MacBook Pro M1 Ultimateモデル ファーストインプレッション
期待を裏切らない高いベンチマークスコア、今後はメインマシーンとして使用できる可能性は高そう
M1チップを搭載したMacBook Pro(2020)のUltimateモデルを購入した。16GBのRAM、1TBのSSDを搭載したUltimateモデルだ。
16インチ型MacBook Proの上位モデルを上回るCPU性能、15インチ型MacBook Pro(2018)のdGPUより高速なGPU性能が発売前に公開されていたベンチマーク結果で明らかになっていたが、実機で検証したM1チップのパフォーマンスに改めて驚嘆した。
本記事では各種ベンチマークテストの測定値を中心に、M1チップを搭載したMacBook Pro(2020)のファーストインプレッションを紹介する。
Geekbench:CPUは手元にある16インチモデル以上のスコア
Geekbench 5のスコアを計測すると、シングルコアスコアは「1708」、マルチコアスコアは「7415」だった。
このスコアは僕が現在使用している、第9世代の2.4GHz 8コアIntel Core i9プロセッサを内蔵した16インチ型MacBook Pro(2019)を上回っている。M1チップの性能はMacBook Airでも同じ。30万円以上もするMacに匹敵するCPUパフォーマンスを10万円で手に入ることが、Appleシリコン最大の魅力かもしれない。
Geekbench 5で計測。
MacBook Pro(13インチ、M1)とMacBook Pro(16インチ、Intel)
……はい?????????強すぎません????? pic.twitter.com/eXDpvb6clU
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) November 17, 2020
OpenCLスコアは「18880」、Metalスコアは「21522」。残念ながらグラフィック性能は16インチモデルのdGPUには敵わない。
SSDは16インチモデルよりも高速
内蔵されている1TBのSSDは、16インチ型MacBook Proの2TBより5〜12%高速だった。
M1チップのMacBook Pro、SSDがめちゃくちゃ速い!!!!!!!!
左:M1モデル、1TB
右:Intelモデル、2TBそりゃあ、あらゆる作業がサックサクなわけだわwwww pic.twitter.com/CdlHsviQJz
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) November 17, 2020
すでに十分速いため体感はできないが、ストレージ速度はあらゆる作業において影響する。高速であることに越したことはない。
スリープからの復帰が超高速
Apple Storeで受け取った際に比較させてもらったが、M1チップ内蔵Macのスリープから復帰する早さは異常だ。下記動画ではIntel Macを直前に開いていたためハンデがあるが、それでもM1チップ内蔵Macのほうが素早く画面が点灯する。
IntelとM1の立ち上がり速度比較。
Intelモデルは直前に開いてたから少しハンデありなんだけど、それでもやっぱりM1のほうが早いのよ!!!!Intelは最初に開いた時にタイムラグがあったもん。M1は皆無。地味だけど、テンション上がるね笑。 pic.twitter.com/NOqhbkpL1B
— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) November 17, 2020
画面の瞬時点灯があまりにも快適すぎるため、16インチ型MacBook Proを開くとものすごく待たされているような印象を受ける。慣れとは恐ろしい。
Cinebench:シングルコアスコアで圧倒
Geekbenchと比べて高い負荷を長時間掛け続けるベンチマークツール「Cinebench R23」を使用してCPU性能を計測した。M1チップを搭載したMacBook Proは、シングルコアスコアが「1370」、マルチコアスコアが「6406」だった。
このスコアを16インチ型MacBook Proと比べると、シングルコアスコアは30%以上も高かった。
M1 MacBook Pro、やはり強いな。Cinebench R23でCPU性能を計測したところ、マルチコアスコアは負けちゃうけどシングルコアスコアは31%も高かった。
つまりシンプルなタスクこそ、めちゃくちゃパフォーマンスが上がるってことか。はぁ最高じゃんんんん〜
左:M1
右:Intel pic.twitter.com/vAV17lnp5f— g.O.R.i(ゴリミー管理人) (@planetofgori) November 17, 2020
発熱、動作音、バッテリーなどのファーストインプレッション
僕は、13インチ型MacBook Proの購入は2018年モデル以来。箱は想像していたよりも重かったが、中身を開けると見慣れた周辺機器や資料、ケーブルが同梱されていて少し安心した。
ディスプレイを開くと長年のMacユーザーにはお馴染みの「ジャーン」という音に迎えられた。懐かしい。
シザー式キーボードになった13インチ型MacBook Proを所有するのが初めて。escの物理キーがあるだけで、作業効率は劇的に上がる。Touch Barは相変わらず存在意義が見出だせないが、あるものは仕方ないと割り切っている。
macOS Big Surから、fnキーをiPadやiPhoneにある地球儀キーを兼ねる仕様になった。fnキーを押すだけで言語の切り替えができるようになり、意外と便利だ。
入手してから数時間しか経っていないが、電池持ちは期待できそうだ。Geekbench 5やCinebench R23など、マシーン負荷の高いベンチマークツールを立て続けに使用していても、電池残量はほとんど減らなかった。
発熱は通常の作業ではほとんど感じられない。ファンの動作音はほとんど聞こえず、Cinebench R23を使用中でさえ非常に静かだった。唯一熱くなったのは、DropboxとiCloudから数百GB単位のデータを一斉に同期し始めたタイミングだ。
PhotoshopもM1チップをサポートしたベータ版がリリースされ、Camera RAWが使用できることを確認。プリセットなども問題なく使用でき、メインマシーンとして使えることがわかった。
基本的な動作はキビキビしている。ディスプレイの解像度を変更した際の、切り替えの早さには驚いた。画面全体が読み込み直すような様子もなく、一瞬で切り替わる。
使用しているアプリのほとんどが、今まで通り使用できる。環境は移行せずゼロから構築したが、仕事に必要とするアプリは問題なく動作している。
環境が整うまで時間がかかりそうだが、少なくとも僕はメインの仕事マシーンとして問題なく使えそうだ。
こんなに完成度高いんですね。2020年モデルを買った自分としては「まじか」の連続です。これだけ性能が良いならもうちょっと待っておけば、、、と後悔です。
こりゃ楽しみすぎるぜ。。。