Twitter、「User Streams API」を8月16日に廃止へ!ユーザーにとって何が変わるのか
Twitterは米国時間16日、Twitterのタイムラインをリアルタイムで取得できるアプリ開発者向けに提供されていた「User Streams API」を2018年8月16日に廃止すると発表した。
当初は2018年6月20日に廃止すると言われていたが、延期に。今後は「Account Activity API」へ移行するよう、案内している。
当初、User StreamsとSite Streamsとともに、ダイレクトメッセージの使われていないエンドポイントは2018年6月19日(米国時間)をもって廃止される予定でしたが、本日から3ヶ月後の2018年8月16日(米国時間)に変更になります。
開発者にとっては大きな変化かもしれないが、大多数の人は開発する側ではなく使っている側。Twitterの「User Streams API」が廃止されることによってユーザーとして何がどう変わるのかについて、解説する!
サードパーティアプリを使用している人が対象
そもそも、Twitterを使っている人の多くは下記公式アプリを使用している人も多い。今回は公式アプリではなく、サードパーティアプリを対象とした変化である。
変化1:タイムラインのストリーミング機能が廃止される
新APIである「Account Activity API」の内容を見てみると、ツイート、メンション、リツイート、フォロー、ブロックなどのアクティビティをリアルタイムに取得することが可能となっているが、「タイムライン」の項目がない。
今回の発表の中でもタイムラインに関するストリーミング機能は廃止したと説明。利用者数が少なく、全体の1%以下であることを理由として挙げている。
一部の開発者の皆さんがお気づきのように、ストリーミング連携もしくはタイムラインデータに関する機能は廃止します。実際、こちらは1%未満の月間アクティブアプリで利用されているにとどまるため、本決定に至りました。
恐らくモバイルアプリではこの機能が提供されていたとしても、電池消費が激しいことを理由にそもそも有効化していないという人も多いはず。デスクトップアプリでは活用している人もいるかもしれないが、多くのアプリはしばらくすると自動的にタイムラインを取得してくれる機能もあるので、それで我慢しましょう。
一部のハードユーザーにとっては必要不可欠な機能かもしれないが、全く使っていない人にとってはストリーミング機能の廃止はそれほど大きな問題ではなさそうだ。
変化2:プッシュ通知が一部制限または遅延される可能性
The Vergeによると、APIの変化によってプッシュ通知は一部制限または遅延する可能性があると伝えている。
実際、昨日リリースされた「Tweetbot 3 for Mac」の開発元であるTapbotsは、「最悪の場合、いいね/リツイートの通知が受信できなくなり、ツイート、メンション、引用、DM、フォローなどの通知も1〜2分ほど遅延する可能性がある」と説明している。
よって、新しいAPIへの切り替えによって従来と比べて一部のプッシュ通知が受信できなくなるまたは遅延することによって、タイムラインの反応が遅れてしまう場合がある。受けられたプッシュ通知が受けられなくなるのは正直不便ではあるが、遅延されるぐらいであればまだマシだ。
「ちょっと通知が昔より遅くなったかな」ぐらいの変化?
結論としては、僕自身が思っていたよりも劇的な変化ではなさそうだ。
Twitterに日々張り付き、あらゆる情報をリアルタイムで取得したい、というハードユーザーにとってはAPIが新しくなることによる影響は小さいとは感じられず、むしろ改悪であるように感じるかもしれないが、Twitter公式アプリで満足しているような多くの人はヘタしたら気付かないかもしれない。
機能面ではないところで変化がありそうなのは、アプリの提供価格。「Account Activity API」を無料で利用できるのは15アカウントまで。251アカウント以上は要交渉となり、それなりの月額費用を要求されるようだ。
より細かい価格表はこちら。最大25アカウントまでは月額339ドル、50アカウントまでは629ドル、100アカウントまでは1,199ドル、250アカウントまでは2,899ドル。250以下でも月額約30万円の支払いが必要になる、ということだ。
This is Twitter's new API pricing for "premium" features (webhooks/notifications/etc) – $2900/mo for up to 250 users
This will probably effectively kill Tweetbot, Twitterrific, and more.
pour one out ?https://t.co/fTnW0BNvs8 pic.twitter.com/NgrmczO7UP
— Kristian ?? @ EDC LV (@imkmf) May 16, 2018
これに伴い、アプリが値上げまたは料金体系が変わる可能性はあることは心に留めておきたい。
多少の変化があるものの、Twitterが廃止されるよりは何倍もマシ!Twitterのヘビーユーザーである僕らを支えているサードパーティ製のアプリ開発者達が新しいAPIに乗り換えてくれることを期待しよう!