M1 MacBook Pro、3つの不満 新モデルへの期待
満足度の高いマシーンであることには間違いないが、不満が全くないわけではない
M1 MacBook Proを使いはじめて3カ月が経った。16インチ型MacBook Proはいつでも使える状態にしてあるものの、乗り換えてからの出番は片手で数えられる程度。23万円で購入したMacがメインマシーンとなり、40万円もしたMacが”補欠”となってしまった。
気に入っている点が圧倒的に多いM1 MacBook Proだが、不満が全くないわけではない。本記事ではM1 MacBook Proの不満点をまとめた。絶賛するレビューが多い中、あえて不満点を知ることで購入の参考にしてもらいたい。
M1 MacBook Proで不満に感じていること
外部ディスプレイ周りの不安定さや制限
M1 MacBook Proは、外部ディスプレイ周りの動作が不安定だ。1枚の外部ディスプレイまでしか出力できないという制約に加え、スリープからの復帰や解像度の制限など、16インチ型MacBook Proでは見受けられなかった不具合が定期的に発生する。
外部ディスプレイは1枚まで、2枚目以降はDisplayLink製品が必須
現在の作業環境で使用している外部ディスプレイは、5K2Kウルトラワイドモニター「34WK95U-W」と4Kモニター「27UK650-W」の2枚。5K2Kモニターは付属のThunderbolt 3ケーブルで出力し、4KモニターはCaldigit TS3 Plus経由でStarTech.com製のUSB 3.0 – デュアルDisplayPort変換アダプタを使って出力している。
M1 MacBook Proを使ったデュアルディスプレイ環境の構築は、DisplayLink製品が必要不可欠。使用すれば2枚目の外部ディスプレイは出力できるが、対応しているHiDPIの疑似解像度が少ない、有料動画コンテンツが視聴不可能になる、True ToneやNight Shiftが反映されない、Apple Watchでロック解除ができない、などの制約と向き合う必要がある。ロマンと効率を両立したコックピットのような作業環境を追求してきた僕としては、妥協せざるを得ない状況だ。
解像度が選択できないのはかなり不便
スリープからの復帰失敗、低解像度状態での点灯
外部ディスプレイに接続した状態で、スリープ復帰に失敗することも少なくない。4Kモニターや内蔵ディスプレイより、5K2Kモニターのスリープ復帰が数秒間遅れることは毎度のこと。メインディスプレイとして認識されず、低解像度状態で点灯することもある。
なぜか直接繋いでいる5K2Kモニターの点灯が異常に遅い
通常はディスプレイのオン・オフを切り替えることで正常通りの表示に戻るが、突然ピンク色の画面が表示され強制終了することもある。その際のクラッシュログは以下のとおり。
本来であればCaldigit TS3 Plus経由で2枚のディスプレイを出力できるはずだが、5K2Kモニターと4Kモニターは別々のケーブルを使用。1本のケーブルで構築するより動作は安定している。
2つしかない外部ポート
M1 MacBook Proは左側にポートが2つあり、右側にはない。外部ディスプレイの出力で2つとも使用しているため、別の周辺機器を接続したい場合、Thunderboltポートが使用できないことで困ることは多い。特に大容量のファイルを転送したい場合、Caldigit TS3 Plus経由よりもMac本体に周辺機器を直接接続したほうが転送速度が速い。
僕の作業内容では、M1 MacBook Proで十分。これ以上のスペックを必要としていないが、右側のポート不足は想像していたよりも不便だ。右側にポートが搭載されるという理由だけで、今後発売されるであろう上位機種を購入するだろう。
なおM1 MacBook Proは、2ポートモデルの置き換えだ。4ポートモデルを”スペックダウン”したのではない。4ポートモデルは今年後半、14インチモデルとしてアップデートされると噂されている。
Bluetooth接続の不安定さ
M1 MacBook Proに限らずMac全般に言えることだが、Bluetoothの接続は安定しない。Bluetooth性能が改良しているはずのMX Master 3 for MacをM1 MacBook Proの目の前で使用しているが、カーソルのカクカクしてしまう現象やソフトウェアと正しく連係しなくなる問題に度々遭遇する。スリープからの復帰後に発生する頻度が高い。解決方法はMacの再起動しかない。
また5K2Kモニターに接続した状態で再起動すると、マウスが認識されず内蔵トラックパッドを使用しなければカーソルが移動できない不具合がある。
高まる新モデルへの期待、M1 MacBook Proの不満は解消なるか
M1 MacBook Proが素晴らしい製品であることは、紛れもない事実だ。16インチ型MacBook Proに引けを取らないパフォーマンス、1日では使い切れないほどの電池持ち、全く発熱しない筐体、ファン搭載を疑うほどの静かさ。MacBook Proの購入を検討している人には全力でおすすめしたい。
Touch Barは邪魔だが、同じ性能を持つMacBook Airを選ばずにMacBook Proを選んだのは電池持ちだ。2016年から憎しみ合ってきた仲なので、もはや敵というよりもライバルのような存在かもしれない。
僕がMacに必要とするパフォーマンスはM1 MacBook Proで十分だが、感じている3つの不満はいずれ解決したい。外部ディスプレイとBluetoothはソフトウェア・アップデートで修正される可能性はあるが、ポート不足はM1 MacBook Proを使い続けている限りは解決できない。
Appleは、デザインを刷新した新しい14インチ型MacBook Proを、今年後半に発表すると見られている。Touch Barが廃止され物理ファンクションキーになり、SDカードスロットやHDMIポートまで復活すると噂されている。M1 MacBook ProはMac新時代の幕開けだ。14インチモデルが不満をすべて解決してくれる”神マシーン”になると信じたい。
ライバル。笑
まかせとけぇぇぇ!!笑。
外部ディスプレイ周りの不具合にはほんとに悩まされてきましたね〜
マルチモニター環境のgoriさんの苦悩お察しします(笑)
次はきっと最高のproがくるでしょう…きっと.. proの申し子であるgori隊長殿 先陣たのみました(笑)