iPhone 7 ブラックモデル レビュー
時代を先取りする、完成度に磨きが掛かったiPhone
何かと便利なIP67耐水仕様
僕は湯船に浸かるのが日課だ。夏でも冬でも必ず浸かる。そして半身浴をしながらYouTubeを見る、毎日の娯楽タイムを過ごすのだ。
これまでは換気扇をしっかりと回しながらタオルを風呂蓋の上に敷いて動画を楽しんでいたが、iPhone 7はIP67相当の耐水性能。ハッキリ言って最高だ。
今更ではあるが、この機会に「IP67」の意味を解説しておく。これはIEC(国際電気標準会議)およびJIS(日本工業規格)が定めた電気機器内への異物の侵入に対する保護の等級表す文字列。IPに続く最初の数字が防塵等級、2つ目の数字が防水等級を指している。
ITmedia Mobileによると、防塵型「6」は粉塵が内部に侵入しない、防水型「7」は一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸けても有害な影響がない、ということを表している。
たかが風呂に持ち込むぐらいでは問題ない。とは言え、液体による損傷は保証の対象外となっているため、IP67仕様だからと言って無闇に水に浸けないようにしましょう。
耐水性能を試すために、僕のiPhone 7を水槽の中に入れて水を注いだ映像も撮ってあるので、どうぞご覧あれ!
ステレオスピーカーは動画再生時に快適
iPhone 7には僕のお風呂タイムをさらに充実させてくれる機能がある。
それがステレオスピーカーの搭載。発表前はヘッドホン端子があった場所にスピーカーがもう1つ用意されると噂されていたが、結果的にその箇所には気圧ベントが配置されたことが判明。
代わりに通話をするためのスピーカーが必要に応じてスピーカーになる仕組みになっている。最大音量も以前より大きくなり、防水スピーカーいらずで動画を楽しむことができるようになった。
ただ、このステレオスピーカーには欠点もある。ホームボタンを右側にして本体を横向きにした場合、底面のスピーカーは右方向に、左側のスピーカーは前を向いている。個人的には慣れてしまったが、これが気になる人は気になると思われる。
また、ステレオスピーカーなのか「iOS 10」のせいなのか分からないが、カメラのシャッター音ならびにスクリーンショットを撮影するときの音は必要以上に大きい。現時点ではこれを消音化する裏技があるが、後のアップデートで無効化される可能性は高く、Appleとしてどうにかしてもらいたいところ。
チップ性能は劇的に向上するも、体感は変わらず
iPhone 7に搭載されている「A10 Fusion」の性能は凄まじい。どうやら歴代のMacBook Airの大多数よりもプロセッサー性能が高いという事前情報があったので、一体どれほど変わるのかとワクワクしていたが、結論から言うと体感としては従来機とほとんど変わらない。
正直なところ、「A9」チップも十分すぎる性能を持っているため、「iPhone 6s Plus」の動作に不満を抱いた記憶が全くない。
確かにCPUの動作クロック数は1.83Hzから2.33GHzと大幅にクロックアップされ、Geekbenchのシングルコアスコアは約35%、マルチコアは約22%向上している。ただ、僕が普段iPhoneをコミュニケーションツールとして使うことが多く、負荷の掛かる操作はほとんど行わない。ゲームもプレイしないので完全にハイスペックの持ち腐れだ。
恐らく動画の編集やハードコアなゲームをプレイする人にとってはパフォーマンス向上を実感できるのではないかと思う。
写真サンプルで比較するカメラ性能(7/6s/6s Plus/SE)
そして気になるiPhone 7の写真性能。細かいところが気になる人向けに、カメラ性能が本当に進化したのかどうかは追って記事として公開する予定だが、取り急ぎ「iPhone 6s Plus」「iPhone 6s」「iPhone SE」と比較した写真サンプルを数枚載せておく。個人的には外向き・内向きどちらも写真のクオリティが向上しているような印象を受けた。
iSight(外向き)カメラの写真サンプル
左(Before):iPhone 7
右(After):iPhone 6s Plus
左(Before):iPhone 7
右(After):iPhone SE
左(Before):iPhone 7
右(After):iPhone SE
左(Before):iPhone 7
右(After):iPhone SE
ステレオスピーカーは、iPhone7本体を逆さまにすれば、LRの出力が変わりますよ!