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Apple、ミニアプリ向け新プログラムを発表。手数料15%へ

App Store Mini Apps Partner Programが始動、Tencent対応で中国市場の課題解決へ

Apple App Store Awards 2022 Trophy

AppleがMini Apps Partner Program正式発表した。本プログラムに参加する開発者は、対象となるアプリ内課金の売上にかかる手数料が通常の30%から15%に引き下げられる

ミニアプリとは、HTML5やJavaScriptなどのWeb技術を用いて構築された、独立した体験型コンテンツを指す。本プログラムは、ミニアプリを提供する開発者のビジネス成長を支援し、App Storeにおけるミニアプリのさらなる普及を促進することを目的としている。

参加条件と必要な技術対応

手数料の引き下げを受けるためには、参加アプリが特定のApp Store技術に対応している必要がある。具体的には「Declared Age Range API」「Advanced Commerce API」などのサポートが求められる。これにより、あらゆる年齢層のユーザーに対して、安全でシームレスな体験を提供することができるという。

その他の参加条件として、以下の要件を満たす必要がある。

  • アプリがiOSとiPadOSのApp Storeで提供されていること
  • ホストされるミニアプリが、Apple Developer Program License AgreementおよびApp Reviewガイドライン(特にガイドライン4.7)に準拠していること
  • アプリ内課金システムとApp Store Server APIの特定機能(返金情報の送信など)をサポートすること
  • ホストされるミニアプリが、ホストアプリの開発者自身によって直接的または間接的に管理されていないこと

申請方法とプログラムの特典

プログラムへの参加を希望する開発者は、専用の申請フォームを提出し、プログラムの利用規約に同意する必要がある。参加が承認された後、Advanced Commerce APIの使用が必須となる。

Declared Age Range APIの活用により、子ども向けに年齢に適したミニアプリのみが提供されるようになる。またAdvanced Commerce APIのサポートにより、App Storeの購入履歴などでより詳細なメタデータが表示され、ユーザーの利用体験向上が期待できる。

中国市場での展開に注目

今回のプログラム発表の背景には、AppleとTencent(WeChat運営元)との交渉があるとみられている。9to5Macによると、中国で広く利用されているWeChatのミニゲームやミニアプリにおいても、同プログラムの適用を目指す動きがあるという。

これまでAppleは、WeChat内のミニアプリ開発者が外部決済システムを利用して手数料を回避していることを問題視していた。Tencentは昨年8月、AppleとWeChatのミニゲームやミニアプリの売上について「経済的に持続可能で公正な条件」での合意を目指していることを明らかにしており、今回の新プログラムにより両社の課題が解決に向かう可能性がある。

Appleは近年、手数料体系の見直しを段階的に進めている。2020年には年間売上100万ドル以下の開発者向けに15%の手数料率を適用する「App Store Small Business Program」を開始しており、今回のミニアプリ向けプログラムもその流れの一環と言えるだろう。

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特集
公開情報
更新日2025年11月15日
執筆者g.O.R.i
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