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ProGrade Digital、SDカードなど最大123%値上げしてしまう。価格2倍超え続出で在庫切れラッシュ

AI需要でフラッシュメモリー高騰、Amazon初売り前に主力製品が軒並み売り切れ。他メーカーも追随の恐れ

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プロ向けメモリーカードメーカーのProGrade Digitalは、2026年1月8日からAmazon.co.jpの公式ストアにおける通常価格を値上げすると発表した。AIインフラ構築に伴う半導体メモリーの需要急増により、フラッシュメモリー価格が大幅に上昇していることが背景にあるが、その値上げ幅は最大123.0%に達するなど、極めて大規模なものとなっている。

同社は価格改定と同時に、製品価格の算出に使用している為替レートを現在の1ドル=150円から1ドル=155円に変更する。値上げは全製品ラインナップに及び、特にSDカードやポータブルSSDの一部モデルでは価格が2倍以上になる製品も複数存在する。

価格が2倍以上になる製品も

製品の値上げリストは以下のとおり。

Prograde digital price rise

今回の値上げで最も影響を受けるのがSDカードだ。SDXC UHS-II V90 COBALT 1TBは現行の4万1,300円から9万2,100円へと123.0%の値上げとなり、価格が2倍以上になると予告されているが、すでに在庫切れ。同じくV60 GOLDシリーズの128GBモデルも6,600円から1万3,700円へと107.6%上昇する。

ポータブルSSDも深刻な影響を受けている。USB3.2 Gen2対応のPG30 2TBは4万1,300円から8万5,300円へと106.5%の値上げで、こちらも価格が2倍以上に。microSDXC UHS-II V60 GOLDの256GBモデルも1万1,800円から2万4,100円へと104.2%上昇する。

1.5倍以上の値上げも多数

価格が1.5倍以上になる製品も多い。Thunderbolt4 Cable 40Gbps 240W 2mは4万9,500円から8万8,700円へと79.2%の値上げ。PG10.5 Pro Mini 1TBも2万9,700円から4万6,100円へと55.2%上昇する。

CFexpressカードでは、Type B GOLDモデルの2TBモデルが9万9,000円から16万2,000円へと63.6%値上げされるほか、Type AのIRIDIUM 960GBモデルも7万1,000円から9万5,500円へと34.5%上昇。プロフェッショナル向けの高性能メモリーカードも軒並み大幅な価格改定となる。

比較的小幅な値上げ製品も

一方で、USB4 Portable SSDのPG10 Proシリーズ(2TB〜16TB)カードリーダー類は3〜4%程度の値上げに留まっている。とはいえ、元々高価格帯の製品だけに、実質的な負担増は小さくない。

V90 IRIDIUMシリーズの512GBや1TBモデルは5.7%〜16.3%の値上げとなっており、他の製品と比較すれば抑えられた印象だ。

Amazon初売りを待たずに在庫切れが続出

Amazon1月3日より初売りセールを開催するが、現時点の売れ行きや在庫状況を見ていると、セール開始時まで在庫が残っているか不透明だ。値上げ前の現行価格で購入しようとするユーザーが殺到しており、すでに複数のモデルで在庫切れが発生している。

特に人気の高いCFexpressカードでは深刻な状況となっている。IRIDIUMシリーズは800GBモデル以外、すべて在庫切れ。逆にGOLDモデルは800GBが売り切れとなっている。

SDカードも同様の状況だ。記事内で紹介したSDXC UHS-II V90 COBALT 1TBV60 GOLDシリーズの128GBモデルはすでに在庫切れとなっている。特に価格が2倍以上になる製品については、現時点で購入を検討している人は早めの決断が求められそうだ。

他メーカーも追随する可能性

今回の値上げは、AI関連インフラの構築が急速に進んでいることで半導体メモリーの需要が急増していることが原因。ProGrade Digitalは、2026年の半導体メモリー市場について、供給の不確実性と価格変動が続くと予測している。

この状況はProGrade Digitalに限った話ではない。フラッシュメモリーの調達コスト上昇は業界全体の問題であり、今後他のメーカーも同様の値上げに踏み切る可能性が高い。SanDiskやSamsungなど、他メーカーの製品を「今後買っておこうかな」と考えている人も、早めに購入を決断した方が良さそうだ。

ProGrade Digitalは、可能な限り安定した製品供給を継続できるよう努力すると説明しているものの、写真家や映像制作者など、高速かつ信頼性の高いストレージを必要とするプロフェッショナルにとって、今回の価格改定は機材コストの大幅な増加につながることになる。

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執筆者g.O.R.i
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