやすかった!
映像手ブレ補正技術「RockSteady」
「RockSteady(ロックステディ)」と呼ばれる高度な映像ブレ補正技術を搭載し、ブレのない映像が撮影できる。
では具体的にどの程度の手ぶれ補正なのかというと、一緒に発表会に参加したトバログ君が分かりやすい動画を投稿していたので、載せておく。髪の動きに対する動画の滑らかさが凄い!
普通に走ったやつ。髪の毛のわりにまったくブレない。まるでバターのような滑らかさ。 pic.twitter.com/RAFhy0F2Ro
— トバログの人 (@tobalog) May 16, 2019
その後、さらにファームウェアアップデートが配布され、発表会時よりもさらに手ブレ補正の効果が向上したそうだ。
11メートル防水
GoProが10メートル防水を謳っているところ、「OSMO Action」は11メートル防水仕様となっている。
個人的にはこの1メートルの差を出すための開発を行ったことに執念を感じたので紹介。なお、上記写真に沈められているのは実際に動作する製品である。
操作性の良さ
「OSMO Action」の魅力は、その操作性の良さ。これに関してはGoProに圧勝と言っても過言ではない。
初めて使うのにすぐに使い方が分かるのだ。僕は未だに「GoPro HERO7 Black」の操作方法で戸惑うことが少なくない。
本体には3つの物理ボタンが搭載され、側面にあるクイックスイッチボタンを利用すればスローモーションやタイムラプスなど、撮影モードを素早く切り替えることができる。これらのボタンのレスポンスは素晴らしく、ストレスがない。
タッチパネルの操作もとてもスムーズ。(動画は撮影しつつ、利き手ではない左手で操作しているため少し手こずっている)
OSMO Actionの操作は本当に滑らかで気持ち良い。
もたついたりもないし、適当に操作してても使いたい機能にたどり着けるからよくできているんだと思う。 pic.twitter.com/OwNOvVsQxG
— g.O.R.i(gori.meの中の人) (@planetofgori) May 17, 2019
操作性と言えば、写真を撮る時のレスポンスも良い。
OSMO Actionをカメラとして使いたい人にとって魅力的なのは、レスポンスの良さ!エフェクトも含めて、とても気持ち良い!
ヒュンッ!って感じ! pic.twitter.com/dON2DeaPqr
— g.O.R.i(gori.meの中の人) (@planetofgori) May 17, 2019
8倍スローモーション
iPhoneにもスローモーション撮影機能があるものの、いちいち撮影モードを切り替えて使うのが面倒。幸いにも「OSMO Action」はクイックスイッチボタンで簡単に切り替えることができるため、試したい時にすぐに試すことができる。
実際に8倍のスローモーション動画を撮影してみた結果がこちら。バク宙しているのはトバログ君。
カメラの性能はさておき、そもそもコンクリートの上でバク宙できることが凄いという説がある。しかもこのあともう1回やってた。
電源のオン・オフがめちゃくちゃ早い
GoProを使っていて最も不満に感じるのは、電源のオンオフに時間が掛かる上に、電源がちゃんとオンになっているのか、オフになっているのか、いまいちよく分からないということ。
「OSMO Action」はものすごく早い。本当に早い。
OSMO Actionのめちゃいいところは、電源のオンオフが早いところ!
GoProは時間無駄にかかる上にオンオフがわかりづらいから使いにくいんだけど、この点に関してはまじで良かった!サクサク! pic.twitter.com/Zq0hP4lCvZ
— g.O.R.i(gori.meの中の人) (@planetofgori) May 16, 2019
あまりにも早いので無駄に何回もオン・オフを繰り返してしまった。こういうところにストレスがないのは大事。
バッテリーとMicro SDカード入れが別
地味に魅力的に感じたのは、バッテリーを収納する場所とMicro SDカードが分かれていること。
対応するケースを購入すれば、Micro SDカードを取り出したい時にいちいちケースを外すことなくMicro SDカードにアクセスできる作りになっている点が良い。
豊富なアクセサリ
アクセサリの種類も豊富。本体を購入すると9. 5つのアクセサリが同梱されているが、別途6種類のアクセサリが提供されているとのこと。
レンズカバーは取り外し可能となっていて、NDAフィルタが取り付けられる仕組みに。回転式で固定するため、激しいアクションでも外れる心配が少ない。
見れば見るほど魅力的な製品であるように感じ始めた「DJI OSMO Action」。アクション用カメラとして使うことは無さそうだが、雑に扱っても本体が壊れず広角なので自撮りしやすい、という意味では子供と一緒に出掛ける時に役立ちそうだと思った。
実際、僕はそういう意図で「GoPro HERO7 Black」を購入。もうバリバリ歩けるようになっているので撮影し甲斐がありそうだ。
だからこそ「DJI OSMO Action」と「GoPro HERO7 Black」で悩む。フロントディスプレイの有無やアプリ連携機能などを除き、スペックとしては概ね似ている両モデルであることから、必然的に価格が約1万円安い「OSMO Action」の方が魅力的に見える。現地では実際に僕もそう思ってた。
ところが、この記事を書くために両デバイスで撮影した写真と動画を比較してみたところ、どうやらGoProの方が魅力的な作品が撮影できるのではないかと感じている。