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Apple、グラフデータベース企業「Kuzu」を買収。iWorkやFreeformへの統合に期待

2025年10月に買収完了。マインドマップ風の視覚的データベースがFileMakerとは別の形で展開される可能性

Kuzu Linkedin 1
LinkedInよりキャプチャ

Appleが昨年、カナダのグラフデータベース企業Kuzu(クズ)を買収していたことが明らかになった。EUのデジタル市場法(DMA)に基づく買収リストで判明した。AppleInsiderが報じた。

買収は2025年10月に完了し、取引額は非公開。買収後はKuzuのウェブサイトが閉鎖され、GitHubリポジトリも2025年10月10日にアーカイブ化された。これはAppleによる買収案件で一般的に見られる対応だ。

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公式サイトは閲覧できない

クエリ速度に特化したグラフデータベース

Kuzuは2023年にカナダ・オンタリオ州で設立され、買収時点で約10人の従業員を抱えていた。同社のLinkedInプロフィールによると、Kuzuは「クエリ速度、スケーラビリティ、使いやすさに特化した埋め込み型グラフデータベース」を開発していた。

Kuzuが提供していた「Kuzu Explorer」はブラウザベースのデータベースで、1つのノード(データポイント)をクリックすると、関連するすべてのデータへの接続が表示される仕組みだった。マインドマップのように、視覚的にデータの関係性を把握できる点が特徴だ。

リレーショナルとグラフ、2つのデータベースの違い

グラフデータベースは、FileMakerなどで使われる一般的なリレーショナルデータベースとは根本的に異なる。リレーショナルデータベースは、最初に設定された接続済みのテーブルにデータを格納する方式で、オフィスのファイリングキャビネットに例えられる。顧客テーブルから注文履歴テーブルを参照し、さらに別のテーブルで同じ商品を注文した他の顧客を検索する、といった具合だ。

一方、グラフデータベースはマインドマップに近い。顧客は注文に接続され、同時に他の顧客とも接続される。リレーショナルデータベースでは、クエリが通過するテーブルが増えるほどパフォーマンスが低下するが、グラフデータベースはより高速に動作するメリットがある。

iWorkやFreeformへの統合の可能性

Appleは1980年代からFileMakerデータベースを所有しているが、子会社のClaris(旧FileMaker Inc.)を通じて運営されており、Pages、Keynote、Numbersといった消費者向けiWorkアプリとは距離を置いてきた。これは、MicrosoftのOfficeにAccessデータベースが含まれているのとは対照的だ。

グラフデータベースがリレーショナルデータベースと大きく異なることから、FileMaker Proに組み込むには大幅な再構築が必要になる。AppleInsiderは、マインドマップのような視覚的な分かりやすさを考慮すると、iWorkスイートへの統合や、将来のFreeformへの組み込みが考えられると指摘している。

別の可能性として、グラフデータベースはソーシャルメディアシステムでも使用されている。AppleはGame Centerのコミュニティ、Apple Musicライブラリの共有、SharePlayなど、ユーザー同士がコンテンツを共有する機能を持っており、これらの強化に活用される可能性もある。

なお、Appleは同じ2025年10月に、Apple IntelligenceとHomeKit Secure Videoへの応用が期待されるPrompt AIも買収している。Appleは2025年に合計7件の小規模買収を実施したことを明らかにしている。

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更新日2026年02月12日
執筆者g.O.R.i
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