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ソニー発のwenaが独立して復活。世界最小スマートウォッチ「wena X」を体験して驚いたフィット感

手持ちの腕時計がスマートウォッチに変身、さらに単体でも使える2way構造。ChatGPT、AI睡眠分析、130種以上の運動対応で3月20日クラファン開始

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augment AI株式会社は3月17日、ソニーからスピンアウトしたwena開発チームによる新型スマートウォッチ「wena X(ウェナ クロス)」を発表した。3月20日(金)午前11時より、GREEN FUNDINGにてクラウドファンディングを開始する。

wena Xは、1.0インチ以上のフルカラーディスプレイを搭載したスマートウォッチとして世界最小を謳う(2026年3月17日時点、同社調べ)。腕時計とスマートバンドをワンタッチで切り替えられる2way構造を採用し、ChatGPT機能やNFC決済(開発中)にも対応する。配送は2026年12月末から順次行われる予定だ。

実際に体験してみて特に「おお!」となったのは、フィット感だ。

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Apple Watchだとどうしても両端に隙間ができてしまい、人によってはかなり気になるポイントだろう。wena Xはとにかく手首に沿うように作られており、「確かにこの形状なら既存の機械式腕時計のバンド部分に付けても気にならないかも」と素直に思えた。そして今回からは単体でスマートウォッチとして使えるようになっているため、ますます使い方の幅が広がりそうだ。

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Apple Watchだとどうしても隙間ができる

ソニーからスピンアウトしたwena開発チーム

wenaは、ソニー在籍時代の對馬哲平氏が「腕時計とスマートウォッチを一つにまとめたい」という想いから2015年に立ち上げた事業だ。初代wenaのクラウドファンディングでは当時の最高額となる1億円を突破し、以降第3世代(wena 3)まで展開。世代ごとに販売台数は2倍以上の成長を記録し、セイコーやシチズンとのコラボモデルも手掛けてきた。

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歴代のwenaシリーズ

しかし2026年2月末、wena 3のサポートがソニー社内で終了。これに伴い開発チームはソニーからスピンアウトし、2025年7月にaugment AI株式会社を創業した。ソニーから特許と商標を継承しており、對馬氏はこのスキームについてVAIOのソニーからの独立を引き合いに出し、同様のイメージだと説明している。

資金面では、2026年1月末にシードラウンドをクローズし、ソニーグループなどから総額1.7億円の資金調達を完了。金型や材料費への投資に充てるとしており、今回のクラウドファンディングでは材料費の購入などに活用する方針だ。

腕時計とスマートバンドを「行き来」できる2way構造

wena Xの最大の特徴は、腕時計スタイルとスマートバンドスタイルをワンタッチで切り替えられる2way構造(特許出願済み)だ。スマートバックル部分の両端を取り外し、時計ヘッドを着脱する仕組みで、外出時は腕時計として、運動時や就寝時はスマートバンドとして使い分けられる。

これまでのwenaは「腕時計をスマートウォッチにする」コンセプトだったが、第4世代では2つの姿を自由に行き来できる方向へ進化した。腕時計をつけたまま運動や睡眠をとることが難しいという既存ユーザーの声を反映し、運動と睡眠のトラッキングが大幅に強化されている。

対応ラグ幅は16〜24mmで、バンドとヘッドのセットを複数持っていれば、さまざまな腕時計に付け替えることも容易だ。手持ちの腕時計ヘッドも引き続き使用できる可能性がある。

世界最小を支えるハードウェアとソフトウェア

本体サイズは44.2×21.8×12.7mm(最薄部6.67mm)で、wena 3比で全長8.5%の小型化を達成した。この小型化を実現するため、あらゆる技術が投入されている。

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wena 3との比較

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wena 3との比較

まずアンテナをディスクリートで開発し、ステンレス(SUS316L)の金属外装自体をアンテナとして活用。外装が「外装」「アンテナ」「内部部品の位置決め」の3つの役割を一つで担う構造だ。MIM(金属射出成形)とCNC加工を組み合わせた薄肉設計で、樹脂よりも薄く仕上がっている。

内部構造も凝っている。ディスプレイ、バッテリー(80mAh)、基板のいずれもカーブ形状を採用し、三次元的に体積密度を最大化。さらにwena 3では別々だったバックル部分と生体センサーを、wena Xではバックルの中に心拍センサーを統合する新構造(特許出願済み)を採用した。これが8.5%小型化の主な要因だ。

外装はステンレスSUS316Lで、医療用メスにも使われる素材。装着時のフィット感と重心の低さにこだわっており、腕の上でずれにくい設計となっている。表面にはイオンプレーティングの5倍以上の硬度を持つDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施されている。

独自OS「wena OS」による超省電力設計

ソフトウェア面では、wena Xだけに特化した独自リアルタイムOS(RTOS)ベースの「wena OS」を搭載。細かなスリープ制御が可能で、バッテリー容量はわずか80mAhながら約1週間の連続使用を実現する。

一般的なスマートウォッチのバッテリーは小型でも240mAh、通常300mAh程度。wena Xはその3分の1以下で、スマートバンドと比較しても半分以下というサイズだ。24時間装着を想定し、運動時や睡眠時の使用も含めた数値とのこと。

フルカラーカーブ有機ELディスプレイを搭載

ディスプレイはwenaシリーズ初となるフルカラーカーブAMOLED(有機EL)を採用。1.53インチで解像度は460×188(326ppi)だ。wena 3のモノクロPMOLED(1.1インチ、160×64、149.5ppi)と比較して、表示領域は約1.7倍に拡大、精細度は118%向上した。

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UIデザインにもこだわりが光る。一般的なスマートウォッチのようなゴシック体やカラフルなリングは採用せず、細い線とシックなカラーパレットで構成。腕時計の世界観を邪魔しないデザインに仕上がっている。細い線を使うことで画面の黒い部分が増え、有機ELの特性を活かした省電力効果にもつながっているそうだ。

ChatGPT、NFC決済、ジェスチャー操作に対応

wena OSに搭載されるアプリケーションは多岐にわたる。

  • エクササイズ、歩数計
  • 電話、アラーム、タイマー、ストップウォッチ
  • カメラ操作、音楽操作
  • 天気予報、Find
  • ChatGPT

注目はChatGPT機能だ。マイクが内蔵されており、音声で質問し、画面上で回答を確認できる。ただしスピーカーは非搭載のため、音声での回答読み上げには対応しない。

NFC決済機能は現在開発中で、国際ブランド対応に向けて進めている。具体的なブランド名は現時点で非公表で、認定取得後に改めて発表される予定だ。なおwena 3で対応していたFelica(Suica)には今回対応できない見込みとのこと。NFC決済はプリペイド型(チャージ式)を想定しており、有効期限はクレジットカードと同等の期間になる見通しだ。

ジェスチャー操作(開発中)にも対応予定。トントン、デコピン、指パッチンなどの動作でアプリの起動やタイマーの設定が行える。小さな画面で両手操作を避けるため、片手で操作できることを重視している。

ACCELStarsとの資本業務提携で睡眠・運動を大幅強化

スマートバンドとしても使えるwena Xでは、睡眠と運動のトラッキング機能が大幅に進化した。

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睡眠分析では、東京大学の上田泰己教授が創業した睡眠テックスタートアップ「ACCELStars」と資本業務提携を締結。医科学研究に基づいた高精度な睡眠計測技術を活用し、wena X向けのAI睡眠分析を共同開発する。4段階の睡眠ステージ可視化、仮眠検出、スマートアラーム、睡眠スコアなどの機能を搭載予定だ。ACCELStarsは現在進行中の臨床研究プロジェクトだけでも48件を抱え、元ABEJAの創業メンバーであるCTOの緒方氏がAI・データサイエンス領域を担っている。

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運動面では130種類以上のエクササイズに対応。トレーニング効果(有酸素・無酸素)、負荷と筋肉の回復量・回復時間、VO2 MAX、フィットネス年齢などを計測する。

センサー精度も大幅に向上

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搭載センサーは6軸加速度/角速度センサー、心拍センサー(3波長)、近赤外線(IR)センサー、環境光センサー。wena 3の3軸加速度センサー・心拍センサー(2波長)からセンサー数が増加し、心拍精度は約93.3%(wena 3の85.9%から6.5%以上向上)を実現した。

ヘルスログデータはGoogleヘルスコネクトおよびAppleヘルスケアとの連携に対応する。データは国内サーバーで自社管理される。なおwena 3のアプリとは完全に別のアプリとなり、過去のデータの引き継ぎはできない。

wena 3との比較

wena Xとwena 3の主な違いを表にまとめた。

wena X wena 3
本体サイズ 44.2×21.8×12.7mm 46.1×22.3×13.7mm
ディスプレイ フルカラーカーブAMOLED 1.53インチ(326ppi) モノクロPMOLED 1.1インチ(149.5ppi)
睡眠分析 ACCELStarsによるAI睡眠分析 非対応
運動 130種類以上のエクササイズ対応 非対応
心拍センサー精度 約93.3% 85.9%
素材/コーティング SUS316L + DLC(硬度5倍以上) SUS316L + イオンプレーティング
データ連携 Googleヘルスコネクト、Appleヘルスケア 非対応
ジェスチャー操作 対応(開発中) 非対応
NFC決済 国際ブランド対応(開発中) Felica(Suica)対応
2way構造 腕時計⇄スマートバンド切り替え なし

wena Xは完全新設計であり、充電クリップを含むアクセサリー類にwena 3との互換性はない。充電は独自規格のクリップ式(USB Type-C接続)で、マグネット式は機械式時計への影響を考慮して採用されていない。充電クリップは一般販売時に単品でも購入可能(2,000〜3,000円程度の見込み)だ。

防水は動気圧に対応しており、マラソン時の着用なども問題ない水準とのこと。

10周年記念限定モデル「wena X – 10th Special Edition -」

クラウドファンディング限定モデルとして、wena X – 10th Special Edition –が用意された。フルスケルトンデザインを採用し、wenaの本体であるバックル部分を象徴するデザインだ。

搭載ムーブメントは、スイス製の新型機械式ムーブメント「SELITA SW200-2 S b Power+」。8振動(4Hz)の滑らかな運針と65時間のパワーリザーブを実現する。量産仕様としては最上位に位置づけられるD2装飾が施されており、2026年初頭に発表されたばかりのムーブメントで、搭載モデルはまだ存在しないという。前世代のムーブメントを搭載したモデルでも数十万円で販売されている水準のものだ。

バンドにはフランスの老舗メゾン「Jean Rousseau(ジャンルソー)」のカーフレザーバンドを採用。裏面には汗染みを防ぐラバータッチのカーフレザーが使われている。カラーはSilverとBlackの2色で、各色200本の計400本限定。クラウドファンディング限定価格は税込349,800円(一般販売予定価格503,800円の31%OFF)だ。

クラウドファンディングの詳細

クラウドファンディングは2026年3月20日(金)午前11時GREEN FUNDINGで開始される(開始日時より閲覧可能)。主なリターンは以下のとおり。

  • 超早割 wena X metal / leather + loop rubberバンド + エンドピースプレゼント:税込56,800円(一般販売予定価格から16%OFF)、先着限定各500本
  • 超早割 wena X loop rubber:税込46,800円(18%OFF)、先着500本
  • クラウドファンディング限定割 wena X – 10th Special Edition –:税込349,800円(31%OFF)、先着限定各色200本

いずれも2026年12月末から順次発送予定。支援者にはお好きなエンドピースが後日プレゼントされる。バンド購入時に同梱される測定ツールで手首サイズを計測し、最適なエンドピースを選べる仕組みだ。

タッチ&トライ展示

クラウドファンディング期間中、以下の店舗で実機のタッチ&トライが実施される(いずれも3月20日より展示予定)。

  • 二子玉川 蔦屋家電内「蔦屋家電+」(GREEN FUNDINGブース)
  • 福岡天神 蔦屋書店内 GREEN FUNDINGタッチ&トライブース
  • SHIBUYA TSUTAYA 4階 GREEN FUNDINGタッチ&トライブース
  • 梅田 蔦屋書店内 プロモーション企画(〜4月19日予定)

展示やイベントの最新情報は、クラウドファンディングページ内の「活動報告」で随時更新される。

augment AIが見据える「フィジカルAI」の未来

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augment AIという社名は「Augmented Human(拡張された人間)」と「Physical AI」を掛け合わせたものだ。對馬氏は、ロボットや自動運転で用いられるPhysical AI——現実世界で収集された物理データを学習し、現実世界のタスクを遂行するAI——の概念を、人間の身体にも応用したいと語った。

wena Xはその第1弾のセンシングデバイスであり、ACCELStarsとの協業で高精度なデータ収集が可能になる。今後はスマートウォッチだけでなく、マルチデバイスへの展開を進め、「手や他の部位からミドルシニアの生活を支える”マルチデバイス×AIカンパニー”」を目指すとしている。

使えば使うほどパーソナライズされ、介入精度が向上する世界観を描いており、スタートアップとして将来の上場も視野に入れているそうだ。コラボモデルも随時展開予定で、女性向けブランドとのコラボも要望として挙がっている。wena Xの小型化により女性の手首へのフィット感も向上しているとのことで、今後のターゲット拡大にも期待したい。

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執筆者g.O.R.i
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