新幹線の座面、一部車両は簡単に外れる仕様ーーいざという時に盾として使えることを覚えておこう
9日夜、東海道新幹線の車内で乗客が突然刃物で暴れ、男性1人が死亡し女性2人が怪我をするという事件が報じられた。
このような場面には遭遇したくないが、万が一新幹線という逃げ場のない場所で同様の事件が起きた場合、身を守るためにできることはないのか。やまり(@goyamaringo)さんが、新幹線の座面は簡単に外し、盾として使うことができることを紹介したツイートが話題になっていた。これは車掌さんが言っていたとのこと。
昨日の事件で新幹線の座面をはずして盾にするということを学んだ。あれって簡単にはずれるもんなんだ。
新幹線内みたいな逃げ場ない場所で、これ知ってると知らないとではだいぶ違うよ。子ども守らないといけないし、絶対覚えておこう。 pic.twitter.com/Ih2nflgwyO— やまり (@goyamaringo) June 9, 2018
車内清掃用として取り外し可能に、いざという時は盾に
本来は清掃用途として汚れてしまった場合に取り替えられるようにこのような仕様になっているが、その厚みや構造ゆえ、いざという時は盾として使える丈夫さがあることは覚えておいて損はしないだろう。
注意点として、すべての車両が取り外し可能というわけではない点にもおいても注意が必要。
新幹線ではなく普通列車などでは座席したに空調機が配置され、高圧電流が流れてくる場合があるとのこと。このことをツイートしているシェルファ@音ゲー・麻雀・大百科の人(@SXERUFA)さんは、東京の場合は総武線や京葉線を走ってる快速列車などには下に空調機があるかもしれない、と指摘している。
バズったので例を挙げます。私の地元の列車ばかりですみませんが、この列車は座席下に電気式の加熱空調機が入ってるので、絶対に外したらダメです。万が一座席内に触れたら一瞬で感電死になります。
あと特急でもグリーン車は席一つ一つに電気式の空調機が入ってる列車もあります。(写真の列車もそう) pic.twitter.com/Qz62ZhQac7— シェルファ@音ゲー・麻雀・大百科の人 (@SXERUFA) June 10, 2018
このツイートに対し、「JR東日本新幹線の座面スライド式座席は、前面下部と後部裏面にモケット生地が巻き込んで止めてあるので取り外しが難しいです。」とケイン 26TA(@26TA1)さんは解説している。
N700系と700系は西日本と九州(レールスター)の普通車に関しては、東海と同じで持ち上げれば簡単に外れるとのこと。
N700系と700系は西日本と九州(レールスター)の普通車は東海と同じで持ち上げれば簡単に外れます。レールスター指定席(2&2)は前面下部にモケット生地が巻き込まれていてちょっと外しにくいと思います。
— ケイン 26TA (@26TA1) June 10, 2018
言葉足らずですみません。レールスターの普通車自由席はモケットが違うだけで東海の普通車と基本同じです。指定席とグリーン車は西日本と九州のオリジナルで若干仕様が違います。
— ケイン 26TA (@26TA1) June 10, 2018
鉄道に詳しい友人に確認したところ、「在来線で国鉄時代に作られたやつなら椅子ごと外れて裏はバネ構造になっててそこそこ強度はある(大勢の人が座ったり立ったりを繰り返すからね)。
ただし、最近の新系列(主に床下にあった銀色の網目がなくて椅子の下が空洞になってるタイプ)はモケット(表面の布)が磁石でくっついてるだけで簡単に外せるけど、座席自体を外すのは1人じゃ難しいかも。数人いればいける。
強度で言えば緊急時に乗客を駅外で線路へ降ろさないといけないってなったときにハシゴとして使えるから十分かと。」と説明してくれた。
また、元CAの友人によると、飛行機の座面も簡単に外れる仕様になっているとのこと。やはり一部外れない席や機材はあるものの、基本的にマジックテープで止めてあるだけだという。機内となると電車以上に危機的状況になるが、知っておくことによって命拾いするかもしれないので覚えておきましょう。
新幹線の座面は盾として使えると言い切れない上に、新幹線以外の普通列車では地域や車両によって条件が異なる。最も理想なのは座面が盾として使えるかどうかを考えずに乗れることだが、今後鉄道各社は何か対策を打たなければならないかもしれない。