「Mac OS X 10.10 Syrah」はiOSと統合することはない!フラットデザインを採用するが、「iOS 7」ほど劇的な変化はない見通し
最近では積極的にiOSに見られるデザインやユーザーインターフェースを随所に取り入れている「Mac OS X」。
近い将来、「Mac OS X」と「iOS」は統合するのではないかと予想している人も少なくないが、9to5Macによると、先日Mac生誕30周年を記念して行われたPhil Schiller氏、Craig Federighi氏、Bud Tribble氏とのインタビューの中で「Mac OS X 10.10 Syrah」は「iOS」と統合することはないと指摘している!
Macはマウスとキーボードがあることを前提として作られている
Federighi氏いわく、Macにタッチスクリーンを搭載することは簡単で容易に思いつくことだが、その構成で良いユーザーエクスペリエンスを提供することはできない、と指摘する。Schiller氏も、ユーザーインターフェースを1つに統一することについて考えること自体が時間の無駄だ、と切り捨てておきながら、カレンダーアプリやメッセージアプリの名前を統一するなど、MacとiOSデバイスの行き来がしやすくなるように配慮しているとコメントしている。
この発言はMicrosoftのSurfaceシリーズやWindows 8、GoogleのChromebookに対する挑発であるとも捉えられる。特にMicrosoftは近年、1つのOSでタブレットやPCを含む全てのデバイスが動作するように進めているが、逆にAppleはなぜ「Mac OS X」と「iOS」をこれほど明確に分けているのか。
「Mac OS X」の登場時期や「iOS」の認知度の高さは関係ない。Federighi氏いわく、マウスとキーボードを使った操作と、指を使った操作は完全に別物だから、であると回答している。Macはマウスとキーボードがあることを大前提として30年間作られてきていて、そのポリシーを変えるつもりはないと断定していたようだ。
OSレベルで完全に統合されることはないことが明らかになった「Mac OS X」と「iOS」だが、デザインという側面においては積極的に歩み寄っていることは「OS X Mavericks」を見ても明らかだ。
次期Mac用OSである「Mac OS X 10.10 Syrah」は「iOS 7」で見られたような大幅なデザインリニューアルは実施されないものの、総じてフラットなデザインを採用するのではないかと予想される。「Mac OS X」と「iOS」同士でAirdropが利用できるようになることも期待される。
次期Mac用OSが発表されるのはまだ先のこと。現段階で言えることとしては、「OS X Mavericks」と見比べてもそれほど劇的なアップデートにはならない、ということぐらいだろうか。
(via 9to5Mac)