Blackmagic eGPU、「Photoshop」や「Lightroom」では恩恵をあまり受けない模様
僕は、「MacBook Pro(2018)」と同時に発売が開始された「Blackmagic eGPU」をとても気に入っている。ケーブル1本で繋げるだけで非力なMac本体のグラフィック性能を一気にパワーアップすることができる点が魅力的。
ただし、この恩恵は写真を取り扱う人にとってはそれほど恩恵を受けられないかもしれない。YouTubeチャンネル「PhotoshopCAFE」が行った検証によると、MacBook Pro(2017)単体で作業した場合と「Blackmagic eGPU」に繋いで作業した場合では大きな性能差が確認できなかったと報告している。
それぞれのアプリケーションに最適化されていない可能性?
検証結果によると、まずは「Lightroom」で様々な設定を適用したプリセットを49枚の写真に適用したところ、むしろeGPUを使用していない場合の方が適用にかかる時間が短いことが判明。
それらの写真にウォーターマークをそれぞれ追加し、書き出すのにかかった時間もMacBook Pro単体の方が早かったという。
次に「Photoshop」で「ぼかし(放射状)」をパノラマ写真に適用した結果、ほぼ変わらず。同じ写真を10種類のレイヤーにコピーし、保存にかかる時間を測定したところ、eGPUありで3秒早くなっていた。たった3秒。
続いて、同じ画像を倍に拡大し、AI機能でありGPUを使用するとされている「Preserve Details 2.0 Upscale」を使用してかかる時間を測定。その差、わずか3秒でeGPUを使用した方が早かった。たった3秒。
この時作業していた画像のファイルサイズは4.7GBになっていたので、次のテストとしてファイルを保存した結果、eGPUは2秒早かったと報告している。たった2秒。
最後には、サポートページにも明記されているGPUアクセラレーションの恩恵を受けることができる機能を試してみることに。「Blur Gallery」はGPUを利用し、中でも今回のテストでは先ほどの画像に「チルトシフト」を適用。
その結果、eGPUなしでは59秒、eGPUありでは52秒かかっている。ようやく7秒差だが、それでも劇的な性能差を感じるほどではない。
その後、動画内では「Premiere Pro」による書き出し時間も測定しているが、期待していたような結果は出ていない。
この結果は実に残念である。今後アプリケーションが最適化されることによってパフォーマンスが改善することも考えられるが、少なくとも現状では「Photoshop」や「Lightroom」はeGPUの恩恵を受けられない可能性がある。
また、今回は15インチモデルでテストが行われているようだが、13インチモデルでどのような結果になるかも気になるところ。
僕の使い方では、Mac本体に負担をかけずに4Kディスプレイを複数枚出力できることだけでも大きなメリットになっているが、GPU負荷の高い作業のパフォーマンス向上を目的とするのであれば、少々様子見をした方が良いかもしれない。
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(via Cult Of Mac)