iPhone 15 Pro、熱問題を抱えている可能性。Appleはノーコメント

iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxは、従来に比べて本体が熱くなる問題を抱えている可能性がある。BloombergやThe Wall Street Journalを筆頭に、複数の海外ネットメディアで報じられている。

特に発熱が見られやすいタイミングとしては、急速充電中やゲーミングなどマシーンパワーを必要とする作業を行っているとき。ネットでは「充電中は熱すぎて持てない」「SNSを見ているだけなのに熱い」などと指摘されている。

My 15 pro max charging is getting so hot around the frame while chatting I just can’t hold it

Seriously, it’s too hot to hold while charging

— Max Weinbach (@MaxWinebach) September 23, 2023

The natural titanium iPhone 15 Pro gets extremely hot, so much so that it becomes difficult to hold. Furthermore, it heats up after just a 2-minute FaceTime call or when scrolling through reels for 8-10 minutes. This is a new issue for me, as I've never encountered this with any… pic.twitter.com/Qu0QK1xGLd

— Mohit Verma (@itz_mohitverma) September 25, 2023

データ移行直後は発熱しやすい。しかし構造に問題があるとの指摘も……

一般的に新しいiPhoneは、データを移行してから数日から1週間は熱くなる傾向にある。本体内部を整理整頓するインデックス作業、iCloud上のデータとの整合性を取る同期作業などが行われるため、CPUやニューラルエンジンがフル稼働となるからだ。購入直後に熱い場合、しばらくは待ってみると良いだろう。

しかしiPhone 15 Proは構造上、熱に弱くなっている恐れがある。一部ではA17 Proチップの構造を問題視する声があったが、Apple情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏によると、チタン製ボディの採用が冷却性能を低下させたと指摘している。

iPhone 15 Proは軽量化を優先し、冷却構造を妥協した可能性がある。放熱面積の減少、放熱効率が悪いチタン製ボディの採用が熱効率を悪化させているという。Appleはソフトウェアを通じて熱問題を対処すると見られるが、プロセッサー性能の低下させない限り、効果は限定的と見られる。

様々な検証を行うYouTubeチャンネル「Max Tech」の氏は、A17 Proチップが最大14Wのピーク出力が発熱させている可能性を指摘。従来のモデルは10〜11Wだったそうだ。

The only way Apple can fix it is to drop the peak power.

However, this will lead to lower performance, which will force Apple to edit their marketing numbers of 10% CPU and 20% GPU gain, lol.

What will happen?

My take: Nothing. Apple will stay quiet until next year lol. https://t.co/UT42S6k5TR

— Vadim Yuryev (@VadimYuryev) September 27, 2023

iPhone 15 Proだけではなく、iPhone 15のほうが発熱するとのデータも

iPhone 15 Proの熱問題が注目されているが、Dxomarkが公開したデータによると、iPhone 15 Pro Maxより標準モデルのiPhone 15のほうが高い最高温度を記録している。

Dxomark temperature tests for the iPhone 15 Pro Max versus other models. Interestingly their regular iPhone 15 got even hotter. https://t.co/jaOQp9BXx3 pic.twitter.com/cKmdOzjPgB

— Mark Gurman (@markgurman) 2023年9月28日

Appleは現時点で、iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxの熱問題にコメントしていない。

MagSafe対応冷却クーラーもアリ……かも？

iPhone 15 Proだけではなく、iPhone 14 Proも過去のiPhoneに比べて発熱しやすい傾向にある。充電中に長時間持てないほどの熱さに達することは度々ある。メッセージに返信したりSNSを見ている程度の操作中でも必要以上に熱くなり、保冷剤の上に端末を置いて冷やす必要があった。

iPhone 14 Proは「劣化スピードが早すぎる」との報告が多数あり、iPhone 15 Proでは充電サイクル回数の表示に対応し、充電を最大80％で停止するオプションが用意された。熱は電子機器の大敵だ。せっかくのバッテリー長寿命対策も、構造上の欠陥による本体の発熱により、バッテリーの劣化スピードを早めてしまう恐れがある。

あまりにも発熱するようであれば、MagSafe対応冷却ファンを使うことで一時的に対処できるかもしれない。

Fun fact: Apple’s iPhone 15 Pro puts out enough power to power the Razer Phone Cooler so you don’t get overheating during gaming. This will keep your FPS up!

And it works well! This thing goes down to 12 degrees C and cooler!! pic.twitter.com/a80D786Pxq

— Vadim Yuryev (@VadimYuryev) September 22, 2023