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MacBook Neoを買う前に知っておきたい。「低価格」を実現するために省かれた20以上の機能

Touch IDは上位モデルのみ、USB-Cの左右で性能が違う、ヘッドフォンジャックはハイインピーダンス非対応

What macbook neo left behind

AppleのMacとしては最安値となる99,800円(税込)の「MacBook Neo」だが、この価格を実現するために多くの機能が省かれている。

Appleのプレスリリースによると、MacBook Neoは「より多くの人々に、よりお求めやすくなるように一から設計された」モデルだ。つまり最初から、ターゲットを絞り込んだ上で徹底的な取捨選択が行われている。

以前の記事でも書いたが、MacBook Neoの「安さ」は単なるコストカットではなく、戦略的な意思決定の結果だと思っている。それを踏まえた上で、MacBook AirMacBook Neoの具体的な違いを整理してみたい。

Mチップではなく、A18 Proを選んだ理由

MacBook Neoに搭載されているのは、MシリーズチップではなくiPhoneと同じA18 Proだ。iPhone 16 Proで初搭載されたチップのビニング版で、CPUは6コア・GPUは5コア構成となっている。

メモリは8GBのみで増設不可。他のすべてのMacが16GBスタートであることを考えると大きな差だが、Apple Intelligenceの最低動作条件が8GBのため、対応はしている。メモリ帯域幅は60GB/sと、MacBook Airの半分以下だ。

ただ、これを「妥協」と見るか「割り切り」と見るかは用途次第だろうが、AppleがこのAppleに届いてほしいと思っているユーザー層は、メモリとメモリ帯域幅に全く興味を持たない人達がメインターゲットだと予想している。つまり「これで良い」のだ。

Appleが示している比較データは明確で、流通している最新のIntel Core Ultra 5搭載の最も販売台数の多いWindowsノートパソコンと比較した場合、日々のタスクが最大50%高速、デバイス上でのAIワークロードの実行が最大3倍高速だ。競合のWindowsノートパソコンに対しては十分な優位性を持っている。MacBook Airとの比較で見劣りするのは事実だが、そもそもMacBook Neoが戦うフィールドはそこではない。

ストレージは256GBスタートで512GBへの1段階のみアップグレードが可能。Wi-FiはWi-Fi 6E対応だが、AppleのN1ネットワークチップが省かれているためWi-Fi 7は非対応だ。

バッテリーとポート:コスト削減の痕跡が随所に

バッテリー容量は36.5Wh。MacBook Airの53.8Whと比べてかなり小さく、ビデオストリーミング時の連続使用時間もNeoの最大16時間に対し、Airは最大18時間だ。MacBook NeoMacBook Airより厚みがあるため物理的にはバッテリーを大きくする余地があるが、そうしていない点はコスト削減の影響だろう。

MagSafeは非搭載で、充電はUSB-Cのみ。付属の電源アダプタは20Wで、高速充電も非対応だ。

ポート構成はUSB-Cが2つ(左がUSB 3・右がUSB 2)。USB 3ポートは最大10Gb/s・DisplayPort 1.4対応で外部ディスプレイとの接続もここのみ対応。USB 2ポートは最大480Mb/sにとどまる。

USB3 and USB2 ports on macbook neo

Thunderboltは非搭載のため、Apple Studio Displayとの接続も不可外部ディスプレイ4K@60Hzの1台のみ対応している。Bluetooth 6には対応しており、周辺機器との接続は安定している。

ディスプレイ:省かれた表示品質

ディスプレイは13インチのLiquid Retinaで、解像度は2,408×1,506ピクセル、輝度は500ニト、10億色に対応する。MacBook Airの13.6インチより小さく、ノッチはないが上下左右にiPadスタイルの太いベゼルがある設計だ。

サイズについても注目したい点がある。MacBook NeoMacBook Airより画面が小さく、幅と奥行きもわずかにコンパクトだ。しかし厚みはNeoが1.27cm(0.50インチ)に対し、Airは1.13cm(0.44インチ)とAirのほうが薄い。重量はどちらも1.23kgで同じ。「小さいけど薄くて軽い」ではなく、「小さいけど厚くて同じ重さ」というのは、直感に反する仕様だと思う。

ただし、True Tone・P3広色域・ProMotionのいずれも非対応。sRGBのみのサポートにとどまり、リフレッシュレートは60Hz固定となる。Appleは「同価格帯のWindowsノートパソコンより明るく解像度が高い」と訴求しているが、これも比較対象がWindowsである点に注目したい。

キーボード・トラックパッド:ここにも「割り切り」が

キーボードにバックライトがない点は、日常的に暗い場所で作業するユーザーには不便だ。Touch IDは256GBのベースモデルには非搭載で、100ドル高(日本では上位モデルに相当)にアップグレードすることで利用可能になる。

トラックパッドは感圧式ではなく、物理ボタン式のMulti-Touchトラックパッドを採用。Appleはプレスリリースで「直感的なジェスチャーに対応する広々としたMulti-Touchトラックパッド」と表現しているが、感圧タッチ・Force Click・圧力感知描写といった機能はない。

Trackpad of macbook neo

カメラとスピーカー:必要十分な構成

カメラは1080p FaceTime HDカメラ。最新Macのセンターフレーム対応12メガピクセルカメラではなく、センターフレームもデスクビューも非対応だ。カメラ使用中を示すインジケーターライトもなく、代わりにメニューバーに警告が表示される。

スピーカーはデュアルサイドファイアリング構成(MacBook Airは4スピーカー)だが、空間オーディオとDolby Atmosには両モデルとも対応している。マイクは2基搭載で、Voice IsolationとWide Spectrumに対応。3.5mmヘッドフォンジャックはあるが、ハイインピーダンスヘッドフォンは非対応だ。

「誰のためのMac」かを見極めることが大事

省かれた機能を並べると多く見えるが、99,800円(税込)という価格はMacとして破格であることは変わらない。学生・教職員価格は84,800円(税込)からと、さらにお求めやすくなる。

3DレンダリングやローカルAI、動画編集といったヘビーな用途には向かないが、ウェブブラウジング・書類作成・コンテンツ消費・写真の編集といった日常的な作業なら十分すぎる性能を持っている。iPhoneとのシームレスな連係、Handoff、ユニバーサルクリップボード、iPhoneミラーリングといった機能も使えるのも強みだ。

MacBook Neoは現在予約注文を受け付けており、発売は2026年3月11日(水)を予定している。カラーはブラッシュ、インディゴ、シルバー、シトラスの4色展開だ。

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執筆者g.O.R.i
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