悲報:MacBook Pro(2018)の「Core i9」モデル、「Final Cut Pro」において2017年モデルに劣る場合があるらしい
「MacBook Pro(2018)」の最上位モデルとして「Core i9」チップを選択することができる。
「Core i9」と聞くと心躍る人もいるかもしれないが、厳密には「Core i7」とアーキテクチャは同じものが採用されたクロックアップ版であることから、早速排熱問題が指摘されている。
とは言え、やはりクロックアップされていることに加えCPUのコア数も増え、GPUもわずかに性能が向上していることを考えると、2018年モデルは2017年モデルよりも実作業において力を発揮してくれるはず……と思っていたが、現状では期待通りの結果は得られないかもしれない。
YouTubeチャンネル「zollotech」が、MacBook Proの2017年モデルと2018年モデルの最上位モデル同士を「Final Cut Pro」で圧縮やレンダリングにかかる作業を比較した動画を公開していたので、紹介する!
レンダリングなしの圧縮ではパフォーマンスを発揮できず
まずは「Final Cut Pro」でレンダリングせずに圧縮するのにかかる時間を測定。
2017年モデルは34.6℃だったのに対し、2018年モデルは37.4℃で動作していることを報告している。その後、圧縮作業が進むにつれて温度が上がり、2017年モデルは38。0℃、2018年モデルは41.8℃を記録している。
特にTouch Bar周辺は熱くなっている。2018年モデルは最高43.4℃まで上がっている。
結果的に圧縮作業に掛かった時間は、2017年モデルは13分50秒、2018年モデルは15分17秒という結果に。「Core i9」を搭載しているモデルの方がなぜか約1分半も多く時間が掛かっている。
さらにその後、同じ動画でレンダリング作業を開始。2017年モデルの背面は41.8℃を記録し、2018年モデルは41.6℃を記録。動画のレンダリングをする際は膝の上に置いておくのは得策ではなさそうだ。
レンダリング済みの動画を再度圧縮した結果、2017年モデルは7分36秒掛かったが、2018年モデルは6分20秒で作業を完了した。
このことから、現状では「MacBook Pro(2018)」の「Core i9」モデルは、状況によってはMacBook Pro(2017)を上回る結果が得られない場合もありそう。今後「Final Cut Pro」がアップデートされ最新モデルの性能を活かすようにできれば期待に応えるパフォーマンスが得られるかもしれないが、現状ではイマイチだ。
ベンチマークスコアなどでは2017年モデルを圧倒している2018年モデルだが、実作業においてはアプリケーション側の最適化もあるため、一概にパフォーマンスが改善されるとは言えないかもしれない。
余談ではあるが、僕の「MacBook Pro(2018)」のUltimateモデルが恐らく排熱が原因で故障した。「Core i9」モデルの購入は慎重に検討した方が良いかもしれない。
(via AAPL Ch.)