Apple、ディスプレイ内蔵型指紋センサーの研究開発を本格化か
早ければ2020年のiPhoneに実装される可能性も、画面上どこに指を置いても認証可能に
Appleは、ディスプレイ内蔵指紋認証センサーの研究開発を本格的な段階まで進めているとMacお宝鑑定団Blogが伝えている。
中国の複数サプライヤーの情報によると、2020年に登場するiPhoneに正式採用される可能性もあるとして、部品調達を含めたオペレーション計画書も求められているとのこと。
「Galaxy S10」などに実装されている指紋センサーと同等の機能を実装か
今月2日、複数の中国メディアが中国市場向けに画面に指紋センサーを内蔵したiPhoneを準備しているとの報道していたが、caijing.com.cnによると、GIS製モジュールとGISとQualcommが共同開発した「3D Sonic Sensor」と同等機能が実装されるとのこと。
「3D Sonic Sensor」は超音波を利用し、ユーザーの指紋を読み取る仕組み。すでにSamsungの「Galaxy S10/S10+」には実装されている。
また、TFIアナリストのMing-Chi Kuo氏が2020年に登場するiPhoneの一部仕様について報じた際に音響指紋技術を利用し、ディスプレイ上どこでも指紋認証できる可能性があると予想していた。BarclaysのアナリストBlayne Curtis氏も今年5月、全画面「Touch ID」が実現されると伝えていた。
画面内蔵センサーによって完全ベゼルレス化が可能に?
個人的には未だに「Face ID」よりも「Touch ID」の方が便利だと感じているため、2020年以降のiPhoneが「Touch ID」に逆戻りすることに関しては一切不満はない。
「Galaxy S10」では保護ガラスだと利用不可、画面傷もNGという問題が起きているようだが、Appleのことなので当然、このようなデメリットはしっかりと潰してから製品化するに違いない。
実際、画面内蔵型「Touch ID」が実現すればiPhoneは以下のメリットが受けられると期待される。
ノッチがないディスプレイが実現できるかも?
「Face ID」に必要とされるセンサー露出する必要がなくなるため、FaceTimeカメラの配置をどうにかできれば完全なるベゼルレスが可能になる。
ノッチもなくなるため、動画を再生している時に一部が見切れる、ということもなくなる。
「Face ID」よりも使い方がシンプルに
「Touch ID」にせよ「Face ID」にせよ、決まった場所に向かって特定の行動をしなければならない。
「Touch ID」はホームボタンに指を置く必要があり、「Face ID」は一定の距離を離した状態で画面を見なければならない(見なくても認証する設定もあるが、セキュリティレベルが落ちる)。
Kuo氏が予想している通り、画面上どこでもタッチすれば指紋認証が可能になれば、認証操作が格段に楽になる。
過去のデザインに戻ることも”アリ”なAppleに
顔認証から指紋認証にすることは、ある意味Appleにとって逆戻り。それをAppleの”退化”と批判する人もいるかもしれないが、毎日の使い勝手が向上するために一歩戻るのは大いに歓迎したいところ。
Appleは先日、次期モデルからバタフライ式キーボードを廃止し従来のシザー構造を採用した新しいキーボードを搭載すると報じられていた。
「MacBook、MacBook Air、MacBook Proキーボード修理プログラム」は発売直後のMacBook Pro(2019)でも対象となっていたことから、Appleも事実上お手上げ状態だったことから、”逆戻り”を決定したように見受けられる。
2020年以降のiPhoneに画面内蔵型指紋センサーが実装されるかどうかは現時点では噂の域を出ないが、ぜひとも実現してもらいたい。
【アンケート】Face ID と Touch ID、どっちが好き?
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) July 7, 2019