ソフトバンクが獲得した「プラチナバンド」900MHz帯について調べてみた
【img via iPhone 4S – SoftBank vs KDDI. / MJ/TR (´・ω・)】
今年はただの閏年ではなかった。少なくともソフトバンクユーザーにとっては。
2012年2月29日、総務省は900MHz帯を正式にソフトバンクに割り当てることが決定した!!(参考:日本経済新聞)
なぜ、新しい電波帯域を獲得したことがそこまで重要ななのかについて簡単にまとめてみたので、参考にどうぞ!
900MHz帯は回り込みがしやすい
900MHz帯は携帯電話に割り当てられている電波帯域の中でも比較的低い周波数帯であるため、障害物の回り込みやすいという性質を持つ。よって、ビルなどの建物が多い都内でも現状と比べて電波状況が改善されるはず。
「KDDIのiPhoneは地下でも電波が入るけど、ソフトバンクのiPhoneは電波が入らない!」という話はよく耳にするが、これはKDDIが900MHz帯同様に「プラチナバンド」である800MHz帯を利用しているからである。
ちなみに、現状ソフトバンクが保有している電波帯域は2GHz帯のみ。2GHz帯のような高い周波数の電波は通信速度が速いものの、直進性が強いため回り込みは得意ではない。
iPhoneが900MHz帯に対応
都内に住んでいるソフトバンクiPhoneユーザーなら分かると思うが、信じられないほど繋がらない。
前項でソフトバンクは2GHz帯のみしか保有していない、と書いたが、厳密にいうとソフトバンクは1.5GHz帯も保有している。しかし、残念ながらiPhoneはその帯域に対応していないため、実質ソフトバンクiPhoneユーザーが利用できるのはパンク寸前の2GHz帯のみ。
ソフトバンクが900MHzを強く望んでいた最大の理由は、iPhone 4/4Sが900MHz帯に対応しているから(iPhone 3GSは対応しない)。900MHzを獲得したことにより、今後は既存の2GHz帯に加えて900MHz帯を使うことができるため、溢れかけているトラフィックを逃がすことが可能になる。
ドコモ、KDDIに対抗できる
ドコモ、KDDIはそれぞれ800MHz帯を保有しているが、業界に遅れて参入したソフトバンクは「プラチナバンド」帯域を与えられず、他キャリアに比べて圧倒的に不利だった。
900MHz帯を付与されたことによって、ソフトバンクはようやく他社とも通信品質で肩を並べることができるようになった。多くのユーザーが常に不平不満を抱き続けてきた電波状況の改善は期待していて良いだろう。
ソフトバンクユーザー、勝ち組!
新たな電波帯域を獲得したソフトバンクは、900MHz帯の基地局整備に8207億円を投入すると言っているので、今までと比べて大分繋がるようになるはず。整備が完了するのは恐らく夏ごろだと思うので、都内を始め少しずつ電波改善を体感できるといいな!
(via 日本経済新聞)