M4 MacBook AirとMac Studio(2025)先行レビュー:各メディアが評価する最新Macの実力
新色スカイブルーの魅力からThunderbolt 5対応まで、プロが語る進化したAppleシリコンの実力と選び方
Appleが3月12日に発売する新しいMac製品、M4チップ搭載MacBook AirとM4 Max/M3 Ultra搭載Mac Studioの先行レビューが各メディアから続々と公開されている。両機種ともプロセッサーの刷新を中心としたアップデートだが、AIへの対応強化や細部の改良など、これからの時代を見据えた進化を遂げているようだ。
各メディアの評価から、新製品の魅力と特徴を詳しく見ていこう。
M4 MacBook Air:定番モバイルノートの進化
新色「スカイブルー」が好評
マイナビニュースのレビューによると、M4 MacBook Airの最も目を引く変更点は、新色「スカイブルー」の追加だという。従来のカラーラインナップからスペースグレイが姿を消し、代わりに登場したこの新色は、「照明の状態によって透き通るような青みが強まったり、シルバーのように見えたりと、飽きさせない仕上がりになっている」と評価している。
週刊アスキーも「屋内照明の下では落ち着いた色合いに見えるが、屋外の明るい日射しの下では鮮やかなブルーに変化する」と指摘。「MacBookの天板に青いアップルロゴが輝く時が来るなんて、ブルーが好きな筆者はとても感動しています」と述べている。
東洋経済オンラインは、スカイブルーについて「新鮮味のあるさわやかな空色」と表現し、アルミニウムの薄型ボディとの相性の良さを強調している。
性能と使い勝手の向上
Impress Watchのレビューによれば、M4チップの搭載により、M3と比べて処理性能が向上しただけでなく、AIや機械学習処理の性能が大幅にアップしているという。同サイトは「Geekbench 6」と「Cinebench 2024」のベンチマークテストを実施し、M1モデルと比較して大きな性能向上を確認している。
週刊アスキーも同様のベンチマークテストを行い、「M4搭載MacBook AirがCPUのシングルスレッド3700前後、マルチスレッド14000前後、GPUのMetalスコアは55000前後を記録。M1搭載MacBook Air(シングルスレッド2400前後、マルチスレッド8700前後、GPU 34000前後)と比較すると、Appleシリコンの進化は明らか」と報告している。
機能面では、マイナビニュースが「M3モデルで存在した外部ディスプレイ接続時の制約が取り払われ、MacBook Airのパネルを閉じずに2台の外部ディスプレイに接続できるようになった点が評価できる」と指摘。Business Insiderも「外部ディスプレイ2つに内蔵ディスプレイも有効」で実質3つ同時に使える点を「細かく仕様を改善している」と評価している。
インターフェースについても、Thunderbolt 3からThunderbolt 4へとアップグレードされた点が各メディアで言及されている。週刊アスキーは「最大転送速度は40Gbpsと変わらないものの、長めのケーブルを接続した場合でも転送速度の減衰が起こりにくくなっている」と説明している。
定評のある快適装備を継承
マイナビニュースによれば、M4モデルでもM3モデルと同様のファンレス設計を継承しており、「どんな状況でも甲高いファンの騒音に悩まされることはない」という。同サイトは「質感の高い薄型軽量ボディ、使いやすいキーボードやトラックパッド、発色に優れ精細な表示の液晶パネル、厚みのあるサウンドを響かせるスピーカー、18時間もの長時間バッテリー駆動など、これらを備えたノートPCはWindowsを含めてもそう多くない」と高く評価している。
特にキーボードとトラックパッドについては、「キーボードは日本語配列でも不自然さが一切ないうえ、しっかりとした底が感じられる絶妙なタイプ感でパキパキ入力できる。トラックパッドは、iPhoneと同様に指に吸い付くような操作性でストレスなく操れる」と絶賛している。
フロントカメラについても、週刊アスキーは「デスクビューに対応する12MPセンターフレームカメラになった」と指摘し、「センターフレームやデスクビューもよいのですが、そもそも12MPカメラの画質が良いので満足度が高まります」と評価している。
懸念点も継続
マイナビニュースは、従来から気になっていた欠点もそのまま受け継がれている点を指摘している。拡張性については、「拡張端子は2つのUSB-C/Thunderbolt 4とヘッドホン端子しかなく、四角いUSBケーブルやHDMIケーブルはそのままでは接続できない」と述べ、「USB Type-Cハブを用意するのがよいだろう」とアドバイスしている。
また、「モバイル通信に対応しないのも、最新のモバイルノートPCとしては物足りない点だ」とし、「iPadでは、もっともベーシックな無印iPadでも5G対応のセルラーモデルを用意していることを考えると、そろそろMacBookシリーズもモバイル通信できるようにしてほしい」と要望を述べている。
Apple Intelligenceへの対応
Impress Watchは、M4チップの採用で、4月から日本語対応が予定されているApple Intelligenceの体験がさらに向上することを期待している。同サイトは「Apple Intelligenceはプロセッサー内のAI特化コアであるNeural Engineで処理される」と説明し、M1からM4に至る過程でNeural Engineの性能が大幅に向上していることを「Geekbench AI」のベンチマークで確認している。
週刊アスキーも、Apple Intelligenceの機能を試し、「素速くサクサクとこなしてくれます」と評価。「筆者は英語の微妙な言い回しまでわかるほどの語学力を持ち合わせていませんが、だいたいの書きたかったことを正確に英語で要約してくれています」と実用性を強調している。
Mac Studio:プロ向け最強マシンの進化
M4 MaxとM3 Ultraの2種類のチップオプション
ITmediaによれば、Mac Studioは、M4 MaxとM3 Ultraの2種類のチップオプションを提供しているが、「それぞれの性能差をスペックシート上だけで比較することにあまり意味はない」という。同サイトは「M4 Maxチップは既にMacBook Proに搭載されているが、そのパフォーマンスの高さは評価されており、最大128GBのメモリも大多数のクリエイターが求めるワークロードにおいて十分に広大なメモリ空間である」と述べている。
価格差については、「M3 Ultraを選ぶためには、プラス37万円の予算が必要」で、「512GBのメモリ構成にするためには54万円の予算を積み上げる必要がある」と指摘している。
インターフェースの進化
Impress Watchによれば、Mac Studioのインターフェースは、Thunderbolt 4からThunderbolt 5へとアップグレードされたという。同サイトは「最大40Gpbsだったデータ転送速度が『最大120Gbps』になり、PCIeの接続速度も『64Gbps』になっている」と説明し、「このレベルの周辺機器を個人で揃えるのは大変だが、プロ用途なら別。大幅に高速化するので、プロセッサーの進化と同様に大きな変化」と評価している。
M4 MaxとM3 Ultraの使い分け
ITmediaは、M4 MaxとM3 Ultraの選択は用途によって大きく異なると指摘している。「写真や動画制作を中心とするクリエイティブ用途では、最新世代となるM4 MaxチップのシングルコアでのCPU性能の高さが応答性に大きく寄与する」とし、「オンデバイスでのAI処理においてもM4 Maxの方が有利だ」と述べている。
同サイトは「128GBメモリで足りる範囲であれば、M4 Maxチップの方がベターな選択肢であることは間違いなく、そしてそれはほとんどのクリエイティブな作業レンジをカバーする」と結論づけている。
一方、M3 Ultraの真価については、「巨大なメモリ空間でGPUパフォーマンスを生かせること」にあるとし、「よほどGPUの演算能力の絶対値に依存したアプリケーションではない限り、M4 Maxチップの方が圧倒的に費用対効果がいい」と指摘している。
プロフェッショナルのためのワークステーション
Forbes JAPANは、Mac Studioについて「プロフェッショナルのためのワークステーション」と位置づけ、「高度なクリエイティブ作業やAI開発に最適化された設計」と評価している。特に「Thunderbolt 5の採用により、大容量データの転送が劇的に高速化され、4K・8K動画編集や3DCG制作などの重たい作業がよりスムーズに」なると指摘している。
日本経済新聞も、Mac Studioの性能について「プロ向けの高性能モデルとして、動画編集や3D制作などの負荷の高い作業に対応する」と説明し、「M3 Ultra搭載モデルは、前世代のM1 Ultra搭載モデルと比較して最大2.5倍高速化している」と報じている。
まとめ:各メディアが語る新Macの選び方
マイナビニュースは、M4 MacBook Airについて「定評のあるM3モデルにApple Intelligenceへの対応を充実させた進化版」と評価し、「すでにM3モデルを使っている人はわざわざ買い替える必要はないが、M1搭載MacBook Airからの買い替えならば明確な進化を体感できるだろう」とアドバイスしている。
Impress Watchは「Mac Studioは『狙って買う』印象の強い製品だが、MacBook Airは『新世代に買い換える』タイミングの製品」と位置づけている。
東洋経済オンラインは、価格面にも触れ、「M4 MacBook Airはメモリー16GB、ストレージ256GBの13インチモデルが16万4800円からと、Windowsのモバイルノートと比べてもコスパの高さが光る」と指摘。「特に学生は通年で学割価格で購入できるうえ、4月9日までは学割キャンペーンで22,000円のApple Gift Cardがもらえ、ダブルでお得に購入できる」と紹介している。
各メディアの評価を総合すると、Appleシリコンの進化は、単に処理速度が上がっただけでなく、Apple Intelligenceに代表されるAI機能の活用を見据えたものになっていることが分かる。新しいMacを選ぶ際は、自分の用途に合わせて、性能とコストのバランスを考慮した選択が重要だろう。
メディアによる先行レビュー記事
先行レビュー動画まとめ
それぞれの製品の概要
M4 MacBook Airの特徴
M4 MacBook Airは、パフォーマンスと機能性の両面で大きな進化を遂げている。M4チップを搭載し、10コアCPUと最大10コアGPUを備え、最大32GBの統合メモリに対応。新たにスカイブルーカラーが追加され、ミッドナイト、スターライト、シルバーと合わせて4色展開となった。
特筆すべき点として、ノートパソコンを開いたまま2台の外部ディスプレイに同時接続できるようになり、1200万画素のセンターステージカメラを搭載。バッテリー寿命は最大18時間で、Intel搭載モデルから6時間の延長を実現している。
Mac Studio(2025)の特徴
Mac Studioは、M4 MaxとM3 Ultraの2種類のチップオプションを提供している。M4 Max搭載モデルは、最大16コアCPU、最大40コアGPU、毎秒500GB以上の統合メモリ帯域幅を備え、M1 Maxモデルと比較して最大3.5倍高速化している。一方、M3 Ultra搭載モデルは、最大32コアCPU(24パフォーマンスコア)と最大80コアGPUを搭載し、800GB/秒以上のメモリ帯域幅を実現。最大512GBの統合メモリと16TBのSSDストレージに対応する。
両モデルともThunderbolt 5ポートを搭載し、最大120Gb/sの転送速度を実現している。
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性能の良い製品なんだろうけど、最近のアップル製品にはワクワク感が足りない