M2 MacBook Airをカスタムすると14インチMacBook Proに近づく。携帯性と処理性能、どっちを取るか
M2 MacBook Airで16GBメモリ/512GBストレージを選択すると、14インチMacBook Proが射程範囲内に……
M2 MacBook Airは素晴らしいマシーンだが、256GBモデルはSSDが遅いため、ガツガツ作業するのであれば512GB以上を選んだほうが良いだろう。軽いタスクを行う分にはメモリ8GBで足りるが、画像処理や映像制作などを行うのであれば16GBへのアップグレードが好ましい。
メモリとストレージをカスタマイズしたM2 MacBook Airは236,800円。M1 Proチップを搭載した14インチMacBook Proのベースモデル(M1 Proチップ/16GBメモリ/512GBストレージ)と38,000円差まで迫る。
M2 MacBook Airをカスタマイズしたモデルを購入するより、14インチMacBook Proのベースモデルを購入したほうが費用対効果が高いのではないか。
3.8万円の差額を払って”アップグレード”するべきか否か
38,000円の差額で得られる性能差は、以下のとおり。優れたディスプレイ、より高速なメモリ、処理性能の高いCPUとGPU、より多くの外部ポート、より優れたスピーカーシステムが手に入る。
14インチMacBook Pro | M2 MacBook Air |
---|---|
14.2インチミニLEDディスプレイ | 13.6インチ液晶ディスプレイ |
3,024 x 1,964ピクセル 254ppi |
2,560 x 1,664ピクセル 224ppi |
1,000ニトの持続輝度(フルスクリーン) 1,600ニトのピーク輝度(HDRコンテンツのみ) |
500ニトの輝度 |
最大120Hz(ProMotion) | – |
200GB/sのメモリ帯域幅 | 100GB/sのメモリ帯域幅 |
8コアCPU/14コアGPU | 8コアCPU/10コアGPU |
3つのThunderbolt 4ポート(左に2つ、右に1つ) | 2つのThunderbolt 3ポート(左に2つ) |
SDカードスロット | – |
HDMIポート | – |
6スピーカーサウンドシステム | 4スピーカーサウンドシステム |
最大2枚までの外部ディスプレイ出力 | 最大1枚までの外部ディスプレイ出力 |
一般的に「負荷の高い作業をするならMacBook Pro、軽い作業がメインならMacBook Air」と言われているが、Appleシリコン時代のMacは必ずしもそうとは言えない。動画編集を生業としている国内外の一部YouTuberも、機動力と十分なパフォーマンスを理由に、M2 MacBook Airに乗り換えている。
M2 MacBook Airは、高負荷処理の維持を苦手とする。写真の現像や動画の編集は問題ないが、7分以上かかる書き出し作業は苦戦する。冷却ファンを内蔵し、高性能コア数が多い14インチMacBook Proのほうが向いている作業内容だ。
外部ディスプレイとの接続性や相性も優れている。M2 MacBook Airは、一般的な縦横比率を持つ4K、5K、6Kディスプレイの出力は問題ないが、ウルトラワイドモニターとの相性は問題あり。2枚以上の出力も、システム仕様上は非対応だ。
一方でM2 MacBook Airは、本体の薄さと軽さ、携帯性の良さ、圧倒的な電池持ちが強みだ。M1チップと比べてCPU性能が18%高速化、GPU性能が35%高速化、ニューラルエンジン性能が40%高速化したM2チップにくわえ、16GBのメモリと512GBのストレージがあれば、マルチタスクも快適にこなせる。1.24kgの軽さは、持ち運ぶ機会が多い人の味方。1.13cmの薄さは、マチが少ないバッグでも収まりが良い。
M2 MacBook Airの薄さが際立つ
14インチMacBook Pro、M2 MacBook Airと同額で購入可能
16GBメモリと512GBストレージのM2 MacBook Airと14インチMacBook Proのベースモデルの差額は38,000円。しかしApple公式の整備済み商品であれば、M2 MacBook Airと同じ236,800円で購入できる。
そここそこの処理性能と優れた電池持ちを持つM2 MacBook Airか、優れた処理性能とそこそこの電池持ちを持つ14インチMacBook Proか。薄くて軽いM2 MacBook Airか、左右にThunderbolt 4ポートがありSDカードスロットやHDMIポートがある14インチMacBook Proか。どちらを選ぶべきかは、何を優先するかで決まるだろう。
性能と金額の差がすぐ分かる、いい記事ですね!
そう思います!書き出ししながら他の作業を並行してやりたい、やらないといけないことがある、という人はProなんでしょうけど、個々の作業を行うぐらいではAirでも十分すぎますね。ちなみに今134枚ほどの写真を書き出ししながらこのコメントを14インチMacBook Proで打ってますが、普通に文字の入力がちょこちょこ遅れますねw MacBook Proでもこうなので、これを防ぐということであればM1 Maxとかの域になりますし、一気に予算が……!
確かにProのカラバリ不足は寂しいですね。まあそういうのよりも本体の性能を重視する人たちという想定、ということですかねぇ。
M1のAirで、たまに映像の編集とかにも使いますがこれで充分と思ってて、よほどのハードワークを想定してない限りはProの検討は必要ない印象です。余談で、この記事を拝見した後にApple StoreアプリでProも確認しましたが、ローズゴールド使ってる側からするとグレー系の2色のみは寂しい感じがしました。