【レビュー】1年使って確信!Shimoda Action X40 V2はクリエイターパパの最強バッグ
本来はアウトドアに使用することを想定したバックパックを僕が愛用する理由を熱く語らせてもらった
僕は荷物が多いことで有名だ。
荷物が実際に多いかどうかは別として、バックパックが無駄にデカイゆえに、どこへ行くにしても「すごい荷物ですね」と言われる。以前住んでいた近所では、「登山ですか?」「家出ですよ」とのやり取りが頻繁に行われていた(ゴリミージョークに付き合ってくれる近隣住民の優しさよ……)
荷物は少なければ少ないほうがいいし、軽ければ軽い方がいい。その大前提は重々承知しているが、僕の中でShimoda Action X40 V2以上に優れたバックパックはない。これまで数々のバックパックを購入し、試してきた一種のバックパックマニアである僕が行き着いた結論だ。併用したいバックパックはあるが(それはまた別の記事で)、1つだけ選ぶなら間違いなくShimoda Action X40 V2だ。
本来アウトドアを想定したカメラバックパックがシティユースが中心となる僕の生活にマッチしていると感じる理由を細かく解説する。子育て奮闘中のパパで、カメラとパソコンを持ち運びながらあらゆる場所で仕事をこなし、プライベートも仕事も常に全力投球で頑張っている人で、良いバックパックを探している人は是非読み進めてほしい。
イエローではなくブラックを選んだ裏話
本題に入る前に余談を少しだけ。
Shimoda Action X40 V2は、先にイエローモデルを貸し出しでレビューさせもらっている。派手なイエローモデルには正直かなり惹かれたが、僕1人ならまだしも、家族と出かける度に妻に「目立って恥ずかしい」と言われる未来が浮かんだため、大人しく黒にした。
妻にこのことを話したら、「いや違う、ただでさえ目立つからバックパックでさらに目立たなくていい」と言ってくれた。できた妻でしょう?
さて、余談はこの辺にして、本題に入ろう。なぜ僕がこれほどShimoda Action X40 V2を気に入っているのかというと、構造上最適なバックパックであると強く感じているからだ。
下半分がカメラ機材、上半分がロールトップという構造が最適解
僕はどこへ行くにしてもカメラを持ち運ぶが、最近はカメラをEOS R3からEOS R5 Mark IIにダウンサイズした関係で、レンズを複数本持ち歩いてもかさばらなくなってきた。
もちろん、カメラとレンズ1本で済むのであれば、残りのスペースはカメラ機材以外と収納できる。最近は持ち運ぶレンズもせいぜい3本。カメラ収納部分に使用している仕切りは自由に位置を調整できる仕組みになっており、
またカメラ以外に持ち運ぶものがそれなりに多い。自分の上着や着替えのTシャツ、非常食(おやつ)などを入れたポーチなどは常にロールトップ部分に入れてあるが、ロールトップの良いところは収納している荷物に応じてサイズをコンパクトにできること。コンパクトにした状態でも「荷物多いね」と言われるので意味が無いと言えば意味が無いが、バックパックのサイズを荷物量に応じて調整できる点は強い。
逆に言えば、荷物が膨大に増えるときはロールトップを広げることができる。これは特に子育てにおいて便利。子ども達のアウターやカバン、持ち歩きたいと言って持参した無駄にサイズのあるぬいぐるみを「やっぱり要らない」と言い出したときに持ち運ぶのは僕なのだ。可能な限り手ぶらで過ごしたい僕としては、可変式の容量で調整できるロールトップ型バックパックは救世主と言えるだろう。
もちろんバックパックの外側にある取り付けポイントを活用すれば、さらに荷物を取り付けられる。人の多いところではやりたくないが、子ども達の手を繋いだりすることを考えると、やむを得ない場合もある。
家族に行くとき「でかいバックパック邪魔じゃね?」ってたまに言われるんだが、結局荷物持ちになるので、自分の荷物がそれほど多くなくても、背負いやすくて、荷物がいっぱい放り込めて、放り込めない荷物もどうにかして背負える @ShimodaDesigns のバックパックを重宝してるんす。#突然どうした pic.twitter.com/U8cpQ18Gee
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) October 31, 2024
カメラが取り出しやすい
走りながらパッと写真を撮る姿勢を英語では”Run-and-Gun”や”Run n’ Gun”と表現するが、まさに僕も同じようなスタイル。三脚を立ててゆったり撮影することもあるが、撮りたいと思った時にカメラをカバンからさっと取り出し、撮影して戻す、というスタイルだ。
そのためカメラバッグのサイドアクセスは重要だ。サイドアクセスとは、カメラの側面部にあるポケットからカメラ本体を取り出せる機構を意味する。これまで左側や上部など、様々なスタイルを試してきたが、Shimoda Action X40 V2のように本体右側にサイドアクセスがある構造が最も使い勝手が良い。
サイドアクセス
右利きなら左側にポケットがあったほうが便利だと思っていた時期もあった。しかし実際はカバンを支える上で利き肩のほうが安定感がある。サイドアクセスのファスナーも、右側のほうが閉めやすい気がする。
余談だが、Shimodaの創業者は「右肩のほうがカメラを素早く取り出せる」と主張する動画を公開しているが、慣れもあると思うのでちょっと無理がある気がする。
アルミフレームが入っているため、丈夫かつ自立する
どれほど軽量化しても、バックパック自体が約2.8kg、カメラが1kg前後、MacBook Proが約1.4kgあり、その他諸々あわせると少なくとも8kg程度になる。これまで何度もバックパック自体の軽量化を試みてきたが、結局のところ軽いバックパックは軽い荷物を持ち運ぶことが想定されており、僕のような大荷物を持ち運ぶことが想定されていない。
Shimoda Action X40 V2はアルミフレームが内蔵されており、幅のあるショルダーパッド、しっかりと支える着脱可能なヒップベルトがあり、重量が分散できる。重い荷物を背負ったまま快適に歩ける。
これまでは分厚いショルダーストラップを使っていたが、Peak Designから乗り換えたいと思っていたULANZI F38カメラホルスターがフィットしないと判明し、Shimoda Explore V2 35で使用していたショルダーストラップを取り付ける仕組み。
地味に便利なショルダーストラップポケット
Shimodaのショルダーストラップはランニングベストのようなデザインを採用しており、非常に特徴的だ。人によっては見た目が嫌いと言う理由で通常のストラップに付け替える人もいるが、僕はこの構造だからこそ実現できているポケットを重宝しており、これ以外のショルダーストラップは考えられない。
左右両方にポケットがあり、左側には目薬、リップクリーム、AirPods Pro 2を収納している。左側には学校用のストラップを入れているが、飲み途中のペットボトルを入れることも多い。
地味に便利なのは、右ストラップの上にあるリング。ここにカラビナを取り付けることで、ちょっとした袋を取り付けられる。何かと便利で助かる。
実はヒップベルトにもポケットがあり、ここには速乾ハンカチを収納している。これが地味ながらものすごく便利。自分の時はもちろんのこと、子どもが自分のハンカチを取り出せない時に、サッと取り出して渡せる。
使い勝手を向上するための僕なりの工夫
Shimoda Action X40 V2をより使いやすくするために、モノの入れ方などで意識している部分がいくつかあるので紹介する。
使用頻度が高いものは外付けポケットに収納
まずはこの外付けのサイドポケットだ。ここには使用頻度が高いハンドサニタイザーとティッシュを入れてある。夏には日焼け止めも加わる。
次に、反対側にはペットボトルホルダーを取り付けている。Shimoda Action X40 V2の数少ない欠点は、着脱可能になったドリンクホルダーだ。好みの位置に場所を付け替えられることは良いが、すぐに裏返ってしまうため使い勝手はめちゃくちゃ悪くなった。
Amazonで別途購入したペットボトルホルダーは形も崩れず、使い勝手も抜群。ゴミの一時的な保管場所から子ども達のおやつまで、幅広い用途で活用している。
ロールトップの内側ポケットをフル活用
Shimoda Actionシリーズの強みは、ロールトップ部分をロールトップを閉じたまま中にアクセスできること。
ファスナーを開けた部分の内側にポケットがあり、そこに財布などの貴重品を入れている。ここに収納することで、安全性と利便性の両方を担保できる。
使い勝手の悪い手前ポケットも気合いで活かす
手前側にもポケットがある。ShimodaはこのポケットをドキュメントやノートPC用ポケットとしているが、マチがそれほどない上に他のポケットと干渉するため、実際はそのような使い方は推奨できない。その代わり、上部にあるポケットにはアクセス頻度が高い小物を入れ、ハイドレーションパックを引っ掛けるためのフックにはCIOのカラビナ付きフックを取り付け極短USB-Cケーブルを取り付けている。
アクセスの良い場所にUSB-Cケーブルを取り付けル仕組みはものすごく便利だ。しかし最近は極短ケーブルである必要性が薄れつつあり、今後はもう少し長さのあるケーブルに置き換えることも検討中だ。
「すべての条件に対応できる1つのバックパック」の重要性
僕は1つのバックパックをすべての用途で使うというこだわりがある。頻繁にバッグを変えると、「あのバッグに入れたままだった」というミスが多発する。バックパックを変えなければ、自ら荷物を取り出さない限り、そのようなトラブルは絶対に遭遇しない。
子どもの送迎の時も、友だちと遊びに行くときも、仕事の時も、旅行の時も、Shimoda Action X40 V2とともに生活している。とにかくこのバックパック以上に良いバックパックには出会えていない。
Shimodaはアウトドア撮影にフォーカスしたActionシリーズ、アウトドア要素を残したまま旅行用・普段用に寄せたExplorerシリーズ、シティユースに振り切ったUrban Explorerシリーズがある。すべてのバックパックを実際に所有しており、使ってきたが、僕はActionシリーズの万能さが気に入っている。
Shimodaのバックパックは本当に良い。円安の影響もあり非常に高いバックパックとなっているが、すべての用途に使える万能カメラバッグを探しているパパは、是非一度検討してほしい。