圏外のない世界。iPhone 14の衛星通信対応を示唆する情報が続々と明らかに
メッセージ送信機能、ユーザー自身の位置情報・メディカルID・緊急連絡先への警告を含む緊急時の連絡機能か
2022年の新型iPhone(iPhone 14)は、衛星通信機能をサポートする可能性がある。調査会社TMF Associates(Telecom, Media and Finance Associates)のコンサルタントTim Farrar氏は、AppleがGlobalstarと提携し、基地局を不要とする無料のメッセージングサービスを日本時間9月8日のスペシャルイベントで発表すると予測している。
Globalstarは今年2月、”見込み顧客”用に連続衛星サービスを提供する目的で、新たに17個の人工衛星を購入したと発表。具体的な企業名は明らかにしていないが、「iPhone 14」シリーズに向けた動きの可能性がある。
2019年から報じられている「人工衛星を利用したサービス」
Bloombergは2019年に、AppleがiPhoneに直接データを送信するための人工衛星を開発していると報道。緊急時用の連絡手段として、メッセージ送信機能、ユーザー自身の位置情報・メディカルID・緊急連絡先への警告を含む緊急連絡の機能が検討されていた。iPhone 13シリーズの搭載が噂されてたが、実現しなかった。
Appleに詳しいBloombergの名物記者Mark Gurman氏は、招待状のデザインが衛星通信サービスの発表を示唆している可能性を指摘。イベントのタイトルは英題が「Far out.」、邦題が「越えよう。」となっており、通信関連のタグラインと解釈できる。
Apple Watchも将来的に対応する可能性
なお2022年の新製品で実現としたら「iPhone 14」シリーズになるが、Mark Gurman氏によると、Apple Watchも将来的に対応する可能性を指摘。緊急時に圏外エリアでも助けを知らせることができ、より多くの命を救えるだろう。
Appleに対抗?SpaceXとT-Mobileも人工衛星通信サービスを発表
一方でSpaceXとT-Mobileは、人工衛星を利用することで既存の基地局を介入せずに通信を可能とする新サービスを発表。2023年末までに一部地域でベータ版の提供を予定している。まずはSMSやMMSなどテキストメッセージが送受信できるが、30分前後のタイムラグが発生すると予測されている。将来的には音声通話やデータ通信の対応も計画に入っている。
Note, connectivity will be 2 to 4 Mbits per cell zone, so will work great for texting & voice calls, but not high bandwidth
— Elon Musk (@elonmusk) 2022年8月26日
Tim Farrar氏は、SpaceXとT-MobileはAppleの発表を見越してこのタイミングで発表を行ったと予測している。
日本ではKDDIがSpace Xと提携済み
日本における衛星通信も実現される可能性がある。KDDIは昨年9月、SpaceXの高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink」をau基地局のバックホール回線に利用する契約を締結。
これまでサービス提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策においてもauの高速通信が体験可能になる。2022年をめどに、全国約1,200カ所から順次導入を開始する。
楽天モバイルはスペースモバイルでしたっけ。