「Pixel Stand」はAppleが作るべきワイヤレス充電スタンドだった
Googleは「Pixel 3/3 XL」向けのワイヤレス充電スタンドとして「Pixel Stand」を発表した。幸い10Wの高速充電が可能で、縦向きと横向きの両方で利用できる。
Qi規格に対応しているためPixelシリーズ以外の端末でも利用することは可能だが、最新端末向けの機能として、充電中の端末上にGoogleアシスタントに関する機能が利用できる。
例えば、Googleフォトの写真を表示するデジタルフォトフレーム機能、目覚ましの少し前から画面を徐々に明るくするサンライズアラーム機能など。Google Home対応製品も操作でき、Nestのドアベルを画面上で確認することもできるという。
「Pixel Stand」は非常に魅力的な製品だ。「Pixel 3/3 XL」を買っていたら確実に欲しくなっていただろう。
同時に、見れば見るほど、Appleが作るべきワイヤレス充電スタンドだったのではないかと思えてきた。
Siri、HomeKit、そしてFace IDがあるからこそ必要
「Pixel Stand」は「Pixel 3/3 XL」のソフトウェアと連携し、充電中であることを検知し画面上に必要な情報を表示してくれる。Googleアシスタントを利用した各種機能が利用でき、ディスプレイ付きスマートスピーカーのような位置づけとして使うことができる。
Appleも全く同じことを実現できる。ソフトウェアとハードウェアの連携はAppleの得意分野なので、iPhoneを置くことによって専用のロック画面が表示されたら便利だ。通知以外の情報が見たい。
Googleアシスタントほど優秀ではないが、AppleにもSiriがいる。「iOS 12」からは「Siriショートカット」が追加されているため、ユーザーの意向を先回りして情報を通知してくれるようになった。情報を表示するロック画面こそ、この機能を活用できるのではないか。
対応製品は限られているが、AppleにはHomeKitもある。Siriショートカットと連携し、必要な操作を最適なタイミングでユーザーに知らせてほしい。
Appleが「Pixel Stand」のようなワイヤレス充電スタンドを作るべき最大の理由は、「Face ID」だ。「Touch ID」が過去のものとなった今、ワイヤレス充電器は平置き型よりもスタンド型の方が圧倒的に便利。
「Pixel 3/3 XL」は背面に指紋センサーが搭載されている。ロック解除をすることなく各情報にアクセスできるのかもしれないが、ロック画面を解除して操作したい時には向かない。
「Face ID」は画面に顔を覗き込むだけでロック解除できる。スタンド型のワイヤレス充電器は「Pixel 3/3 XL」よりも「iPhone XS/XS Max」や「iPhone XR」の方が活かせる。
”無かったこと”になるかもしれない「AirPowerマット」はiPhone、Apple Watch、AirPodsが同時に充電できると言われているが、iPhoneの美しいベゼルレス・ディスプレイとSiriを活かしてHomeKit製品を活用できるスタンド型のワイヤレス充電器の方がよほど需要があり、活用できるのではないだろうか。