Tim Cook「ユーザーはMacとiPadの融合を求めていない」
MacBook ProとiPadが融合した割とまともなコンセプトイメージ
AppleのCEO Tim Cook氏は、The Sydney Morning Heraldとのインタビューの中で、MacとiPadを融合させる計画はないことを改めて強調。
「MacとiPadがどちらも素晴らしい製品である理由は、それぞれが最も得意としている分野を追求させたから。これら統合させようとした場合、トレードオフや妥協をするようになる」とコメントした。
Mac(macOS)とiPad(iOS)の融合を改めて否定
AppleにとってMacやiPadは、それを持つ人が世界を変えたり、自分のパッションを表現したり、クリエイティビティを発揮したりするためのものであると説明。これを理由として、Cook氏は「ユーザーはMacとiPadの統合を求めていない」と結論付けている。
なお、Cook氏自身は仕事でMacを使い、自宅ではiPadを使っているとのこと。
MacとiPadが統合する可能性を否定したのは今回が初めてではない。2014年にはApple幹部のCraig Federighi氏は統合しても「良いユーザーエクスペリエンスを提供することはできない」と丁寧に指摘する一方で、Phil Schiller氏は「ユーザーインターフェースを1つに統一することについて考えること自体が時間の無駄」とバッサリ全否定。
2015年にはTim Cook氏が「Surface Book」を全否定した上で、MacとiPad(OS XとiOS)が統合する可能性を改めて否定している。
やはり一部で期待されているようなmacOSとiOSの融合は実現されそうにないが、1つだけ気掛かりな点がある。
iOS/macOS対応のユニバーサルアプリ開発機能は?!
それは、AppleがiOS/macOS対応のユニバーサルアプリを開発できる機能を提供すると噂されていること。MacとiPadが融合するとまで言われていないが、MacでiPadのアプリが動作可能になるということは、Cook氏が指摘していた「トレードオフや妥協」を避けて通れないようにも思える。
Appleのトップが公の場で否定したことをあえて発表するようなことはあるのだろうか。
そもそも、「iOS/macOS対応のユニバーサルアプリを開発できる機能」と言うのはウェブで言うレスポンシブデザインのようなことを指しているだけで、「MacでiPadアプリが動作する」というよりは「MacとiPadに対応したアプリが簡単に開発できる」というものかもしれない。
「iOS 12」および「macOS 10.14」は品質向上に重点を置いたアップデートになると噂されている。